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◇企業システム◇富士通SSLが「OSSミドルウエアサポート・サービス」提供開始

2008-08-04 15:44:14 | システム開発

 【システム開発】富士通ソーシャルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は、今まで個別に対応してきたオープンソースのミドルウエア製品(Apache HTTP Server、Apache Tomcat、PostgreSQL、MySQL、JBoss ApplicationServer、Strus、SpringFramework、PHP、Rubyなど)の技術支援を体系化し、「OSSミドルウエアサポート・サービス」として新たに提供を開始した。同サポート・サービスでは、システムで使用されるオープンソースのミドルウエア製品について、使用方法や設定パラメーターについて解説、セキュリティ情報やアップデート情報の提供、障害原因の調査などを実施する。これにより、ユーザーはサポート体制の心配なくオープンソースのミドルウエア製品を使用し、システムの構築や運用を行うことが可能となる。 (08年7月30日発表)

 【コメント】今やOSS(オープンソースソフトウエア)は、企業システムのあらゆる場面に採用され、活用されている。特に開発ツールやなどのミドルウエア製品については、OSS製品であることの方が当たり前にすらなりつつある。このためSI企業ではOSS専門の技術者の育成に取り組んでいる。しかし、一般の企業ユーザーではOSS技術についての専門技術者の育成まで手が回らないのが実情だ。そこで同社ではこれまでのOSSに関する実績を基に、OSSのミドルウエア製品のサポート・サービスへの取り組みを新たに開始したもの。これによって企業ユーザーは安心してOSS対応ミドルウエア製品の導入に踏み切ることができるようになる。

 同社は富士通グループの有力SI企業であるが、富士通グループのOSS事業は、富士通に加え富士通SSL、PFUの3社が中心となり推進されている。富士通は05年11月に「OSS技術センター(OSSC)」を設置しOSSソリューションを提供、さらに国内最大規模の「プラットフォームソリューションセンター」により、OSSの整合性や性能等を検証している。このような富士通のOSS事業の取り組みが今回、Web上で新たに公開された。

 富士通グループのOSS事業の中で、富士通SLLはインフラ設計、運用設計、受託開発等、システム開発全般でユーザーをトータルにサポートしている。また、PFUはサービスレベルに応じて問い合わせ対応や障害調査を実施し、さらに、セキュリティ情報や個別パッチを提供している。(ESN)