ふかよんライフスタイルファンド日記Ⅱ

生活・仕事・遊びのポートフォリオを重視し、ライフスタイルの「運用」を考えていきます。

コラム:危機は「10年に一度」やって来るのか=丸山俊氏

2015-09-01 06:21:43 | Weblog
過去にも基軸通貨ドルの政策金利引き上げは常に世界金融市場に極度の緊張をもたらしてきた。実際、米国の利上げを直接的または間接的要因として1987年にはブラックマンデーが、1997年にはアジア通貨危機が、2007年にはサブプライムローン危機がおよそ「10年に一度」のタイミングで発生している。

その発生メカニズムは至って単純である。つまり、ドル安・低金利を背景にハイリスク資産に流入した過剰流動性が、利上げによって逆流することで通貨や株式、商品、不動産などの大幅な価格調整をもたらすというものだ。

(中略)

世界経済の限界的な稼働率(または需給ギャップ)に影響を与えるのはあくまでも超過需要であって経済そのものの規模ではない。

その点で、世界で唯一巨大な超過需要を生み出している米国の景気減速は世界経済の景気サイクルに大きな影響を与えるが、中国経済の場合、部品・原材料などの中間財輸入を除けば最終財において超過需要を生み出しているわけではない。唯一資源のみ巨大な超過需要を生み出しているため、コモディティー価格には中国の需要が少し落ち込んだだけでも深刻な影響が及ぶ。その意味で、中国経済が仮にゼロ成長に落ち込んでも世界経済が実質的に景気後退に陥る可能性は低いのではないか。

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優れた論文です。

しかし、「10年に一度」の危機がやってくるかは、前提として「バブルになっている状態」があるか、無いかが重要ではないかと思いました。

欧州のマイナス金利のような債券バブル、中国株バブルはあったとしても、米国・日本に現在、株式バブルも不動産バブルもありません。

バブルが無い状態から、米国・日本に「10年に一度」の危機は生れないと思います。

私は、楽観的すぎるかな。
コメント
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