縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

ジャパバル(?)、恵比寿『たつや』

2013-08-15 23:34:04 | おいしいもの食べ隊
 スペインでは“BAR” と書いて“バル”と読む飲食店がある。お酒を出すという点では日本のバーと同じだが、その用途というか、サービスは大きく異なる。イメージとしては、日本の喫茶店とレストランと居酒屋を足して3で割ったような感じだ。
 バルは朝から夜まで通しでやっている。極端な話、朝食に昼食、それに休憩のコーヒー、更には夕方ちょっとつまんで飲むのまで、すべてバル1軒で事足りる。スペイン人の生活に欠かせないお店なのである。

 日本にスペインの“バル”のような店はないだろうか。

 最近、日本でも“スペイン・バル”を名乗る、お洒落な店が増えている。が、夜しかやっていなかったり、せいぜい夜とランチ営業だけだったり、スペインのバルとは違う。人々の日々の生活に根付いているというより、非日常を味わうために行く店のような気がする。
 
 しかし、日本には日本の“バル”があった。そう、恵比寿の『たつや』である。『たつや』はやきとんの店。看板に日本一のやきとりと書いてあるが、正真正銘、やきとんの店である。お洒落な恵比寿の街には似合わない、庶民的でホッピーがよく合う、昭和の匂いがする店だ。
 この店、何が凄いかというと、営業時間が凄い。なんと朝の8時から翌朝5時まで営業している。ちょっと古いが、『スモーキン・ブギ』的に言えば、♪目覚めのやきとん、食後のホッピー、授業をさぼってやきとん1本、朝から晩までやきとん・ホッピー、『たつや』でみんなでやきとん・ホッピー♪、という夢のような一日(?)が可能なのである。
 もっとも善良な小市民の僕はそんな一日を過ごすことは無い。『たつや』に行くのはたいてい土曜日の昼。競馬新聞と赤鉛筆を持ち、テレビの競馬中継に見入っているオジサンたちに囲まれ、やきとんを堪能する。特に、ここのかしらは絶品。僕は席に着くと同時に、ホッピー、煮込み豆腐、トマト、そしてかしらを頼む。あとはその日の気分でなんこつ、しいたけ、ししとう、厚揚げ、チーズフランクなどを注文する。まさに至福のときだ。

 『たつや』は常連さんが多い。が、皆やさしい。常連さんに囲まれ、気まずい思いをすることなど断じてない。ときには、『たつや』の社長がお客さんに交じって飲んでいることもあるし、仕事を上がった焼き手のお兄ちゃんが客席に移って飲んでいることもある。そう、お客さんも、店で働く人も皆『たつや』が心底好きなのである。
 だからこそ僕は命名したい、恵比寿『たつや』をジャパニーズ・バル、略して“ジャパバル”と。ずっと皆に愛され、人々の生活の一部であり続けて欲しい。

(注:『たつや』は恵比寿に3店舗あるが、個人的には駅前店(1階)がお勧めだ。)


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