編著者より許可をいただいたのでご紹介します。
※2010年8月30日追記あり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/54/c28da66111278dfc34d395b1a987dea0.jpg)
『富島健夫書誌』
荒川佳洋 編著/富島健夫書誌刊行会 発行
2009年10月発行 B5版 320p
※胸躍るこの装丁!
富島作品を読み始めてからずっと、これだけの人気を博した作家でありながら
きちんと整理された情報がないことを疑問に思っていました。
でも、あったのです、ちゃんと!
『富島健夫書誌』の編著者、荒川佳洋さんは、
中学生の時から富島作品を読み続けておられる、
氏のご次女お墨付きの“富島健夫研究家”でいらっしゃいます。
7年の月日をかけ編纂されたこの書誌には、
単行本はもちろん、未収録作品、インタビュー記事のリスト、年譜など、
作品を読み解くにあたっての重要な情報が盛りだくさんです。
しかしながら、制作にあたっては「思いつく出版社の所蔵図書を片端から調査する」という
多大なご苦労もあったようす。
(国会図書館に行けば何とかなる…というわけではないようです)
こうして「書誌」という形にまとめられたことで、その貴重な情報を共有させていただけることは
とてもありがたいですね。
なかには「欽ちゃんの仮装大賞に審査員として出演」なんて情報も!
(どんなコスプレだったのだろうか…み、見たい!)
このように興味深い書誌ですが、あんまり真剣に読むと、
情報すなわち“種明かし”となってしまうので要注意です。
(私の今までの感想がいかに妄想まみれだったかもわかります。
でも、もうちょっと妄想させて。そうしないとブログも続かない…。
ああ~私は研究者にはなれないなあ…)
国会図書館にて閲覧できますが、
8000円でお分けいただけるとのことですので、希望の方はメールください。
富島ファンならぜひ、持っていたい一冊。残部わずかとのことですのでお早めに!
それから、作品数の膨大さと、富島氏の「過去を振り返らない」というスタンスからか、
不明な点もまだまだ多いそうです。
みなさんの情報もお役に立つかもしれません。
「どんな大作家も持っていない書誌」づくりにどうぞご協力を!
私も富島作品がこれからも読み継がれていくことを願うものとして、
微力ながら応援させていただきたいと思っています。
※クリックすると大きくなります
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※2010年8月30日追記
『烏森同人』4号 広告より転載:
青春文学の第一人者?ジュニアノベルの創始者?官能文学の巨匠?
没後10年、ここに富島健夫が全貌をあらわした!
昭和30年代から50年代にかけて、10代の若者像を描いて青春文学の第一人者として君臨し、今に語り継がれる数多くの作品を世に送り出し、80万少年少女の心をふるわせた作家・富島健夫。昭和30年代の「若人」「美しい十代」「女学生の友」、40年代以降の「ジュニア文芸」「小説ジュニア」「セブンティーン」や旺文社、学習研究社などの学習雑誌などに発表した多くの小説を中心に、純文学・推理小説・中間小説、エッセイにいたるまで、8百冊にも及ぶ全著書・共著を解題し、さらに富島健夫初の「詳細年譜」と「関連文献目録」を附して、この無冠の特異な文学者の46年にわたる文業を初めてあきらかにした。
とりわけ青春小説・ジュニア小説については可能なかぎり詳細に記した。発表時の「作者のことば」や見出し、単行本あとがき、帯文、宣伝文などを網羅して、かつての読者が往時を思い出せるように「読む書誌」としても編集した。団塊の世代が若き日に親しんだどのように小さな作品でも必ず見つけ出せると確信する。
富島健夫の青春小説は、それまでの少年・少女小説の枠を取り払い、おとなの鑑賞に堪える文学作品をめざして執筆され、それゆえ今も青春小説史に燦然と輝いている。近年、この富島ジュニア小説にたいし小谷野敦氏らの再評価の機運(「恋愛の昭和史」『文學界』03年)が高まっている。
また晩年、官能文学の流行作家として活躍し、不当な文壇評価のうちに66歳の生涯を閉じたが、その官能文学にも、谷沢永一氏の昭和文学史に位置づける高い評価(『三田文学』07年秋号昭和文学ベストテン)が起こっており、ひとりの作家のふたつの文業にたてつづけに光が当たるという稀有の現象がおきている。
代表作『黒い河』(同名映画)『雪の記憶』(映画「故郷は緑なりき」「北国の街」)『恋と少年』や舟木一夫の歌唱で一世を風靡した『明日への握手』(映画「高校三年生」)『君たちがいて僕がいた』(同名映画)、ジュニア小説の名作として知られる『制服の胸のここには』(同名映画)『初恋宣言』『おさな妻』(同名映画)、また大長編『女人追憶』など、人口に膾炙した傑作・話題作は数知れない。
本書は、著者の富島健夫研究の集大成であり、国立国会図書館をはじめ各文学館、各図書館に寄贈して研究者に寄与するべく刊行された。
※2010年8月30日追記あり
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『富島健夫書誌』
荒川佳洋 編著/富島健夫書誌刊行会 発行
2009年10月発行 B5版 320p
※胸躍るこの装丁!
富島作品を読み始めてからずっと、これだけの人気を博した作家でありながら
きちんと整理された情報がないことを疑問に思っていました。
でも、あったのです、ちゃんと!
『富島健夫書誌』の編著者、荒川佳洋さんは、
中学生の時から富島作品を読み続けておられる、
氏のご次女お墨付きの“富島健夫研究家”でいらっしゃいます。
7年の月日をかけ編纂されたこの書誌には、
単行本はもちろん、未収録作品、インタビュー記事のリスト、年譜など、
作品を読み解くにあたっての重要な情報が盛りだくさんです。
しかしながら、制作にあたっては「思いつく出版社の所蔵図書を片端から調査する」という
多大なご苦労もあったようす。
(国会図書館に行けば何とかなる…というわけではないようです)
こうして「書誌」という形にまとめられたことで、その貴重な情報を共有させていただけることは
とてもありがたいですね。
なかには「欽ちゃんの仮装大賞に審査員として出演」なんて情報も!
(どんなコスプレだったのだろうか…み、見たい!)
このように興味深い書誌ですが、あんまり真剣に読むと、
情報すなわち“種明かし”となってしまうので要注意です。
(私の今までの感想がいかに妄想まみれだったかもわかります。
でも、もうちょっと妄想させて。そうしないとブログも続かない…。
ああ~私は研究者にはなれないなあ…)
国会図書館にて閲覧できますが、
8000円でお分けいただけるとのことですので、希望の方はメールください。
富島ファンならぜひ、持っていたい一冊。残部わずかとのことですのでお早めに!
それから、作品数の膨大さと、富島氏の「過去を振り返らない」というスタンスからか、
不明な点もまだまだ多いそうです。
みなさんの情報もお役に立つかもしれません。
「どんな大作家も持っていない書誌」づくりにどうぞご協力を!
私も富島作品がこれからも読み継がれていくことを願うものとして、
微力ながら応援させていただきたいと思っています。
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※2010年8月30日追記
『烏森同人』4号 広告より転載:
青春文学の第一人者?ジュニアノベルの創始者?官能文学の巨匠?
没後10年、ここに富島健夫が全貌をあらわした!
昭和30年代から50年代にかけて、10代の若者像を描いて青春文学の第一人者として君臨し、今に語り継がれる数多くの作品を世に送り出し、80万少年少女の心をふるわせた作家・富島健夫。昭和30年代の「若人」「美しい十代」「女学生の友」、40年代以降の「ジュニア文芸」「小説ジュニア」「セブンティーン」や旺文社、学習研究社などの学習雑誌などに発表した多くの小説を中心に、純文学・推理小説・中間小説、エッセイにいたるまで、8百冊にも及ぶ全著書・共著を解題し、さらに富島健夫初の「詳細年譜」と「関連文献目録」を附して、この無冠の特異な文学者の46年にわたる文業を初めてあきらかにした。
とりわけ青春小説・ジュニア小説については可能なかぎり詳細に記した。発表時の「作者のことば」や見出し、単行本あとがき、帯文、宣伝文などを網羅して、かつての読者が往時を思い出せるように「読む書誌」としても編集した。団塊の世代が若き日に親しんだどのように小さな作品でも必ず見つけ出せると確信する。
富島健夫の青春小説は、それまでの少年・少女小説の枠を取り払い、おとなの鑑賞に堪える文学作品をめざして執筆され、それゆえ今も青春小説史に燦然と輝いている。近年、この富島ジュニア小説にたいし小谷野敦氏らの再評価の機運(「恋愛の昭和史」『文學界』03年)が高まっている。
また晩年、官能文学の流行作家として活躍し、不当な文壇評価のうちに66歳の生涯を閉じたが、その官能文学にも、谷沢永一氏の昭和文学史に位置づける高い評価(『三田文学』07年秋号昭和文学ベストテン)が起こっており、ひとりの作家のふたつの文業にたてつづけに光が当たるという稀有の現象がおきている。
代表作『黒い河』(同名映画)『雪の記憶』(映画「故郷は緑なりき」「北国の街」)『恋と少年』や舟木一夫の歌唱で一世を風靡した『明日への握手』(映画「高校三年生」)『君たちがいて僕がいた』(同名映画)、ジュニア小説の名作として知られる『制服の胸のここには』(同名映画)『初恋宣言』『おさな妻』(同名映画)、また大長編『女人追憶』など、人口に膾炙した傑作・話題作は数知れない。
本書は、著者の富島健夫研究の集大成であり、国立国会図書館をはじめ各文学館、各図書館に寄贈して研究者に寄与するべく刊行された。