ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

少女革命ウテナ」22話まできましたよ。

2018-12-03 07:10:24 | アニメ


「少女革命ウテナ」ほんとにもう食い入るように見ています。最近は何も見てもすぐ気が散って声だけ聴いてツイッター見たりしてしまうのが通常になっていたのですが、まじで場面場面見逃せないでいます。毎回お決まりの変身シーン(?)も何度見ても飽きないというかここ見たくて見てしまうし、久しぶりに絵の魅力ってスゲエと思いながら見てます。

「ウテナ」アニメって最近の作品と比較したら簡略化された背景で成り立ってるのですが、私としてはこういうデザイン的な背景のほうがむしろ好きで写真を合成したものより絶対に印象深く美しいと思うのですよね。
人物のプロポーションも極端にデザインされたものですが、絶対的なデッサン力の上でデフォルメされてるので見ていてとても気持ちがいいのです。
やはりウテナはその中でも特別に美しく描かれているのが解りますが。アンシーの不思議な魅力はなんでしょうか。今22話まで来ていてまだアンシーの謎は解き明かされていないばかりか、ますます闇は深まるばかりな感じです。
何と言っても何故インド系のデザインなのか?が一番の疑問ですね。日本アニメ界でインド系浅黒肌で眼鏡クセッ毛おかっぱというのは今までにないヒロインでありすぎます。しかも性格的にも謎謎謎という、ヒロインキャラのお手本には絶対描かれていませんでしょうな。それでもアンシー以外のキャラだったら魅力半減になってしまう気がします。

今回見てて印象深かったのは20話「若葉繁れる」でした。ウテナの親友がデュエリストになる、というのもありますし、目立たない少女の反乱というトピックもあるのですが、単純に自分の部屋に憧れの男性を閉じ込めている、というシチュにドキリとしました。
若葉は1話目から西園寺に憧れているとなっていて、それはこの回のための布石だったのかという驚きもあったのですが、こういう特別な男性を匿っているという秘密を持つ、というのは大昔から物語ではあることです。
その男性が良い人であるか悪い人であるか、どちらでもいいのですが、悪いほうがより女性は燃えるのかもしれません。
悪い男であるのに危険を賭して匿い、そのことに生きがいを感じ、しかし結局その男はいなくなる、だけならいいけど場合によっては女の方が消されるということもままあります。
そんな悪の秘密というのは目立たない女性にとってはとてつもない魔力を持つものなのだと思います。この話の最後が「せいせいしたよ~」と軽く終わらないのはそんな若葉の未練を感じさせます。
長い物語の中の1エピソードですが非常に心惹かれました。
悪い男がしょーもなく大した奴でないほどこういう物語は悲しく光るもののように思えます。西園寺はそういう意味でもぴったりの役どころでした。こういう男のために命がけになってしまう女の悲しい性(さが)よ、というやつです。ほんと空しさがたまりません。

それと若葉が西園寺のために買ってくる羊型のペアカップが物凄くリアルなんですね。質感まで感じさせる。凸凹感がわかるほどに。かっぱのポットといい、かっこ悪さがおかしく悲しいです。

それにしてもほんとに絵の力に圧倒されています。
綺麗だなあと見惚れてばかり。目の描き方や髪の毛のしっとり落ちかかる描き方なども丁寧で美しいんですよね。最近あまりこういう感心の仕方してなかった気がします。体の線や動きなども素晴らしいと見つめています。



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