FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>中級レッスン@pump2

2012-12-05 12:47:17 | クライミングレッスン報告
11月20日(火)
メンバー:ユキちゃん(小4)、タクミ(中1)、コーヘイ(中1)、ユイちゃん(高1)

小さい子どもたちのクラス、「ちびっこクラブ」のあとはぐっと年齢が上がり、2時間の中級レッスン。
でもその大きな子たちも、多くは小学校低学年の「ちびっこ」の時代からクライミングを続けて来ている子たちだ。

今日は4人と定員一杯。しかもそのうちの二人は地方大会を間近に控えている。
ユースにおけるクライミングの公式大会はルートクライミング形式であるから、この大会も当然ルート。
なので、今日はルートを登りこんでもらいたい。
が、、、ルートクライミングは、ビレイヤーといってロープを確保してくれる人がいないと出来ない。
これには技術が要るため、子どものレッスンではいつもビレイヤー不足に悩まされる

が、今日は幸い4人のうち3人がビレイ可能
でも、3人というのは効率が悪い。。。
なので、ビレイのできる子どもたちの間で順番にビレイをすることにした。
13aをトライ中のコーヘイを私がビレイし…⇒そのコーヘイがツナミの11dをトライ中のユイちゃんをビレイし…⇒そのユイちゃんが同じルートのトライを始めたタクミをビレイし…⇒そのタクミが小学生のユキちゃんをビレイする、というもの。
こうすれば手の空いている者同士で組んだり、私がビレイに入ったりして待ち時間の間にもトライが可能だ。

コーヘイは、近頃力を落としている。
本人は定期試験で間があいたため、と思っているが理由はそれだけではない、と私は見ている
中1は子ども時代に決別する、不安定な過渡期である。
ひたすらに庇護されて来た子ども時代に別れを告げ、日常の様々なことに対して義務と責任が生じて来る時期であるが、なかなかすんなりとその現実に対応しきれない

私に注意を受けたり叱られたりするたび、はぁ~とため息をつき、「小学生のころは楽しかったなぁ~」と遠い目をするコーヘイ。
日常の努力。
数年後に自己実現を果たせるか、挫折を味わうかは、ただこれをやるか、やらないかの差である。
がんばれ、コーヘイ

そんなワケなので、当然彼が登りたい奥壁の赤■13aはまだまだ力不足、なのである

クライミングに対する気持ちを少しずつ上げているユイちゃん。
今日はトライ中のツナミの11d黄色?を2回目のトライでレッドポイントした
クライミングが好きだけれど、自信が持てない。そこで他のことにも意識が向く。。。
その気持ちも、良く分かる。
でも、逆もまた真なり、なのだ。
自分の力の全てを注ぎ、全力投球すれば自分が驚くほどの成果が出せることもある。
他の選手は全てをクライミングに注ぎ込んでいる子が多い。
その子たちと対等に渡り合おうとするならば、同様に必死の覚悟が必要だ。

やはり、それもやるか、やらないかの差…ただそれだけ。

キッズコンペ前の頑張りで力を上げ、自信と自己肯定感を高めることに成功したタクミ。
クライミング技術も上がり、念願の「ツナミ」メイン壁のトライに入ることになった
本人も大喜びで、張り切ってトライ
レッドポイント体勢に持ち込むのにはなかなか厳しい道のりだが、そのモチベーションの高さが助けてくれるはずだ。
少し背伸びをしたルートを落とし、自信をつけてもらいたい。
来年の地方大会シーズンでも通用するように、今からしっかりと鍛えて実力を上げておきたいところだ
最終面まで迫ったが、そこで力尽た
今日のところはトップアウトは出来なかったが、間をあけずに継続してトライし続ければ行けそうだよ

甘えん坊のユキちゃん。
少し前まではちょっと出来ないと「ムリ~」とすぐあきらめ、トライを止めてしまっていたが、近頃は出来ない課題にもしつこくトライを続け、出来ないことを出来るようにする楽しさを学んで来ている
目下ツナミ右側の11b黒↑に取り組み中。
最後がバランスの悪いデッドポイントになるこのルート、少し前のユキちゃんなら二度とトライしようとしなかっただろう。
でも、今のユキちゃんは違う。
出来ないところも私のアドバイスを聞きながら試行錯誤。何ヵ所かの核心を潜り抜け、出来ないのは終了点取りのデッドポイントのみとなった。
デッドポイントに失敗すると結構落ちる。それでもめげずに何度もフォールをしながらもトライを重ねた

待ち時間にずっとタクミのツナミのトライを見つめていたユキちゃん。
つつつ・・・っと私のところに来て、「今トライ中の黒↑が登れたら、あの黄色?にトライして良いですか?」と言う。
「登れたらね」と言うと、「よしっ」とガッツポーズ。
次のトライで気合いの入ったクライミングでテンポ良く登り、見事黒↑をレッドポイントツナミのトライに突入したのだった

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