ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

あっちこっち壊れる

2021年09月29日 | R100Trad (1990) クロ介
今履いているメッツラーのレザーテックというロングセラータイヤは

このころのBMWフラットツインの定番タイヤだけど

摩耗が進むとちょっと神経質なところがあって

空気圧のチェックが欠かせない

若いころは自転車の空気入れでギッコンバッタンやってたけど

あれ、地味につらくて

真夏の走り出す直前のエアーチェックは

走る気を削ぐには最高のルーティーンだった

贅沢かとも思ったが、マキタの空気入れを買って大正解

走りに出る前のエアーチェックは今では逆に必須のルーティーンだよ



朝晩はぐっと気温が下がって

布団かぶってぐっすり眠れるようになったね

でも、土曜の朝は目覚めが早い

年寄りは無意味に目覚めが速い、という噂もあるけど

いや、純粋にわくわくしてるだけだ

今日はオイルの補給もし

クロ介は絶好調だった

そうなるとどうしてもペースが上がる

リアブレーキをコントロールする感覚もすっかり取り戻して

コーナリングが楽しい



今日もコンビニパン

すぐ側の電信棒に陣取るカラスにカーカー喚かれながらパンを喰う

あー、何だ?この感じ

今までに感じたことない充足感だ

「とし」なのか?

かもな、確かに欲が減った

足るを知る

負け惜しみでなく

それが腑に落ちる、おっさんなのだ



さて帰るとするか、と

パニアのカギをロックしようとしたら

鍵がぐるぐる回って、引っ張たらそのままなんと抜けてきた!

もう一個ロックついてるからそっちをロックしてみると

大丈夫そうだ

やれやれ、と思う間もなく

フロントのブレーキにランプが反応してないことに気付いた

電圧計が敏感で、ブレーキ握ると電圧計がピクっと動くんだけど

全く反応していない

リアブレーキには反応しているので

リアブレーキの点灯に頼って帰ることにする


地味にあっちこっち壊れる

まだ全部潰し切れてないな

来年の春までには全部不具合出し切って

安心してロングツーリングに出たい

あれの幸福感につつまれて

2021年09月22日 | R100Trad (1990) クロ介
彼岸花が今年も咲きそろう

あれはホントに不思議な花で

絶対に季節を外すことがない

光の周期で季節を感知しているからなんだけど

見事というより他ない





まだそんなに空気に冷たさはないんだけど

季節は確実に進んでいる

彼岸花

きれいだね




そうなるとそろそろ気になるのが「例のヤツ」じゃない?

あれだよ、あれ

オートバイ乗りがいちばんよく知ってる

あれの幸福感


「金木犀」

金木犀って走ってるとき不意に来る

そして、ものすごく幸せな気持ちになる

今年も今日感じた

金木犀は見てないのに

その香りだけがボクとオートバイを包む

ああーーーーしあわせーーーー



気の早い樹々はすでに色づきを始めている

紅葉の季節までまだだいぶあるけど

ベタな言い方だけど

一年のうちで今が一番気分が良くない?

なんて乙女のようなこと言いながら

今日もコンビニパンをムシャムシャする



マーガリンはうまうまだけど

またカロリーが高そうだ

雨に打たれてパンツを濡らす

2021年09月15日 | R100Trad (1990) クロ介
明日は曇り、という天気予報士の言葉を鵜吞みにして

翌朝起きだして外を眺めば、果たして曇り空

なんも考えずにクロ介を走らせる

先週、移設させたETCアンテナ



カウルの中

ライトブラケットに供締めしてみた

ステーは会社に落ちていた「maimaiでらっくす」のスマホブラケット

ちょうどいい

今日はこれを試すのがメインテーマ(のはずだった)

エラーしても誤魔化しのきく「一般/ETC」のゲートがあるのは新東名の岡崎東IC

幸いにも料金所はガラガラ

慎重にアプローチしたけど、ゲートはあっさり開いた

なーんだ


高速に乗るとカウルやシールドにポツポツと雨滴が付く

「まあまあ……」

なんてやり過ごして走る

エンジンも直進性も全く問題ない

なんとなく120km/hくらいでトルク感が鈍るけど

実はその上にこのエンジンの本領がある

クランクのジャイロモーメントを強く感じるこの領域は

フレームの弱さを感じるけど

不安感はない

エンジンそのものに乗って走っている感覚だ

これはとても独特で他にはない感じ

飛行機の安定感によく似ている

飛行機って全く揺れずに飛ぶ時があるけど

空中であの安定感は逆に不気味で独特な感覚じゃない?


気持ちいいー!

とか調子に乗ってるうちに新城ICに着く

そこで降りて国道257号線へ

どっか気持ちよさげなところで止まって朝パン(朝飯にパン)しようと考えていると

俄かに雨が降り出す

うん?と思う間もなく雨は強まり

カッパ積んでないことに気付く

「雨男」を名乗る自分がカッパ忘れるとは!



大きな樹の下にクロ介を入れて雨宿り

スマホで雨雲チェックするとまだかかり始めたばかりで2時間くらいは止まなそうだ



ライトカバーが曇ってるけどライトの部分だけうまくクリアになってる

さて、どうすっぺ

去年に乗り始めてからまだ本格的に雨の中を走っていない

クロ介も心配だけど

もう何年も雨の中を走っていない自分が不安だ



でも、強がりでなく雨はそれほど嫌いじゃない

晴れた日とは異なる集中力と緊張感が走りを面白くする

ずぶぬれを覚悟で雨の中へ走り出す

図らずもクロ介と自分の雨の日テストになっちまった


少しスピードは落とす

操作のすべてを丁寧にジワっとこなす

ちょっと走って身体はすぐに慣れた

おもしろい

60近くなってパンツ濡らすなんてオートバイは最高だ

クロ介も電装を触った部分はほとんどあの巨大なカウルの中なので

リークしたりショートしたりする心配はなさそうだ

そうなると雨の日のライディングも楽しい

逆に交通量も少なくて走りやすい


2時間くらい走って家に近づくころ

予報どおり雨も上がってきた

ガレージに引き込むと日が差す



雨の日に走ると自身のライディングのチェックになると思うけど

走っている間に気付いたこともやっぱあった

オートバイの持っているバランス感を活かすこと

大事だね

湿った風に睫毛が濡れる

2021年09月08日 | R100Trad (1990) クロ介
ダメかなと思って寝たけど

起きてみたら、雨は降っていなかった

おまけに路面もすっかり乾いて

これで走りに出なかったら

オートバイ乗りじゃぁないな



まだ寝静まった山里をギア上げてゆっくり静かに抜ける

みんなもちょっと想像してほしい

一週間目一杯働いた土曜の朝っぱら

オートバイどものくそうるさい排気音で目が覚めたら

胸くそ悪くないですか?

人家が見えたらスピードを落として

「いい人」演じてみてよ

ギアを上げて回転落として静かにゆっくり、だ


今日はちょっと涼しかったので

「JO」とかいうヘルメットで来たんだけど

目元に湿った風があたる

気温は低いのにあんまり涼しく感じないのは

この湿気のせいだろう

短くて疎らなおっさんの睫毛が乙女のように濡れる

……オエ



こないだ前の日に買ってきてたパン持ってきて食べたらおいしかったので

今日もパン持ってきた



おっさんのチョイスじゃないな

一口かじって高カロリーを感じる

干したバナナ(ドライフルーツ)に歯が負ける



クロ介、今日もオットコまえ

パニアケースレスでスリム男子



R100RS

サイコー(にせものだけどな)

また強く秋を感じる

2021年09月01日 | R100Trad (1990) クロ介
いや、

山へ行くとね

やっぱり季節が進んでいるのね

まだ、里では34℃にも達する最高気温

「秋」というにはおこがましい

でもオートバイ乗りたちはきっと

もう秋がそこに近づいてると感じている



日陰に入るとその涼しさは

間違いなく夏のそれとは異なっているのだから



空は高く

樹々は来るべき季節を前に実を落とす



落葉が始まり

木漏れ日が大きくなるが

その光にはすでに夏の強烈さはない