ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

ACCOLADO(アコレード)をSRに履かせてみる

2024年04月28日 | SR400 RH16J(2019)シータ


一日の寒暖差が大きいのが厄介でもあるが

よく晴れた日の昼間はとても爽やかで

本当に気持ちが良い季節

落葉樹たちの芽吹きも盛んで

山は一気に生気を取り戻した



タイヤの状態が悪くて交換を迷っていたSR

やはり北海道へ行く前にタイヤ交換しておくことにした

いつものテックモーターサイクルへ相談に行くと

いろいろ提案されたが

結局ブリジストンのアコレードに決めた



ブリジストンのHPを見ると

クラシックなパターンもさることながら

グリップ性能にも特化させているようで

この手のタイヤに見られがちな

「ウェットグリップ性能を向上させ」という文言ではなく

ストレートに「高いグリップ性能」と謳っていて好感が持てる

フロントタイヤが純正指定と同じサイズの設定が無く

一回り小さい90/90-18サイズをチョイス

スペック表によれば

純正指定タイヤ ブリジストン バトラックス BT-45(90/100-18)と

このアコレード AC-01とでは

外径で-14mm、トレッド幅で-4mmの差がある

アコレードの方がほんのわずかに小さい

この差は数字だけ見ていると無視できそうだけど

実際のタイヤを見ると明らかに「ひと回り」は小さく感じる

フェンダーとの隙間が「スッカスカ」だと感じるレベル

正直あまりカッコよくはない

でもタイヤはやっぱり性能の方が大事

一皮むいた後、空気圧を指定値に合わせてワインディングへ繰り出す

もちろんそもそもがSRなので

真の意味(限界性能とか)でのタイや性能はあまり問題ではなく

いかにSRが持つ「気持ち良さ」をしっかりと支えてくれるか

この性能がいちばん大切で気になるところ

要するにSRを構成する「部品」であって欲しいのだ

指定空気圧に合わせたアコレードは

舵角の付き方がとてもナチュラルだ

それは「とても」一つではなく

「とても、とても、とても」くらいナチュラル

旋回初期に良く曲がる今時のオートバイを経験すると

倒し込んだだけ曲がらないと逆に違和感を感じるものらしい

だから「フォークオイルが」 とか

「フロントのバネが」 からの

「フォーク突き出し量が」 までいく

でも、そこを求めるならそもそも乗ってる車種を変えろ

と云いたい

最近はやりのモトブログ見てると(ステアリング越しの走行動画ね)

オートバイが傾いてから少しも旋回してないのをよく見る

気持ちはレーサーらしく

倒し込みは「クイック」が命らしい

後姿の映像なんかだと

クイックに倒し込んだ後上半身が付いていけずに反り返っているのさえ見かける

残念ながらリーンからのフロント追従は持って生まれた性格に等しいので

フォークを付きだしたくらいでは多分変わらないし

変わったとしてもバランスが崩れているだけでちっとも良くはないだろう

そもそもスポークホイールだよ

それにあのスイングアーム

どこに標準が合わせてあるか推して知るべし だよね

それでもそれを面白くさせてあるところがヤマハのすごいところ

そしてSRに惹かれるところだ

そんなSRに惹かれたはずなのに

ワインディングでクイックダンスしたいならお門違いだ

SRにはSRのコーナリングがある

勘違いしてはいけないのは

それは決して「つまらないモノではない」という事だ

大切だからもう一回云っちゃうかな

「SRのコーナリングは決してツマラないモノではない」!

むしろ気持ち良い

アコレードはその面白さを全く邪魔せず

しっかりと構成パーツとして仕事をしてくれた

良いタイヤだった



とは云えオートバイのモディファイは楽しみ方としてもちろん「あり」だ

そこに求めるモノがあるなら試すしかない

そういう考え方には賛同する



タイヤ交換作業の合間代車貸してくれた

こないだまでウチの子だったカブ

今ではテックモーターサイクルの小僧におさまった

大将の足として、代車として活躍しているらしく

ODOメーターの数字が信じられないくらい伸びていた

SRが来て置き場が手狭になったことや

SRが下駄代わりにもなるので売却したのだ

久しぶりの里帰りにクロ介との会話が弾んだとか弾まなかったとか



それはさておき

このところウキウキしながら北海道行きの準備に明け暮れる日々だ

北海道も順調に春を迎えているようだが

アメダスで現地の気温を日々チェックしては一喜一憂している

気温に相当ばらつきがあってウェアの選択が難しいのだ

とりあえず夏も冬もある程度想定が必要かなと考えている

もちろんまだひと月先なので出発の頃にはもう少し安定していると思う

気候と云えばたまたま北海道放送のこんなサイトを見つけた

HBC情報カメラ・いまの狩勝峠(リンクあり)

この中に「各峠カメラ」という情報カメラがあった

北海道の主要な峠のリアルタイムの映像が見られる

なかなか見かけない峠の気温と路面温度の情報まである

これを見る限り国道の峠は全く問題なさそうだ

それにしてもつくづく良い世界になったと思う

いや単純にね

ITいいね

とりとめもなく桜の下で悪態をつくイヤなひと

2024年04月13日 | 日記・エッセイ・コラム


開かないのかと思ったら一斉に咲きだして

咲き始めたと思ったら

春の嵐に一気に散ってしまった

今年のサクラは本当にあっという間に通り過ぎて行った

山を見渡せばすでに木々は萌黄色の芽を吹き

一年でいちばん気持ちの良い時期に入った



北海道へ行く準備をぼつぼつ始めようかと思うが

フェリーの予約をしてしまうと

もう他にあまりやることはない

大まかなルートは決めてみたけど

一日に300kmか400kmと考えると

なかなかにしっかりとした行程は組めないものだね

前にも書いたけど

野付半島の道道950号線と

神威岬には行きたい

あとタウシュベツの橋梁がもう崩れそうなので見ておきたい

そうだな、前に食い損ねた豚丼は帯広辺りで泊まれば食いに行くか

雨のことは考えても仕方ないけど(カッパを着るだけ)

時期的にまだ寒いんじゃないかという心配はある

まあ都市部にはイオンSCとかあるのでどうにもならなければ現地調達だ



SR400はというと

タイヤが少しあやうい

特にフロントにはヒビが見られる

間に合えばタイヤとチューブは交換しておこう

暇を見ては各部の締め付けをチェックしているけど

工具は持って行った方がいいな

チェーンオイルも持参だ

本当に荷物は最小限と思っているけど

やっぱり1週間、2000kmとなると

そうはいかない部分も出てくる

任意保険のロードサービスは100km無料

さらに修理後の搬送も全額無料

なんと帰宅旅費までもらえる

これはありがたいし頼りになる

もちろん本当にお世話にはなりたくないけど



国道でなく出来るだけ道道を走りたい

帯広から釧路そして別海、標津へ続くルートを見つけた

あと能取湖からサロマ湖、留辺蘂へ抜けて上士幌なんてのもある

どこを走っても北海道は平均速度50kmで予定が組めるから

見つけたルートをその日の感覚でつなげて走れる

その日毎の目的地(宿泊地)を決めれば

あとは10時間くらいで走れるルートを作る

途中2回くらいのんびりしても400㎞くらいは走れるかな

天気が悪いと逆に距離だけ伸びるけどね

そういう日は移動日と割り切って走ることにする



それにしてもフェリーで足掛け3日というのは何とも遠い

ちょっとした異国感覚だ

アイヌ語もじりの地名も雰囲気を盛り上げる

事故にだけは気を付けて

久しぶりのロングツーリングを楽しみたい



あんまり話題が無いので唐突だけどこのごろ気になる2題

とは云え批判的な悪態だけど



名古屋モーターサイクルショーに行ってきた

去年久しぶりに行って

もう次はないな、と思ったのにね

新車の展示会なので当然だけど

あまりオートバイの本質には出会えない所だ、あいかわらず

利益と妥協の狭間で生み出されるオートバイは

どんどんつまらない乗り物になっている

商品が顧客のニーズの反映であるならば

今のライダーはとってもつまらない楽しみ方をしているように見える

誰かが、どこかのメーカーが

「王様は裸だー!」と叫ばなくてはいけない所まで来ている

ボクにはそう見える

年寄りのボヤキではない

オーディオ、写真、と趣味を奪われた経験から云っている

物が売れるかどうかが頼りの資本主義経済の弊害

資本主義は間違いなく多様な人間性という部分でその本質を軽視する

多様性とは程遠い経済至上主義




キャブレターの外見に似せたインジェクター

エンジンフィンを持つ水冷エンジン

カウルの中のコストカットエンジン

ギアポジションインジケーターなんて素人臭い装備

燃料計?信じたことないね

そんなものいるか?

そしてその方がクールだ

人間の感性と適応力を活かした方が趣味にふさわしい

SR400のキックインジケーターなんて

仕組みがわかればもう見ない

因みにSR400のキックスタートに必要なのは

踏み抜くことではなくキックスピードだよ

まさにキックだ







ライテクの話

ライテクと云うとみんなちょっと身構える

おそらくどこまで行っても確信が持てないからだろうな

それがスポーツ性であり趣味性につながっている訳で

ボク自身はオートバイに乗る意味はここにしかないと思っている



最近ヤマハの元エンジニアとか元GPライダーとかが

プッシングステア(ステアトルク制御)とか非セルフステアとかいって

「逆操舵」を喧伝しているのをよく見るけど

あれ、やばいね

云ってることはもちろん間違っていないけど

ライテクを語る時にそれらしい造語を出すと誤解を与えることが多いと感じる

40年くらい前にオートバイ誌で盛んに云われた外足荷重とか

抜重、荷重もそうだね

逆操舵って雰囲気ではわかりづらい

でも、下りの小さなコーナーが続くワインディングでは

おそらく誰もがやっていることだ

多分あれのことだと思う

シケインの切り返しなんかで

GPライダーが素早く切り返すためにハンドルを抉ることはあるけど

あれとはちょっと違う(原理は同じか)

下りコーナーで意識すればわかるけど

逆操舵というよりIN側の保舵に近い

肩と肘を畳んでIN側のグリップをホールドする

逆操舵のタイミングでフロントの接地点がIN側へ移動すると

キャンバースラストが生じてオートバイがリーンするというけど

リーンしただけではオートバイは曲がらない

車体がリーンしたことで遠心力が発生するが

それとタイヤのグリップによる反力がバランスする

このリアの内向きのタイヤのグリップ力とキャンバースラストに

フロントがセルフステアすることで曲がっていくのだ

舵が切れないと曲がらない

極端な例を挙げれば極低速なら左にリーンしながら右へ曲がることが出来る

これは舵が切れているからだ

リーンはコーナリングで発生する遠心力に効率よくバランスするためで

遠心力を受けた車体がタイヤのグリップという反力を受けて曲がっていく

キャンバースラストよりこちらがメインだろう

そして車体の行き先はフロントの舵が決める(スリップアングルが付くけど)

とはいうもののコーナリングはそんなに単純ではない

スピードやコーナーの曲率

重心位置や車体の姿勢などすべてが常に異なっている

IN側への体重移動の準備をしながらブレーキングし

IN側のグリップを保舵すると

ジャイロモーメントによるバランス状態が一瞬破綻して

車体がリーンを始める

(これを逆操舵と云っているようだ)

リーンと同時に車体には遠心力がかかるので

それと同時にOUT側の踏ん張りを解いて

IN側へ圧し掛かるように体重移動するとグッと旋回を強める

スロットルとリアブレーキで加速力を調整しながらトラクションを高め

さらに内向力を高めるため頭を低くして加勢してもいい

エンジニアの人もリーンを終えたらセルフステアに移行すると云われている

けれどそのあとリーンアングルをさらにプッシングステアで調整するとも説明されているけど

それって単に話を複雑にしていないですか

結果的にはそうであっても意識をそこへ持って行くのは

実際のコーナリング状態では危険だと思う

やってみればわかるがプッシングに気を取られすぎると

スピードコントロールが後手後手になる

スロットルでトラクションと遠心力を探りながら旋回していけば

無意識下でもステアリングの保舵力は調整されている

この「無意識」こそが真の意味でのライテクであって

身体の動きや操作をすべて分解して名前を付けるのがライテクではないと思うが

どうですかい



けれど「逆操舵」とか「プッシングステア」の言葉はどうかと思うけど

プッシングステアは皆が大抵やっていることだ

だから理論的には絶対に正解で間違えではない

ただ単に逆操舵だけを意識的にするのは結構危険だと思う

逆操舵は結果であって反対側にハンドル切るっていうニュアンスとはかなり違う

オートバイはあくまでリアタイヤを主に考えるべきで

フロントを何とかして、はやはり危うい

同じ2輪の乗り物「自転車」みんな乗れると思うけど

初めて補助輪を外した日に

何かすごい理論を理解した訳じゃあない

「バランスをとるとは」を身体が理解したのだ

今それを乗れない人に説明しろと云われてもできない

「右に倒れそうになったら左へ逆操舵するんだよ」

これでは絶対に理解できない

名前を付けて理論ぽくしたいのはわかるけど

(カッコいいからね)

頭で考えるより身体で感じる方が大切

Don’t think.Feel.(by ブルースリー)

余談だけど

縦置きクランクのフラットツインは

スロットルの抜き差しでこのジャイロモーメントの抜き差しが出来るよ



はー、熱くなりすぎたよ