>THAAD配備「韓米首脳会談で議論しない」=韓国国防部
2015/09/10 16:35 聯合ニュース
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部の韓民求(ハン・ミング)長官は10日の国政監査で、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備問題が10月の韓米首脳会談で議論されるかどうかについて与党セヌリ党国会議員から問われ、「現在のところ、議論されないものと理解している」と述べた。
今年の韓米定例安保協議(SCM)でも話し合われないのかと重ねて尋ねられると、「THAAD配備問題はまだ米国政府内で検討中と承知している」と述べ、両国の協議はそれが終わってからになると説明した。
朴槿恵(パク・クネ)大統領は来月16日、米ワシントンでオバマ大統領と首脳会談を行う。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2015/09/10/0900000000AJP20150910002400882.HTML
今月末には朴槿惠大統領に先駆けて習近平中国主席が訪米します。
オバマ大統領になって以降は良好な米中関係でしたが、今回の訪米は厳しいものになりそうです。
その様子を見てからの朴槿惠大統領の訪米です。
今回の中韓両首脳の相次いでの訪米は偶然とは言え、なにか歴史的意義を感じます。
米国務省の外交は日本の外務省にどこか似ていて優柔不断な姿勢が多いのですが、オバマ政権下、多分これが最後の北東アジア外交になるのでしょうが、一荒れしそうな感じが致します。
今の時期から韓国国防部が、THAAD配備は「韓米首脳会談で議論しない」と予防線張っていますが、外交部だけでは判断しかねる問題です。
これは朴槿惠大統領の高度な政治判断で決着するしかないのです。
実際は韓国にとって、THAAD配備はあってもなくてどうでもよいものです。
そもそも配備の必要性を主張したの米国防省ではなく、韓国駐在の米軍司令官からでた要求です。
THAAD配備というより出来ればXバンドレーダーAN/TPY-2の配備の方が重要な意味を持つのでしょう。
THAAD及びXバンドレーダーAN/TPY-2の配備を、一番警戒しているのは北朝鮮ではなく中国なのです。
XバンドレーダーAN/TPY-2とはどんなものでしょうか。
弾道ミサイル発射の早期警戒、発射・弾着地点の予測、追尾、弾頭とオトリ等の識別、効果判定の他、発射されたTHAADミサイル追跡および、中間飛行経路のアップデートもおこなう多機能レーダーです。
1000キロ以上先の物体の動きもとらえることが可能とされる。
配備予定のレーダーはトレーラーでけん引する移動式で、全長約13メートル、高さ約3メートル。直進性が高い電波を高出力で発射する。Xバンドとは8ギガ~12ギガヘルツの高い周波数帯を指す。
レーダーは複数の弾頭やおとりを識別する能力を持ち、探知距離は最長で4千キロ超とされる。
韓国に設置すると、ほぼ中国全土から発射される弾道ミサイルを捕捉できます。
勿論、北朝鮮の弾道弾ミサイルも捕らえます。
日本には青森県に既にXバンドレーダーAN/TPY-2が配備され、京都にも配備されました。
青森配備は、主に北朝鮮の弾道弾ミサイル用に計画されたものですが、京都に配備されたことで東シナ海にも監視の目が届くようになります。
ともかく韓国に配備されると、中国国内のミサイル網が丸裸となりかねません。
ですから、絶対に中国にとっては受け入れ難い代物なのです。
先日の軍事パレードに朴槿惠大統領を招待し最大限の厚遇を与えたのも、一つの理由はこのTHAAD配備を拒否させるためでもあるのです。
もし朴大統領が訪米でこの問題を前進させるようなことがあれば、中国は黙っていないでしょう。
韓国にとっては現実問題として、THAAD配備を拒否することで米国の不興を買うより中国の制裁の方が怖いのです。
先日も述べましたが、軍事パレード出席は米国から中国へ舵を切った韓国の歴史的方向転換なのです。
既に韓国が中国の経済圏に取り込まれ、中華圏無しでは成り立たない国になっているのです。
米国が幾ら不満を言っても、韓国には中国を取るか米国を取るかの二者択一で中国を選択せざるを得ない状況に自らを追い込んでしまったのです。
明治期日本が果たした役割を、今度は米国が味わう番だということでしょうか。
日本と違って、欧米人は裏切りには目には目、歯には歯ですから、どうなることやら韓国大ピンチ。
と思うのは日本的感傷でしょうか、二大強国を手玉にとってやったニダ
そんな自慢が韓国の尹 炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官の口から飛び出しそうな予感がするんですが・・(わらい