ザ★(1979年)についてはウルトラファンには評価が両極に別れる作品
だ。アニメなど絶対駄目派か?特撮に出来ない表現に挑戦した意欲作と
評価する派である。筆者は似たタイトルの内山まもる氏のウルトラの星
でのストーリーと思っていたので肩透かしを喰らった気分だったが、気
を取り直して観続けた。斬新だったのはザ★ウルトラマンことジョーニ
アスの故郷のU40(ユーフォーティ)は巨人の住む星ではなく、人々は
等身大で古代ローマ人に似た衣装を着た人種で戦う時だけ等身大のウル
トラマンになり、なんと巨大化できるのはごく一部の男性戦士のみだっ
た。ジョーニアスの妹が松本アニメのヒロインにそっくりなのも驚き!
円谷プロはそこまでストレートな人真似をすると思ってなかったからだ。
松本氏本人は今では何でも「自分の作品をパクった」と勝手な思い込み
をしてミュージッシャンなどを訴える困った人のイメージがあるがザ★
は視聴率に苦戦をしていたせいか?苦情を言った話は聞かない(筆者が
知らないだけかも?)。個人的には 同じくアニメ作品のUSA(1989
年)の3人のウルトラマンがスーツ化されているのに、U40の戦士は
ジョーニアスのみスーツ化されて他の巨大化戦士のエレクとロトがスー
ツ化されてないのは残念だ。ジョーニアスはザ★の放映中にもスーツ化
され初代(1966年)のテレビシリーズを再編集した映画・ウルトラマン
怪獣大決戦でチラリと顔見せしたが、歴代ウルトラマンに合わせて銀色
でウェットスーツ姿ゆえに白くて筋肉質のアニメ版とは違和感を感じた。
しかし、後のウルトラマンG(グレート・1990年)ではオーストラリア
の気候に演者が耐えられずスポーツウェアを採用し、ゼアス(1996年)
も踏襲。これは元々はノリダーみたいにとんねるずのふたりに顔だしで
演じてもらうつもりだったそうなので、最初から暑いウェットスーツを
使う気はなかったと見ていいだろう。そのスポーツウェアの布地を使う
事によりジョーニアスはアニメ特有の筋肉が表現ができるようになり色
も銀ではなく白が採用された。ただ、タイガ(2019年)の仲間のタイタ
スは胸のランプの形状からU40出身とすぐ分かり、そのスーツは他のウ
ルトラマンに合わせて銀色のウェットスーツなので今度は何故ジョーニ
アスだけが銀ではなく白?という疑問が出てきてしまった…でもこれは
しかたないかな?あと、誰も気づいていないが、ウルトラマンと一体化
した人間は全くの別人格描写もザ★からだ。これまでのシリーズはウル
トラマンと一体化した人間のどちらに身体の優先権があるのか分からな
かったし、それ以前に第1話以外に会話をしてない。ウルトラマンタロ
ウ(1973年)のゲストに歴代のウルトラ兄弟の人間体が登場したが、人
格は完全にウルトラマンであり人間体同士は他人の筈なのに完全に兄弟
と化していた。ウルトラマンに心が乗っ取られているようにも見えるが、
ヒーローの人格は基本ひとりという描写なのだ。ただ、ザ★の時代はア
ニメや特撮に関してはファンが高年齢化してきてるので、そこらへんが
アヤフヤにできなかったのだろう。その後は周知の通り、ウルトラマン
が人間の姿を模するエイティやメビウス。明らかに別人格なのはエック
スやゼット。ウルトラマンと人間が融合するがウルトラマン自身が口を
きかないのでウルトラマンイコール人間体のティガやネクサス。ウルト
ラマンと人間体は放映時は別人格だったのに後のシリーズでの再登時は
「過去に合体した人物を模した」と明確に人間の姿はコピーしたそっく
りさんであると宣言をしたのはマックス。コスモスもよく共演するダイ
ナに合わせて人間体のムサシイコールコスモス本人のような描写になっ
ているので、近年のコスモスはムサシとの合体ではなくコスモスがムサ
シの姿を模しているのではないかと思われる。ムサシ本人は後の映画の
怪獣バトル(2009年)でコスモスと分離してアストロノーツで出ている
のでやはり今時のムサシはコスモス本人???
~PS~
弟とその長男が母の様子を見に来るので早めにUP!