ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

気分はコンチネンタル・ツーリング(九州へ行く)

2008年08月30日 | R1150RT (2001) あお号

いやー、自分で作り出したドタバタに身をヤツす日々ですが0828_01

仕事のない日は来なくて良い、有給消化しろと云われ

ムリヤリ仕事を無くして(?)夏休みとシャレ込んでみた。

といってもほんの数日なんですがね……

        ○

去年は北海道だったので今年は九州辺りかと

軽いノリで夜の8時頃、関門橋を目指してあお号(R1150RT)を走らせる。

深夜の山陽道をいっきに西進。

途中2回の給油休憩だけで早暁の関門橋に達した。

さすが大陸育ちのあお号(R1150RT)は800キロくらいなら「屁」でもない(失敬)

気分はコンチネンタル・ツーリングだ。

でもほんとに強がりでも何でもなく夜の「安い」高速を使って

1000キロぐらい移動するなんて朝メシ前だからね、ヤツは。

ちなみにETCの深夜割引で愛知から福岡まで10,000円切る料金。

いま議論されている経済対策が実施されれば

来年1年間は深夜、半額!になるらしいよ。(08 8/30時点では未決)

ETCは付けるがトク!(2007 3/16のブログをみてね)

        ○

九州は平戸から西側の半島や島をつないで南下。

途中、すごい雷雨にあったりしたけど全体的には良い天気。

小さな島々が浮かぶ美しい海岸線や

佐世保・長崎といった港町をたどった。

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熊本・八代から内陸に入り、

日本3大急流のひとつ「球磨川」をたどって霧島高原へ向かう。

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人吉・えびののループをクルクルっと駆け抜け

霧島・えびの高原へ登る。

ちなみにボクの大好きな芋焼酎は「黒霧島」(無関係…)

えびのスカイラインは、深い森の中を小さなカーブで高度を稼ぐ。

空気がひんやりとしてきたなと感じる頃、ふいに視界が開け霧島の峰々が眼前に広がる。

ただし道路的には南麓をつないで走るバードラインの方が爽快。

        ○

鹿児島から指宿スカイラインで指宿へ

夢にまで見た開聞岳にやっと対面できた。

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開聞岳すごい。(え、見えない?)

池田湖からも見られたけど、あいにくの水蒸気でかすんでいた。

開聞岳は薩摩富士と呼ばれているが、見方によっては富士山より富士山らしい。

山容が北斎の描く富士山のシルエットに近い。

てことは美術的に完成度が高い山容と云えない?かな。

とにかく美しい山、開聞岳。

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        ○

翌日、朝靄にぼんやり浮かぶ桜島へフェリーで渡る。(よーく見てね)

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さて今日は自分的に、ひとつの区切りをつける日。

本土最南端を制してオートバイによる日本一周を達成させる。

佐多岬。おー佐多岬!

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日本一周の定義は様々あるだろうけど、

所詮、自己満足的な性格が強いものだ。

また次の機会にでもブログにも書くつもりだけど

ボクは自分の日本一周を3つのフェーズに分けていて

そのひとつ目の区切りに達した。

初めから日本一周って意識して始めたわけじゃあないけど

いつ頃からかな、一周はひとつのテーマになっていた。

ただし日本一周はけっして目的ではなく、あくまで結果。

佐多岬にやっと来られたってことだ。

でも、人間の営みってほんとにスゴいといつも感じる。

最北端とか最南端とか云われる、いわいる最果て感が漂う場所でも

必ずと云って良いくらい、人が住んで、そこで生活をしている。

これってほんとにスゴいなって思ってしまう。

日本なんて辺境と云えるほどの辺境は存在しないのかもしれないけど

里に住んでる身としては、えっ、とか、はっ、とかいった場所に

集落があってそこで子供たちが走り回っているのを実際に目にすると、

そのことに単純に人間のすごさを感じてしまうなー。

小さな他愛もない感動かもしれないけど、ボクはそう感じる。

佐多岬もそんな場所の一つだった。

        ○

その後、都井岬を回って、宮崎から日向灘を横目に北上した。

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翌日は延岡を経て、日之影村(ここスゴいとこだった)高千穂峡をたどった。

日之影村を通る国道218号線は

神々の故郷として名高い高千穂に通じる街道らしく「神話街道」と呼ばれるが

深い谷が幾筋もあって、たしかに幽玄な雰囲気がある。

道路はその谷を巨大なアーチ橋で跨ぎ、また峰々をトンネルで貫いて進む。

アーチ橋はいくつもあるけど、その一つ「青雲橋」は東洋一(微妙な称号だな)の大きさ。

長さは410m、下を流れる川の水面から137mもの高さがある。

1984年に総工費39億円(!)かけて造られた。

こんな橋がたくさんあるんですけど……道路整備には金が掛かりますなー。

でも、この街道は延岡と阿蘇・熊本を結ぶ重要な路線で交通量も申し分ない。

橋とトンネルで結ぶ空中回廊のおかげで九十九折りやアップダウンも少なく

大型車が多いのに流れが非常に良い。

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        ○

さて、阿蘇でもまわって帰ろうか、と舵を取ると突然の大雨。

仕方なく大きな木の下に逃げ込んで、カッパ装着。

雨なんかへっちゃらだもんね~とか云ってるとさらに大雨。

そのまま阿蘇の外輪山を高森峠で越えるとやっと雨は止んだ。

5年前に来た時も雨だったけど2回来て2回とも雨って、ねー?

それとも阿蘇はいつも雨かい?

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でも、先回に来た時よりマシかなー(これでかよ!)路面はドライだし。

まぁー2回目だから、あっちこっち見て回らずに

思いっきり走りに没頭してくじゅう高原まで駆け抜けた。

さらに水分峠から湯布院を経て県道11号線(別府一の宮線)を行く。

この街道はかつての天領であった日田とを結ぶ「日田往還」のひとつ。

ここにはその面影はほとんどないが、

由布岳・鶴見岳の裾野を越えて別府に通じる快走路。

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フェリーの出港までに時間があったので

別府の鉄輪温泉で名物の滝湯に打たれて旅の疲れを癒す。

が、大阪行きのフェリーは夏休み中の週末でガキだらけ。

2等室は山小屋並みの超満員。

用意した耳栓も役に立たない超音波のようなガキの絶叫に夜通し襲われ

へろへろのまま早朝の大阪港に着岸。

走った方がましだったかな。


アミダ走りの日

2008年08月09日 | R1150RT (2001) あお号

道路が分岐してたり、交差してたりすると

手前で案内表示が出てるんだけど

そこに表示された地名や道路の番号に、妙に「心がときめく」

「ときめく」と同時に「誘惑」される。

そんな「誘惑」に素直に従って走ってみるとどうなるのか

以前から一度試してみたかった。

        ○

ボクの家はちょうど平野と山地の中間にあって

西に行くと平地で街が広がっている。

東はというと奥三河高原そして信州伊那谷へと続く山並。ワインディングの宝庫だ。

だから、ここはやはり東の山並に分け入って行こうと思う。

スタートは国道473号線。

この道はクネクネと三河の山中を抜け、幾度も他の国道と合流しながら

最終的に静岡県の大井川にぶち当たって、その河口の町「牧之原」まで続く。

この道をたどるだけでも一日十分楽しめるんだけど今日はダメ、

途中でコロコロ気分に任せて「あみだくじ」みたいに進んでいく。

        ○

「樫山」で「作手(つくで)」へいく県道37号線(岡崎清岳線)に乗り換える。

渓流に沿った道は大きなアールのカーブでずんずん山深く進んでいく。

このまま本宮山に登って……とか考えてたら

岡崎の東の境「宮崎」の集落の果てで看板が。0809_01_2

「千万町」と出る。

これ、町名じゃなくて字名、「ぜまんじょう」と読む。

ね、行きたくなるよねぇ。何が千万なのか、知りたいよ。

で入ったのが県道334号線(千万町豊川線)。

これが驚きの快走路。

勾配はちょっときついけど山の中へぐいぐい分け入る。

ひとしきり登りつめるとパッと開けて、ふいにT字路にぶつかった。

左へ折れると元に戻りそうなので、

右へ進んだ(県道333号線切山夏山線)。

どうやらここが「千万町」らしい。

狭い谷に沿った十数件の集落と田畑が広がる。

茅葺屋根の家屋なんかも見られる、なつかしい日本の山里。なんとも素朴だ。

道路は相変わらず快走路。もうひと山越えて国道301号線に出た。

左は豊田、右は新城と表示されている。

ここまで右→左→右とたどってきたので左に進むことにする。

なんだかほんとに「アミダ」っぽくなってきたぞ!

        ○

301号を走りながら、この先どうしようか考える。

「黒板」で国道473号に乗り換えて(右折)足助方面に向かった。

このままじゃあ面白くないなーと思っていると

「加茂広域農道」を思い出した。

「神殿」で県道363号線へ左折してちょこっと行き

すぐに「加茂広域農道」へ入るため右折した。

この道路はとても良く整備されているけど

全線に渡ってハンパないアップダウンの連続。フラットなところなんて皆無だよ。

12パーセントなんていう勾配もある。0809_02

道に沿って両側にカエデが植えられていて秋はとてもキレイなんだけど

下り急勾配のアプローチが多くてあんまり景色は楽しめないかな。

それでも走り自体は楽しめるから「あり」だと思う。

国道420号線にぶつかって左折。

なんかほんとに上手く右・左・右・左と進むな。

        ○

「足助」で国道153号線に入る(右折してね)

バイパスができたから市街はすいている。

「鷹の爪カーブ」の先でバイパスに合流して進んだ。

週末はこの道路はかなり混雑する。

ずっと先までクルマが連なってのろのろの流れ。

早々に次の分岐を選んだ。0809_03

県道19号線(土岐足助線)に折れる。

谷筋に大きな橋が架かったりして

このルートも快走路になったもんだ。

山間を進むので陽が遮られるところが多く涼しい。

矢作川上流の街「小渡(おど)」へ出るために

谷を降りていく部分だけ道が狭い。

でも、1kmくらいだから一瞬だね。

        ○

「小渡」で県道11号線(豊田明智線)に入る。0809_07_2

矢作川に沿ってハイスピードで流す。

矢作第2ダムの手前で道は矢作川を離れ

支流の明智川をたどるワインディングになった。

途中ですごいことになっている谷があった。

あの岩の塊はいったいいつあそこにコロがったんだ?

写真じゃあわかりにくいけど10mは軽くあるよ。

木や草が生えてるからもうずいぶん経つんだろうなー。

        ○

「明智」の街に入って国道363号線にあたった。

ここまで右・左・右・左と繰り返してきたんで

まー左だな、というノリで左折した。0809_04

国道363号線は何度も走ったことがあるけど

ほんとに全線にわたって良く整備されていて走りやすい。

瀬戸ではMAGロード(東海環状道)に接続しているし

恵那・中津川では中央道につながっていて

ツーリングには最適なルート。

もっとも岐阜県は県道の整備がとても良いので

もっと時間があるときは県道をつないで走ったほうが断然!面白いけどね。

というわけで、363を爆走して進み

「大川」から県道20号線(瑞浪大野瀬線)に右折。

おーーーーーーーーーっと

ここはもしかして……

アソコの近くじゃん!

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大好物の県道66号線に出ちゃった!

でも順番でいくとココは左折なんだよなー

エイっと

いうことで

アミダ走りの果てに辿り着いたのは

ここでした

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いつもの「道の駅らっせいみさと」

蕎麦でも喰っていくかー!

PS:「らっせいみさと」のマワシモノから耳寄りな情報

「らっせい」は月曜日が定休日だけど特別に

8/11・8/18の月曜日は営業してるよ