ファストフードが世界を食いつくす

2007-06-24 13:05:01 | Books
 
正直言って、マクドナルドは好きです。多くの人々が "美味しい" と感じられるように加工されているだけあると思います("美味しい" の定義はさておき)。先日、久しぶりにマクドナルドへ行き、ダブルチーズバーガーのバリューセットを食べてきました。ただ運の悪いことに、その日からメニューが値上りしていて、ちょっぴり損した気分(笑)。以前はワンコインで食べられたのに今はその二割増しですからねぇ。値上りすればそれなりに自分にセーブがかかりますから、まあそれはそれで構わないんですが・・・。いくら好きといってもそんなに食べるわけではないですし、二ヶ月に一度くらい、思い出したように足を運ぶ程度ですかね。

今回、ハンバーガーを食べようと思ったのは一冊の本がキッカケ。つまり本記事の「ファストフードが世界を食いつくす」です。ちまたにはファストフードが体に与える影響を説いた本はたくさんあるようですが、そのこと自体、僕自身はそれほど気になりません。つまるところ食べなければ済むわけですからね。それくらいの自制心はまだ持ち合わせているつもりです(笑)。それより何よりも恐ろしいのはファストフード業界が持つ強大な権力。社会に与えている影響は半端じゃないです。本書では彼らが望むように動かされてしまう社会が実にリアルに描かれています。ファストフード産業に従事する労働者たちはお上の機嫌を損ねれば、我が身の生活を滅ぼすことに繋がりかねないのですから、労働環境は劣悪になろうとその要求を呑むしかないわけです。しかもこれらは他人事ではありません。ファストフード業界に産業構造を乗っ取られることの恐ろしさは、ファストフードを食さない人の身にもその魔の手が忍び寄るということにあります。巻き添えは避けられないんですよね。

最近、食肉加工業者の偽装問題が世間を賑わしていますが、本書を読み進めていた僕にはあまりにタイムリーなニュースでした。まだ記憶に新しい耐震強度偽装問題や不二家の期限切れ原材料使用問題もそうですが、こういうのは特定の業者に限らず、業界自体がすでに歪んだ構造にさらされているのだと思います。下請け企業はいくらでも替えが利きますし、生き残るためには手段を選ばないという状況に追い込まれていることは容易に想像できます。我々消費者は「何を信用してよいのかわからない」と嘆くだけでなく、自ら学び、少しでも自衛の手段を身につけておくことも大切なのではないでしょうか。

・・・とまあ、柄にもなくちょっと偉そうな文章が続きましたが、冒頭の話に戻ります(笑)。本書を読んで「ファストフード業界の恐怖を感じつつ食べるハンバーガーとはいかがな味か」と、そんな思いが頭を過ぎりまして、つい会社帰りに黄金の "M" のアーチに引き寄せられたわけです。結果、やはり僕の味覚もハイテク技術が生み出した人工の香料に見事に騙されていることを痛感いたしました(苦笑)。




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2 コメント

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Unknown (エルジ)
2007-06-29 01:05:47
マクドナルドはおいしいですよね^^
ニュースで聴いたのですが、主要都市に近づくほど
値段が割り増しに地方に行くほど安くなる
そのような事耳にしました。

東京だけにもろ割り増しの打撃を受けますね汗


マクドナルドのおいしいに戻りますと、
マックフルーリーなるアイスが結構いけます^^
アイスにうるさい舌をうならせる結果になりました。


通常では、ファーストフード店のアイスはうまいと思う事はないのですが、マックは別でした!!
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>エルジさん! (gw)
2007-07-01 23:58:25
こんばんは!

そうですか、価格設定が地域によって変わるようになるんですね。チェーン店というもの、日本中どこででも同一のサービスを受けられるというイメージがありましたが、それが当たり前のこととして浸透した現在、また新たなスタイルがマクドナルドから作り出されようとしているのでしょうか・・・。

健康を最優先させようとしても、現代の食生活ではかなりの強い意志がないと、人工的な味付けから逃れるの困難という気がします。加えて製造業者すら信じることができない状況ですからね。偽装までやられた日には消費者はどうすればいいのでしょう(苦笑)。

僕はファストフードは嗜好のひとつとしてたまにたしなむ程度です。わかって食している分には自制が効くかなと・・・(笑)。

マックフルーリーですか。今度チェックしてみますね~(笑)。
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