ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

「殺し屋1」山本英夫

2019-03-08 07:02:53 | マンガ


ずっと以前本作原作の映画(DVD)を観て以来初めて読むことになりました。(ずっと以前といっても映画がDVDになったのが2002年となっているからそれ以降ではあります)

しかもマンガが無料公開になっているおかげでの読マンガです。

映画を観た頃は一番映画鑑賞にはまっていた頃だったと思うのですが、三池崇史監督作品にもかなり惚れ込んでいた時期でしたし浅野忠信・大森南朋・塚本晋也などの出演(監督)映画を夢中で観まくっていた頃です。
「殺し屋1」はその集大成(とまでは言わないかもですが)のような感もありましたかね。
特に浅野忠信がエロくてかっこよかった印象があります。原作マンガのこのオヤジを浅野忠信にしたことに感謝したい。(原作のオヤジファンは異論でしょうが)
1が大森南朋なのもよかったです。

というわけで原作マンガのほうですが、ネタばれになりますのでご注意を。





とにかく映画で残酷描写この上ない感が最高にきつい作品だったのでマンガでいきなりグロショック!ということはなくて助かりました。正直に言うとグロは苦手ですし、映画を観た頃もかなり辛かったものですがあの頃は韓国映画も観まくっていたせいもあって(当時の(今もかもしれませんが)韓国映画は残酷ものばかりだったので(しかし面白かった))グロを観ずに映画を観れるか、くらいの感覚でした。(いやグロくない映画もあったのですが、興味をそそる映画ほどグロ系が多くて)グロ趣味か、と思えるほどグロ映画を観てた気がします。
原作マンガも映画同様にというかメジャーマンガでここまでグロ行為を描かなかければいけないのか。作者にここまでグロ行為を描かせるのは何なのか、とすら思えてきます。
一人の(実際は一人じゃないだろうけど)人間がグロ行為の描写の線一本一本を描き画面を埋め尽くしているわけです。

が、しかし世界は現実のグロ行為に満ち満ちていて実際はこのマンガなどソフトであると思えるような残虐行為が行われていることを思いもします。
特に幼い子供に対する残虐行為の怖ろしい惨たらしい現実にフィクションは勝てそうにありません。


とはいえ、フィクションは現実の一部を切り取りそれをさらに戯画化したものなのだから当然なのです。

映画もそうでしたがマンガでも共感してしまうのは垣原雅雄のほうです。作者は垣原に憑依して言葉を放ちます。絶望ばかりを味わってきた垣原は1によって初めて「希望」を持ちそのために初めて「苦痛」そして「死にたくない」という気持ちを持つ。
なんという究極の恋愛なのか、というマンガ作品でした。


そして1も垣原もすべてはジジイの夢の中で動かされていた、ということなのでした。



ほんとうにね、絵も話もグロも全部嫌で退けたいのに一気に読んでしまうというのはどういうわけなのか、そこが知りたいですよ。

リンクしておきますね。
【期間限定無料配信】
 ※全話誰でも無料期間は2019年3月31日までとなりますので、お早めにお楽しみください。
とのことです。

殺し屋1

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