Google の正体

2010-07-05 01:00:00 | Books
Google を使い始めたのは確か2000年頃だったと思う。一部のユーザーの間で「検索精度が高い」と評判になっており、初めてその存在を知った。試してみると理由はすぐにわかった。明らかに他の検索エンジンとは次元が違うのである。当時はまだどこの馬の骨ともわからぬ存在であったが「知名度」よりも「質」を信じることにした。まだ「ググる」という言葉すらなかった時代の話である。あれから10年、ネットはすっかり Google 色に染まってしまった。

本書はタイトルが示すとおり Google について書かれたものだが、インターネットによってもたらされたビジネスモデルの変革についても広く言及している。物事の背後に隠された意図も含め、かなり丁寧に書かれている。大胆な未来予測に関しては賛否両論あるだろうが、総じて客観性が保たれた冷静で的確な分析だと思う。このあたり、偏った礼賛や批判に終始する紙資源の無駄遣いとは異なる点だね。読んでおいて損はない一冊。



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