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アーティストとサラリーマン。

2008年05月26日 | 日々の生活
これまで暗黙の了解的に教科書や試験に使われてきた文章が、
著作権保護の気運の高まりから、訴訟にいたるケースが多く、
試験問題から長文が無くなる可能性があるらしいですね。

著作権というのは確かに大事だと思う。
これだけコピーが簡単な世の中、
作家の利益、誇りを守るためには絶対に必要だし、
やっぱり自分の作品が無断で商用に使われたりするのは、
本当に嫌な気持ちになると思う。
とくにそれを生業としている人は、死活問題だろう。

しかし、この教科書や試験に使えないというのは、
かえって裾野を狭めることになって、作家は自分の首を絞めないか。
自分の好きな小説や実用書、
雑誌を読んで読解力を鍛えるというのに任せて良いもんだろうか。
やっぱり、長文を読んで作者の意図を読み取るというのは、
ある程度学問としてやらないとだめだと思うなぁ。
問題の意図を読み取れないと、数学もできなくなる。
作家は教科書や試験に使われてうれしい位の度量が必要ではないだろうか。

それから今、著作権の延長が叫ばれて、
欧米並にしようという話になっているが、
これもそんな必要は無いと思う。
欧米人に日本は遅れているといわれて恥ずかしいとか、
遺族の生活がどうとかおかしい話じゃない?
しかも、現行でも死後50年もあるのに。

死後50年たっても人から支持されるような傑作を生み出したとしたら、
作家としてそのこと自体を喜ぶべきであって、
「もう嬉しいからどんどん使ってくださいよ」ということにはならんのかな(笑)。
まぁ僕は著作物で生活しているわけじゃないから、本当の気持ちはわかんないけど。