東京新聞に連載されているコラム「世界の街 海外リポート」。海外駐在員が、日々の生活を送る中で気付いた事を色々記していて面白いのだが、5月31日付けの夕刊では、「北京 烏(からす)が居ない理由」というのが印象に残った。
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「北京 烏が居ない理由」
北京で暮らしていると、何とも不思議な事が良く在る。
其の1つが烏を全く見掛けない事だ。市内には生塵が散乱している場所も多い。格好の餌場なのに、日本の大都市の様な光景は無い。
日本留学の経験が在る中国人に聞いてみても、首を傾げるだけ。「名古屋に住んで、大きな烏が沢山居るのに驚いた。どうしてなの?」と逆に質問された上、「迷答」を出してくれた。
「北京から胡同(フートン=細い路地。)が消え、高層ビル許りになった為。」、「大気汚染が酷くなり、烏が日本に渡ってしまった。」。何れも珍説に思える。
調べてみると、意外な説が。毛沢東主席が主導した「大躍進」運動の結果と言うのだ。1958年~1960年の運動は、穀物や鉄鋼等の生産を短期間に倍増させる事を目指したが、強引な政策は哀しい結末を招く。
穀物を食い荒らす烏は、正に天敵。共産党の呼び掛けも在り、農民達は片っ端から烏を殺した。此の時期を境に、中国の空から黒い鳥の姿は消え、生態サイクルを壊してしまった。
最も悲惨だったのは田畑が荒れ果て、4千万人と言われる餓死者を出した事だ。環境破壊が深刻化する一方の中国の人々にとり、忘れてはならない歴史だろう。
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「北京では烏を見掛けない。」というのは、一寸意外な話だった。中国と言えば「河川や道路等に、平気で塵を捨てる。」等、パブリック・マナーの悪さがどうしても頭に浮かぶし、そんな状況下では「烏の姿を、日本以上に見掛ける。」と勝手に思い込んでいたので。
高度経済成長期の我が国も大気汚染やら河川汚染やらが酷かったけれど、此方に載っている「中国の河川の色のどぎつさ」は、其れを凌駕している。だから「北京で烏を見掛けなくなったのは、大気汚染や河川汚染等が原因なのか?」とか、将又「烏に反撃されて以降、烏退治に命を懸けている石原慎太郎元都知事が、北京に乗り込んだのか?」等と想像したのだが、「毛沢東主席が主導した『大躍進』運動の結果。」という説は、全くの予想外だった。
「生態サイクルが崩れると、食物連鎖も崩れ、延いては人間社会にも多大な影響を与える。」というのは頭では理解しているけれど、「大躍進運動→烏を徹底的に殺す。→烏にとっての“被食者”が激増。→田畑が荒れ果て、4千万人と言われる餓死者発生。」という流れが事実ならば、生態サイクルの崩れの影響は、想像以上の大きさで在る。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とは、正に此の事か。
町中のネズミを笛の音で何処かに連れてった何とかの笛吹みたいな方法をやってた人も居ましたね(結果は0でしたが)
俺はヘビが嫌いだけどヘビが居なければネズミが増えるし何だかんだ言っても食物連鎖を考えたら世の中に不必要な生き物は居ないって事なんですね
以前テレビでミツバチは花粉を運ぶ役割を担ってるから居なくなったら花や野菜などが育たなくなり人類が滅びると言ってました
本当に公害で自然形態を壊してはいけませんね
またクダラナイ話ですが子供の頃に虎や熊などに羽が有ったら怖いなと思いました熊が山に食べ物が無いから町まで飛んできて学校や家の玄関を壊して侵入してバリバリ人間を食べたり毎年渡り虎が飛来してこれまた人間をバリバリ食べたり・・・本当にバカな話でスンマセン でも虎の穴のシンボルの虎にはしっかりと羽が有りましたね
事実かどうかは知りませんが、昔、手塚治虫氏の漫画に「心理学的な分析によると、蛇と蜘蛛に関して、『何方も、絶対に受け容れられない。』という人は居ないと言う。」との記述が在りました。「共に嫌い。」というケースは在り得ても、「何方も、絶対に受け容れられない。」と迄感じる人は居ないという事で、自分の場合も正にそうです。(蜘蛛も好きじゃないけれど、絶対に受け容れられないと迄は感じない。蛇は絶対に無理。)
「蜜蜂や雀の数が減っている。」と言われて久しいけれど、受粉やら害虫駆除やらの点からも、絶滅して貰っては困る存在。
最近、週刊誌や夕刊紙では、中国産の食材の恐ろしさを矢鱈と書き立てていますね。髪の毛から醤油を、そして下水溝に溜まった油から食用油(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E6%BA%9D%E6%B2%B9)を作る等、日本人の感覚からすると「良くもまあ、そんな事迄考え付くなあ。」と呆れ果ててしまう事が多いのですから、書き立てられるのも仕方は無いのだけれど、中には「中国のバッシング、先ず在りき。」というスタンスが余りにも露骨な物も在り、そういうのは流石にゲンナリしてしまいます。
そんな中国は、今や公害大国といった様相を呈しており、烏が愛想を尽かしてもおかしくはない。
コメツキムシ、我が家で見掛けたのは、もう何の位前だったでしょうか。そう言われてみれば、見掛けなくなりましたね。