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少し前、八女のトコロで青石のことについて述べた。
もう少しで武雄北方ICという頃に、眼中にとある住宅の石垣が飛び込んできた。車を停めて、降りてみた。
やはり。
青石だった。
近くに人は居ないか、とキョロキョロしていると、中年のご婦人たちが、何やら倉庫で作業中。少し話を聞いてみようと声を掛けた。
すると、上品な方が相手をして下さり、聞けばこの家の方だという。
そこで早速、住宅を取り囲む青石の石垣について訊ねてみた。
「この家を新築する時に、主人と旅行中、長崎の方で見かけた石垣がキレイだったので、工事の時に、後で同じものをそこから運んで来てやってもらいました。」
「そ、それは長崎のどの辺りでしたか?」
(こうなると、岡目八目の聞き取りエネルギーがふつふつと。)
「えーっとぅ、アレは確か、西海橋の近くの、えっとー、どこやったかねぇ。」
結局、当方持ち合わせの地図を見ながら、しばらく色々と地名を考えてもらって、行き当たったのが“西彼町”。そうかぁ、八女の広川石がそこにつながるのかぁ。
佐田岬から佐賀関に渡り、阿蘇をくぐった青石の層が、八女の隣広川町で顔を出し、九州西岸の西彼町まで、ナカナカ面白い展開である。
作業中のおばさんたちが数人、フシギそうに集まって来たので、質問のワケをお話しし、「へえーっ!」と感心されたり喜ばれたり。見知らぬ旅の珍客が迷い込み、思わぬ気分転換の話題提供となった様子。
佐賀関からのフェリーの時間が気になり始め、お礼を言ってその場を離れたが、やはり旅の面白さは、こういうトコロにある、と感じた一幕であった。