結構傷ついているんだよ

見かけは老人なので、歳の割りに席を譲られたことがある。１回目は３年前大阪の環状線で高校生。２回目は昨年末、地元の電車で大学生だ。そのたびに、心の中でボクは週２回バスケットをしていて、２時間若い子達と体育館を走り回っているくらい若いんだとつぶやいている。

でも鏡でみると老人なのだ。ワイフは一緒に歩いていると自分が若く見えるということを強調したくて「老人と若い愛人」カップルに見えるんだよ！と言う。じゃあ、ボクと素敵な人が一緒に歩いているところは「老人と孫」になっちゃうじゃないかと言いたいが口が裂けても言えない。

電車に乗る時は、出入り口付近は混むので奥へ入ろうと入り口付近の人を必死にかき分けていたら、どうも座りたがっていると思われたらしく席を譲られた。３回目、先月のことだ。いいです、と両手を前に出して断ったが心はずたずたに傷ついているんだ。

昨日、寝ていてあわてて降りようとドタバタ走って出口まで行ったオヤジがいたが、駅が違っていて降りるに降りれず、ドアの前に立っていた。平気そうな顔をしていたがボクみたいに、相当傷ついているはずだ。ボクなら平気でいられないので、違っていても絶対に降りてしまうな。