ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

いざ鎌倉へ!

2012年09月11日 | Weblog
連休を利用して、久しぶりに鎌倉へ出かけてきました。
目的は鎌倉野菜の市場と、月曜日だけ一般公開されている里見旧家『西御門サローネ』。

とはいえ、折角鎌倉に来たのだから!と、ついつい欲張って北鎌倉下車。
アジサイの時季が過ぎ、訪れる人も疎らな明月院へ。

静かです。

本堂後ろに位置する庭園は期間限定公開なのですね~。
残念ながら今回はクローズでした。
以前菖蒲の季節に拝観しましたが、敷地面積の意外な広さに驚いた記憶があります。

本堂では北条時頼の座像が特別公開されていました。

分福のお客様に伺っていた『明月院やぐら』

レリーフ状の仏像が神秘的な雰囲気です。



穏やかな気持ちになって、鎌倉へ向かいます。
そして第一の目的地、鎌倉野菜市場へ。
しかし・・・、どうやらのんびりし過ぎたようです。
市場はガラーンとしていて、売れ残ったナスとゴーヤが並ぶのみ・・・。
聞くところによると、本気のシェフは朝6時には既に買い物されているそうです。
悔しかったので、場内のパン屋さんで買い物してすごすご退散しました。

次に向かったのが、旧里見邸の『西御門サローネ』。

重厚な洋館と純和風建築が一体化した素晴らしい建築です(市重要景観建造物)。

現在は所有者から設計事務所が借り受け、事務所として使用する一方管理運営し、月曜日に公開されています。

ガイド(といっても設計事務所の方)の案内によると、この建築は里見自ら設計に携わり、大正15年に竣工後昭和11年まで家族と住んだ家だそうです。
その後はGHQに接収されたりホテルとして利用されたり・・・。それで一般的に『元プリ』と呼ばれているそうな。とはいえ、プリンスホテルとは関係ないそうです。
洋館はフランク・ロイド・ライトが設計した帝国ホテルの意匠の影響を強く受けている、と言われているそうです。

玄関の柱にあしらわれているリブ状の装飾、六角形の窓、幾何学デザインの照明等々、その影響ではないかと言われる所以が随所に見受けられます。
ただ意匠を踏襲しただけではなく、里見自身も被災した関東大震災の際、帝国ホテルはあまり影響を受けなかった、という地震に対する堅牢さも里見は求めたようです。
玄関ホール、応接室、女中や書生さんの部屋、台所が1階に、中二階に書斎へ続く廊下があり、事務所と2階は非公開です。
洋館は奥様の趣味、そして茅葺き屋根の数寄屋建築である書斎兼茶室は、里見の趣味だそうです。
洋館も随分地面より床が高く設計されているのですが、書斎は高床式(2mぐらい)に作られています。
湿気対策ではないか、といわれているそうですが、同時に広く取られた窓からの借景を考慮した結果でもあるようです。

実際、建物内は風が通って淀みがなく、とても気持ちが良かったです。
盛夏でも冷房入らずの設計、日本の知恵と技を感じます。
施工は京都の職人が行ったそうで、当時親交の深かった志賀直哉が奈良に作った自邸を手掛けた職人にお願いしたのではないか、と言われているそうです。

里見好きにとっては感慨深いものがある建築ですが、建築に興味がある人全てにオススメの鎌倉穴場スポットです。

市場のガッカリを埋めて余りある満足感で、御成通りの雑貨屋さん巡り!
・・・のつもりだったのですが、目的の2件、既になくなっていました・・・。
早い、早過ぎる回転。
逗子に住んでいた高校~大学時代足繁く訪れた小町通り界隈もすっかり様変わりし、個性のない子供騙しの土産物屋が溢れています。
地元神戸の異人館通りも幼稚な土産物屋が占拠していて、本当に悲しい気分になったのはかれこれ10年くらい前でしょうか。
観光地のレベルアップ、市がもう少し真剣に取り組んでほしいですね。

挫折感を埋めるべく、佐助の『ブンブン紅茶店』へ。
オーナーの方が厳選された紅茶と、手作りのスイーツやサンドイッチが楽しめるお店です。
熱中症寸前だった私は、オレンジティーを一気飲み後ダージリンのスーレニー茶園の2012年ファーストフラッシュ(ポットサービス)をゆっくり楽しませていただきました。スコーンとキャラウェイシードのパウンドケーキもいただき、ようやく満たされた気分に。

満たされついでに線路から1本南を通る道に点在する素敵なお店巡り。
長年愛されている『鎌倉はちみつ園』、ジャムと焼き菓子のお店『Romi-Unie Confiture』、そしてアパレルと雑貨の店『4cups+desserts』。
末永く続いて欲しいお店です。















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