FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<コンペに行こう>キッズコンペ 神奈川カップ 1

2012-11-20 13:53:48 | コンペティション参加報告
11月3日(日)

毎年恒例となって定着しつつあるキッズコンペ「神奈川カップ」。
そもそもの発端は3年前、神奈川県岳連ジュニア担当のY氏から「大会初心者の子どもたちのための大会を一緒にやらないか」と誘われたことから始まった。

多分、当時の彼の悩みも私の悩みも共通していたのだと思う。
それは、クライミングを習い始めた小・中学生の子どもたちの意識を高めるツールが少ない、ということ。

国体がクライミングに特化されたことに伴って(それ以前は「縦走」と呼ばれるトレイルランニングの一種とクライミングとの混合チームで競っていた)、クライミングのジュニア育成に力を入れ始めるところがふえ、各地方のローカルコンペが小学生をも含めたジュニア強化選手選出の場となり始めていたのだが、神奈川県はそういう仕組みが全く作られていなかったのだ。
自分の生徒たちにしてみても、東京都に在住の子どもたちは強化選手に声をかけられたりして自分のクライミングに対する意識を高めていくチャンスがあるのに比して、神奈川在住の子どもたちにはそういうチャンスが全くなく、いきおいクライミングに対する気持ちや取り組みへの意識が希薄なままなのが気になっていた。
住んでいる場所が違うだけでこのような格差が生じることは、あまり好ましいことではない。
当時は神奈川の強化コーチに加わっていたこともあって、神奈川にもそのような仕組み作りの発端になることを希望しつつY氏と共同でこの大会を立ち上げ、このコンペの上位入賞者を「ジュニア強化選手」として合同練習の場を作ってもらうことにした。
意識向上の流れを作るためである。

第一回目の時の準備は、本当にY氏と二人だけだった。
ルートセット作業をしている夜中の12時過ぎから雨が降り始め、びしょ濡れになりながらルートを作ったものの、当日もひどい大雨が続いて泣く泣く二人で手分けして参加者に中止の連絡を入れたものだった

ここ2、3年で周囲の状況は目まぐるしく変化しつつある。
クライミングをする場が急増し、子どものクライミング人口も爆発的にふえている。
それに伴い大会参加に熱心な子どもたちとそのご家庭も急増しており、各ジム主催の私的なコンペには子どもたちの参加がいっぱいだ。
次から次へと参加可能な大会を探しては出場を重ね、結果を出すことを求める。。。そういう子どもたちもふえているように見受けられるのが昨今の様子だ。

第4回キッズコンペ「神奈川カップ」は、そんな変化の流れの中で開催されたのだった。

~続く~