嵐が来た

週末は天気が崩れて、店が忙しい上に週末来る高校生がインフルエンザにかかったからお休みと電話が有った。
そんなのが来たら大変とどうぞを三回繰り返した。
結婚に関する予約が二つ、法事が二つ、忘年会が四つ、鮎そばの記事を見た人が押し寄せてきた。
人手不足で嬉しい悲鳴を上げそうな日々が続いた。
仕入れのたびに見える紅葉は刻々と進み、ならの木の紅葉の滋味で綺麗さになぜ今まで気が付かなかったのだろうかとか、悲しい事があった。
狩猟解禁。
大沢川に銃声が轟き、鴨達がやられてしまった。
また今日も来て、今度は猟犬までつれてきて、手負いの逃げた鴨を水草から追い出す仕掛け。
自然の宝庫のように、鳥たちが住んでいたのに、カラスやスズメさえ白々しくなって何かにおびえている。
もう少し早めに手を打って禁猟にしてもらえればよかった。
その横で鴨を出汁にしたそばをやりたいと考え、三瓶さんの友人の猟師に鴨を頼もうととも考えて自分ながらあきれている。
大風で木の葉が散り、娘と木沢に通じる細道を走った。
落ち葉拾いをしている老夫婦にこの道はどこに行くのですかというほど山の中と沢を走ってる道。
はっとする広い風景が現れ、よく考えたら小千谷の景色。
信濃川と山本山。
民家や畑や田んぼ林に小道、皆揃っていて鉄道模型のよう。
手前の葉の落ちた木々越しに真っ赤なもみじが点在している。
少し疲れた心を深い秋がおおってくれた。


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