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書評『マンガで身につく多動力』(原作者:堀江貴文)

2019-05-12 12:23:19 | 書評


資格試験を教えるための資料を作っていても、なかなかキャッチーな言葉を使えない。キャッチーな言葉を使っている本を探していたら、ホリエモンさんの多動力にいきつきました。もともとこの本は、ホリエモンさん語録のような本。30万部を上りあげた「多動力」はたくさんの人が読んでいるので、私はあえて、漫画版の当書を選びました。

ホリエモンさんは、若者を中心にフォロワーが多い、絶対無二の存在。そんな彼の語録を、漫画のエピソードに沿って紹介していく形になっています。漫画では、トップダウンの伝統的な会社が次元の歪みか何かの理由で無人島に飛んでいってしまう、という荒唐無稽なストーリーになっています。堀江語録を紹介できるエピソードにするには、それくらいの現実離れしたストーリーにするしかないのでしょうか。なかなか面白い試みと思います。

あらためて堀江語録を見て、私も共感できることが、本当に多いですね。衝撃的な言葉を使っていますが、時間管理、目標管理、働き方、生き方について、本当に本質をついていることが多いと思います。

語録の中でも、特に資格試験の勉強にも関連するもの3つだけを抜き出して、コメントします。

3つの肩書で、お前の価値は1万倍にもなる
肩書、仕事は、二つのことを掛け合わすことで、希少価値のある特別なポジショニングになります。例えば、経理x英語、などです。3つの肩書になると、さらに掛け合わせるポジションを大きくなるため、さらに希少価値とユニークさを持つことができます。

資格試験は、この肩書を手に入れる方法の中でも、もっとも効率的な方法です。

たとえば、あなたが中小企業診断士試験に合格して、中小企業診断士になったとします。今の会社の肩書の他に、「中小企業診断士」という肩書ができるのです。

仮に資格をとるのに1000時間かかったとします。(私のおすすめする「過去問高速回転法」だともっと少ない時間で合格できると思いますが)100時間といえば、会社での仕事時間を考えると、120日程度の仕事時間でしょうか。人生、合計すると40年近く働くと思います。その中のたった120日分に相当する時間で、ひとつの肩書きが手に入るのです。

資格試験が、新しい肩書を得るためのとても効率的な方法であることがわかりますね。

仕事の質は睡眠で決まる
夜遅くまで仕事や会食で忙しいことが想像に難くないホリエモンさんが睡眠の大切さを強調しています。説得力があります。

仕事の質だけでなく、勉強の質も、睡眠時間で決まります。睡眠時間はたくさんとればとるほど良いというのではなく、6ー7時間という適切な睡眠時間をとるべきだ、ということです。働きながら資格試験の合格を目指す場合、睡眠時間を削る人もいると思いますが、私はそれに反対です。睡眠時間を減らすと、勉強のパフォーマンスが確実に下がります。たくさんの時間勉強しても、結局、成果は上がらないのです。

見切り発車は成功の元
仕事には十分な準備が肝心だとよく言われますが、準備に時間をかけすぎるのは問題です。準備の時間を最小限におさえて、やってみる。そして、やってみながら、学んで修正をかけていく、という考えです。

資格試験についても、いろいろ情報ばかり研究して、準備に時間をかけて、なかなか勉強を始められない人がいます。そういう人ほど、準備している間に、自分が合格しないような材料を探すので、困りものです。準備は大事、でも、時間をかけずに、まずは始めてみる。仕事に限らず、勉強にも通じることだと思います。

今更ながらに「多動力」を読みましたが、ホリエモンさんの言葉の力は、本当にすごいです。極端で目を引くために言っているようですが、本当に本質を突いています。勉強になりました。


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