縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

「般若心経」って何?(その1)

2013-08-11 23:02:39 | 最近思うこと
 中学の頃、『エースをねらえ』が大のお気に入りだった。少女マンガであるが、下手な教科書や教養小説より為になる本だと僕は思う。事実、僕が高村光太郎を読んだきっかけは『エースをねらえ』だったし、般若心経を知ったのもそうだ。

 ところで、今、「般若心経」がマイブームである。

 正確には2度目のマイブームで、最初のブームは『エースをねらえ』でその存在を知った中学生のとき。僕は岩波文庫の『般若心経・金剛般若経』を買い、般若心経を読んだ。が、正直、何を言っているのかさっぱりわからなかった。般若心経は262字しかなく、漢文、読み下し文、現代語訳を合わせ、冒頭のたった6ページのみ。有名な「色即是空。空即是色。」のところを読んでも、まったく心に響かなかった。
 かくして、般若心経の第1次マイブームは、わずか2、3日で終焉を迎えた。

 それから30年以上経った今が第2次マイブーム。
 きっかけは熊本に旅行に行った際、たまたま訪れた『蓮華院誕生寺奥之院』という真言宗のお寺である。初めは阿蘇に行こうと思っていたが、つつじが満開で大混雑とのこと。そんなとき妻が、近くのお寺で「功徳行」といって、写経、護摩行、座禅の体験ができるというのを見つけた。毎月第1日曜しかやっておらず、これも何かの縁ということで行くことにした。
 お寺で白装束に着替え、般若心経の写経を行い、何度も何度も般若心経を唱えた。相変わらず意味はまったくわからないが、不思議とおごそかな気持ちになるし、般若心経のリズムは妙に心地良い。

 そして2カ月後、たまたま入った本屋さんで『あらすじとイラストでわかる般若心経』(文庫ぎんが堂)という本を見つけた。仏教とはどんな宗教か、お釈迦さまとは、ブッダとは等、仏教の初歩から説明してあり、僕のような初心者には有難い本だ。
 で、肝心の般若心経はというと、それは600巻以上もある『大般若経』のエッセンス、核心をまとめたものだという。
 般若心経の核となる思想は「空」。「色即是空。空即是色。」とは、「色、形のある物質的な存在は固定的な実体をもたない。」との意味。目の前の物質や、あるいは精神的なものにも何ら実体はなく、あるのは絶えず移り変わる状態、即ち「空」のみ。よって、絶えず移り変わるものに拘る必要はない、煩悩などは無意味、いや自らの生死さえも気にすることは無い、このことに気が付き、悟りを開こう、というのである。

 とすると、般若心経は普遍的な真理は認めないのだろうか。多分に僕の知識が浅いせいだと思うが、自己矛盾を感じてしまう。あらゆるものに実体がなく、絶えず移り変わるのであれば、般若心経自体も変化に晒されているのではないか、「空」なのではないだろうか。あるいは、般若心経、延いては仏教が、個人の生き方について教えるものであり、世界の根底にある原理などには関心がないだけかもしれないが。

 種々疑問が残るため、続きはもう少し勉強してから改めて書くことにしたい。
(と言いつつ、般若心経の第3次マイブームはやって来るのだろうか。その2はあるのだろうか・・・。)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。