富島健夫作品 読書ノート ~ふみの実験記録

富島健夫の青春小説を読み感じたことを記録していきます。

藤田ミラノ展

2011-06-02 22:58:21 | 番外編


『藤田ミラノ ヨーロッパに花開いた日本の叙情』中村圭子編 河出書房新社(2011/3)

根津の弥生美術館にて開催中の「藤田ミラノ展」に行ってきました。

富島ファンにとってミラノさんといえば、「コバルトブックス」や「ジュニア文芸」の表紙でおなじみですね。
というわけで、何か新発見が得られればと足を運びました(初出不詳作品の挿絵が飾ってあるとか!)。

上記の2つはちゃんとコーナーがあり、『また会う日に』『制服の胸のここには』『ふたりだけの真珠』『湖は慕っている』の原画が飾ってありました。キャー!

「女学生の友」の別冊付録もガラスケースに並べられていました。驚いたのは保管状態。ミラノさん所蔵のものはとってもきれいで状態がいい!大事に取っておかれたのでしょうか。小学館は他の紙もの付録もちゃんと保管しているようで、こちらも感動。(学研や旺文社もそうだといいのだけれど…)

鮮やかな色彩感覚と繊細さ。原画にじーっと見入ってしまいました。パリに移ってからは、コントラストがはげしく、よりヴィヴィッドに。

でも、意外に美大時代の日本画がよかったなあ、と思ったのでした。

まだご活躍されているようで、ご本人が彩色されているというリトグラフも販売していました。


残念ながら富島作品関連のものはあまり見ることができませんでしたが、得たこと2点。

解説にコバルトブックスの表紙を手掛けていたのは1970年まで、と明記されていました。最近、パリ留学後、ミラノ装丁のものがいくつか新装されていることがわかり調査ネタに上がっていましたが、写真の書籍『藤田ミラノ』の巻末リストには、新装版が出たものは記載されていませんでした。

『小学5年生』別冊付録が展示されていました。これはマンガ本でしたが、学年誌にも別冊付録があることがわかり、調査の対象がひろがりました(…つらいところですが)。


平日でしたが、会場にはそこそこの来場者が。喫茶室ではミラノさんの知り合い?と思しき年配の女性たちがご歓談(声をかけに行こうと思ってしまった…)。

このような展覧会が開かれ、集まる人がいて、協力する人がいる…。まんざらではないと思いませんか? 書誌にも何かが起こりそうな予感(妄想)を抱いてしまうのです。ふふふふ。


6月26日(日)まで開催中。クーポンを持って行けば100円引きですよん!


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