ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

「老いる」を「オイル」と変換する

2012年04月24日 | BMW以外のオートバイたち

ポッカリ晴れた土曜日。

きのうまでの雨がすっかり上がって、路面さえ乾きだしていた。

先月初めにひどい風邪を引いてからというもの、

寄る年波のせいか具合が悪くてしょうがない。

風邪の後にすぐ、頸椎が変形して起こる頸椎症で首にギブスをはめられ一か月。

ずいぶん良くなったと思ったら、今度は持病のアキレス腱炎がでた。

やれやれ、どうやらボクは老いるのが早いのかねー?

銀ジィ(R100RS)もそうだけど、

今度仲間に加わったダブル(W800)も車重が200キロくらい。

老いた身にはこんくらいが手の内に収まるサイズだよ。

せっかくだから新東名にものってみようと、

ジジィは山奥の温泉詣でに出掛けることにした。

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三ケ日ジャンクションから連絡路に乗ってすぐに、

ずどーんとストレートに山を突き破って道路は伸びる。

進路と高度を一定に保ち、この新しい道路は自慢げに横たわる。

出口の案内標識が「2.3キロ」「1.3キロ」と出るのは設計速度が高いからなのかな?

ほんとにどこまでも一直線で、運転手はやることがないね。

ダブルはというと、こいつ意外に高速は得意で、

バーチカルツインというと古臭くて鈍い印象を持ってしまうけど、

ビッグツインは伊達じゃあない。

5速3500rpmからスロットルを「クイッ」と捻るだけで40km/hくらい軽く速度をあげる。

3000rpmくらいの振動は硬質で不快だけれど、

流す時に使う回転域はギアを選べばどこも快適だ。

いやみではなく、新東名は便利だね。

でも走るおもしろさは「まったく」ないな。

ただ、静岡の山側へアクセスするには本当に使える。

今日は「浜松浜北」で下りたんだけど、そこは「天竜」。

国道152号線から遠山方面へ向かうにはこの天竜をまず目指すのだけれど、

ここへ来るまでにげっそりするほど時間がかかる。

なんと新東名を使うと1時間弱で着いちゃうのだよ!

あとこの先の「島田金谷」や「新清水」なんかも良い位置にインターがあるねー。

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国道152号線を北上する。

市内の桜はすでに葉が茂って、山の緑の芽吹きが進んでいた。

ボクはどちらかというと、山が萌木色に染まる今頃の方が紅葉のころより好きだ。

けれど、少し山奥へ入るとまだまだ桜が満開で、それはそれは美しい。

湖のような天竜川の流れを楽しみながら、ちょっと冷たい空気を切る。

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対岸を眺めていたら、山の上の方にすごくキレイな桜が一本。

ソバまで行ってみたかったけど、

どうやって道が繋がっているのか、よく分からなくて断念。

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水窪の街を過ぎて、いよいよ道も険しくなると、ふいに草木トンネル。

最近では道路の規格が下げられて歩行者も通れるらしいけど、

以前は原付で来ると(おいおい原付かよ)山王峡のほうまで林道を迂回させられていた。

トンネルを抜けると国道はなくなって(中断)兵越林道に入る。

国盗り綱引きで有名な兵越峠。

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いつも同じアングルの写真になるなー・・・・・・

この先は長野県になるけど、長野県側は谷が深くて急激に高度を下げるため

勾配もきつくて、カーブも深い。

路肩が危険なところも多くて、やや気をつかう。

というか気をつかって運転した方が良い。

追いついているのに譲る気ゼロの四つ輪にうんざりしながら、

それでも、まあいいさ、急ぐわけでもないし、と自分をなだめつつ

谷底の遠山郷に向かった。

目的地はここの「かぐらの湯」

山奥も山奥なので空いていることが多い。(もちろん日によっては芋洗い状態)

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のんびりと湯につかって、飲んで喰って、昼寝をかまして過ごす。

さあて、そろそろ帰るベーと立ち上がると足が痛い。

見るとちょっと腫れている。

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どうやら足のキズがまだしっかり治っていなかったみたいで

炎症がぶり返しちまったようだ。

右足なのでリアブレーキを踏むが、それがちょっとツラい位の痛みだ。

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花びらが雪のように積もる堤防。

山里にも春がやってきた。

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なんとか家に戻ってきた。

足もそれ以上には痛みもひどくならず小康状態。

ダブル(W800)のオドメーターが1200kmを越えたので、初回点検を自分でする。

ワイヤー類とチェーンの初期伸びをチェックして調整。

アクスルやサスのナットの締め付けをチェック。

タイヤの空気圧チェック。

そしてメインはオイルとフィルターの交換。

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オイルはカワサキ純正の「R4」10W-40

フィルターとドレンボルトワッシャーはWebikeで買った。

ダブルのドレンは斜め前を向いている。

フィルターは前方に飛び出していてカバーがかぶっている。

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400キロ走ってきてアッツアツのオイルをドシャーっと排出。

さすがに1000キロくらいではまだキレイだ。

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メッキのきれいなカバーを外して、65mmのフィルターレンチでフィルターを外す。

金属ではないけど組みつけの時のカスが結構出てきた。

オイルは説明書の規定値が2.8リットルだったので、その通りにしてみたけど

レベルゲージがちっとも上がってこない。

アツアツで抜いたから想定以上に出たのかな?

オイルの総量は3.2リットル。

ゲージを見ながらもう200cc入った。

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W800って、大型初心者とかリターンライダーとか

のんびり走る人向けみたいなイメージだけど、

エンジンフィーリングや操作感はとても奥行きが深くて味わいがある。

W800とか650の人のブログを見ると「草食系」が多いけど、

じつはW800は硬派なオートバイだと思う。

W800はコーナーで頑固だと云われることがあるけど、

セルフステアーを意識しながらわずかにイン側へ補舵すると

旋回性を上げることができるのだ。

限界が低いがゆえに、工夫する余地があるともいえる。

まあたしかに下りコーナーでギャップに突っ込むと

それだけで今では有り得ないような挙動が出るけれど・・・・・。

それにくらべてR100RSのスキのなさはやはり驚きに値する。

30年以上前にここに到達していたヨーロッパのメーカーが

なぜ日本製の直線番長に駆逐されたのか。

付き合ってみなければ、「女」も「オートバイ」も本当のとこは

分からないってことなんでしょうか?