縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

普段着で行けるイタリアン(高円寺)

2006-04-26 21:45:03 | おいしいもの食べ隊
 訳あって1、2ヶ月に1度高円寺に行く。高円寺に行くと大体食事をして帰ることになる。そんなある日、珍しいというか、出す料理と店の雰囲気とが妙に違う、釣り合わない店に入った。イタリアンの店である。が、店の雰囲気は学生街の定食屋か、場末の居酒屋といった感じだ。それだけならまだしも、かかっていた音楽は演歌。でも料理はおいしかった。我々は、演歌を、誰の歌かはよくわからないが、それもバリバリの演歌を聞きながら、ワインを飲み、イタリアンを食べた。

 次に高円寺に行ったとき、またイタリアンに行こうということになって探したのだが、いくら探しても見つからなかった。通りに面した1階にあったはずだが、それらしい通りを2、3度往復しても見つからない。つぶれてしまったのだろうか。確かに演歌を流すイタリアンなんて聞いたことがない。あのときも我々以外にお客さんはいなかった。あり得ない話ではない。JAZZで和食はOKでも、ど演歌でイタリアンはちょっとないだろう。
(ただ、今は亡き(?)そのお店の名誉のために付け加えると、おやじさん曰く、有線にしていたら知らない内に演歌に替わってしまい、忙しく他に替える暇がなかった、とのことだった。真相は定かではない。)

 さて、前置きが長くなってしまったが、今日の本題はそのとき見つけた違うイタリアンの話である。目的の店は見つからなかったが、たまたま良さげな店に出会った。『イル・バンコーネ』という店である。

 ここを一言で表現すれば、“まっとうな料理を出す店”ということではないかと思う。特に高級食材を使っているわけではない。ごく普通の食材を、ごく普通に料理して出す、しかし、それが旨い、という店だ。イタリアの田舎町にあってもおかしくないような店だと思う。
 その日のお勧めが黒板に書いてある。いつも黒板の料理を中心に選び、ワインを飲んで帰る。ワインの品揃えというか味に若干難はあるが、費用対効果の大変高い店である。場所は高円寺北口のロータリーから荻窪よりの道を1本入ったところである。JAZZの『アフター・アワーズ』の斜向かいだ。

 最後に注意事項を一つ。お店に何を求めるかにもよるが、シェフとの楽しい語らいを求める人にこの店は向かない。シェフ一人で料理を作っているので忙しいこともあるのだろうが、シェフは愛想が悪い。だが、彼の手際の良さはぴか一である。我々はいつもカウンターに座り、妻は彼の料理振りを嬉々として見ている。ここで、料理はやっぱり早い方がいいよな、などと言おうものなら、何もわかってないくせに、と軽蔑の眼差しで見られそうだ。だから僕は何も言わない。やはり長く一緒にいると、それなりに賢くなってくる。
 何はともあれ、普段着で気楽に行けるイタリアン、こんな店が月島にあればと思う。もんじゃ屋と10対1でもいいから、トレードしてくれると有難い。

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