ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

性欲

2024年06月25日 | 其の他

30年前、ヨーロッパを旅した際、イタリアナポリ近郊に位置する「ポンペイ遺跡」を訪れた。ヴェスヴィオ山に在った古代都市が、西暦79年のヴェスヴィオ山噴火で発生した火砕流によって、地中に埋もれてしまった。」事で有名な遺跡だが、TV番組書籍等で散々見聞して来た場所では在ったものの、実際に目の前にすると様々な驚きが在った。

驚きの1つは、売春宿”が、40ヶ所以上存在していた。という事実。「2千年近く前に、売春宿が存在していた。」事に、「人間の欲望って、全く変わっていないんだなあ。」と驚くと同時に、「其の当時にも“男女の営み”は在った訳で、“性欲”を処理するの場所が存在していても、何等おかしくはないなあ。」という思いも。

6月23日夜、NHKで放送された「NHKスペシャル」は「ヒューマンエイジ第4集 性の欲望 デジタル技術解放か堕落か」というタイトルで、「人間特有の“性欲の謎”」に迫る内容だった。AIロボット等、『人では無い相手』で性的欲求を満たす“性欲のヴァーチャル化”が進んでいる今、新たな幸福感が生み出される一方、刺激の強い快楽生身パートナーとの関係に問題を招く事態も起っている。のだとか。

“2024年6月30日21時49分”、此方当該番組を視聴出来る。とても興味深い内容なので、是非全てを視聴して貰いたいと思う。

世界的に、“性欲のヴァーチャル化”が進んでいると言う。ドイツベルリンに在る“サイバー風俗店”では、客は薄暗い照明で照らされた個室に入り、ベッドの上に横たえられた等身大の人形を使って、性処理をする。というシステム。“ベルリン初の複合現実セックス体験が出来る場所”というのが売りで、客はVRゴーグル着用して性的な映像を見て、同時に別の部屋に待機する“ヴォイスクイーン”と呼ばれるスタッフと性的会話をし乍ら、人形と性的行為に及ぶ。との事。

又、中国広東省では、「最新技術を組み合わせ、心と身体の両面を同時に満たそうという試みが始まっている。」そうだ。元々広東省は、所謂セックス・ドール”の世界的な生産地で、世界需要の約90%、年間約180万体が生産されて来た。AIが搭載された人間そっくりのセックス・ドールという、所謂“セックス・ロボット”が出始めている。インターネットに接続されたAIが、利用者との会話を学習し、長く使えば使う程、より親密な会話が出来る様になる。と言う。「顔の中には、AIと連動した表情を作り出す仕組みが組み込まれている。」事で、人間っぽさは確かに在る。

ベルリンの話にせよ、広東省の話にせよ、利用者は増加している様だ。何方基本的に人とのコミュニケーションを排除した、無機的な世界への耽溺という感じがし、「唯でさえ人とのコミュニケーションが薄れて来ているというのに、こういうスタイルがドンドン広まって行けば、世の中はどうなってしまうのだろうか?人とのセックスが減って行く様な事になれば、滅亡の方向に向かってしまうのでは?」という不安も。

でも、良く良く考えれば、昔から「ダッチワイフ」は存在していたし、自分が若い頃には「電話を介して、御互いの音声のみで性的行為を行う。」という「テレホン・セックス」が流行していたし、「仮令“人を介さないで性欲を満たす新技術”が出て来たとしても、過依存を避ける仕組みが構築されれば、そんなに心配する事でも無いのかなあ。」と思ったりもする。


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