湖北地方の神社を久しぶりに訪れてみた。
ここは紅葉が見事なので、毎年、この時期になると行ってみたくなる。今年は秋になって急に冷え込んだし、台風もあまり来なかったので、紅葉が綺麗になる条件が整っている。ということで、満を持して行ってみた。
来てみると期待通り、木之本しゅうへんではカエデやイチョウがよく色づいていた。ちょっと残念だったのは、天気予報ではまる一日、お天気マークがついていたのに、実際には朝から少しづつ雲が増えてきて、午後になると完全に曇ってしまったことだ。しかし午前中はまだ断続的に日が差し込んできたので、朝の光線が充満する神社の境内で、紅葉を眺めることができたのは幸運だった。
画像は式内社の意冨布良(おほふら)神社。滋賀県長浜市木之本町大字木之本にある。木之本は北国街道の宿場町であり、当社は街道沿いの古い家並みがつづく処からちょっと引っ込んだところに鎮座している。土曜日だったので木之本の駅から地蔵院の辺りにかけては観光客をみかけたが、ここはほとんど無人の状態だった。しかし、私なりに湖北の紅葉スポットを選べば(その場合はもっぱら神社だけになってしまうが)、はずすことのできない場所である。
意冨布良神社
同上
同上
意冨布良神社の社殿
ライオン・キングみたいな狛犬
紅葉の名所というと渓谷とか山岳寺院の境内とかが多く、そういう場所はたいてい全山が赤や黄に染まるような土地である。これに対し湖北の紅葉はもっとスケールが小さく、神社や寺院の境内の中に赤や黄が点描的に配置してあるようなのがむしろ美しい。しかし、色づき方が非常に鮮やかなので、ヒョロっとしたカエデが1本あるだけでも、ものすごくアクセントになったりする。
境内社の豊栄神社。じっさいは銅製の外灯の緑青が妖しいほどにもっと映えていたのだが、この画像ではそれが伝わってこない。こういう時、デジ眼が欲しくなるな。
滋賀県長浜市高月町柏原にある式内社の佐味神社。国宝十一面観音像で有名な渡岸寺の近くに鎮座している。ここのイチョウの紅葉も好きなのだが、まだちょっと早かったようだ。あと一週間もすれば見事な黄色に染まるだろう。