ふるやの森

地球文明の再生に向かう
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1万2000年前の記憶 2

2008-02-16 14:28:54 | 封印された神代史
異民族による征服や、すべてを失ってしまうような自然災害――。 ある社会がそういった絶望に見舞われたとき、この運命の〝挑戦〟に対し創造的に〝応戦〟していくならば、そこから、じつは新しい文明が誕生する。これが、20世紀最大の歴史家アーノルド・J・トインビー(1889~1975)の、ひとつの洞察だった。
トインビー ――「生」への選択
トインビーは初めてのギリシア旅行で歴史家として目覚め、西洋の歴史が同一の生成・拡大・崩壊のプロセスであるという洞察を得るとともに歴史を過去にすぎた出来事としてではなく、現在起きていることを理解する手がかりにするべきであることに気づいた。さらに彼は西洋とは異質の歴史展開を東洋文化の中に見出そうとしたのである。「因縁の反復現象」と名づけるべき法則が個人のレベルで起きて来たのと同様に民族のレベルでも繰り返されてきた。そして、侵略と支配の原型はギリシア・ローマをはるかにさかのぼる時代の大西洋に実在した。敗戦後のアメリカによる日本占領体制は、その当時の「因縁反復」であると捉えることができる。