縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

九州の旨いもの(その2):有田の寿司屋

2006-05-31 23:52:00 | おいしいもの食べ隊
 有田へは焼き物を見に2度行った。ちょっと高くて手が出ないが、柿右衛門、濁手(にごしで)と言われる乳白色に描かれた色鮮やかな草花が好きだ。
 有田で2度とも訪れた寿司屋がある。“紀文鮨”だ。有田は海に面していないものの、五島や玄界灘の魚が入り、魚は旨い。この店は地元では老舗だが、あまり敷居の高くないのが嬉しい。同じ佐賀県でも唐津の“つく田”はよく雑誌に取り上げられるせいか妙に敷居の高い気がした。

 初めて紀文鮨に行った時、珍しいというか、貴重な経験をした。

 焼き物屋を見るのに疲れ、どこかで食事をしようとガイドブックを見た。近くに寿司屋がある。よし、ここだ、と思って探したが見つからない。変だな、この辺りなのにと思いながら、あたりをきょろきょろしていたら、突然声を掛けられた。話を聞けば、その人は探していた紀文鮨の人だった。今、店は改装中で、少し離れたご主人の自宅で営業しているとのこと。行くなら車で送り迎えしてあげると言われた。
 「知らないおじさんについて行ってはいけない」との不安が一瞬脳裡をよぎったものの、空腹には勝てず、結局、車に乗せてもらった。
 着いたのはまさしく個人のお宅。玄関を上がり、居間に通された。寿司屋というよりは知り合いの家に遊びに来た感じだ。平日の昼ということもあり、他に客はいない。僕は一軒屋の寿司屋、それも貸切で、寿司を堪能した。

 そして2回目。この前来たときから2年半くらい経っている。当然店は改装され、以前声を掛けられた所で営業していた。
 刺身をつまみながら、東京から来たこと、来るのは2回目であること、前回はちょうど改装中でご主人の自宅で寿司を食べたこと、などを大将に話した。すると、自宅で営業していたのは割りと短い間だったのに、それも東京の方がご存知とは驚いた、と大将。当時のことを思い出して懐かしく思ったのか、サービスで自家製のからすみを出してくれた。うーん、美味。冷酒とからすみで至福の時を過ごした。

 さてさて、次回もこんな幸せに巡り会えるだろうか。改装からもう8年近くになる。人の記憶は薄れるのが早い。大将の記憶力が良いことを祈るしかない。

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