縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

タクシン政権の行方、更に・・・・

2006-03-16 21:24:07 | 海外で今
 今日の新聞で「タイ風のピープル・パワー」という記事を見た。ご存知の方も多いと思うが、タイではタクシン首相一族が20億ドルもの巨額の株式売却益を得ながら税金逃れをしていたことが判明したのを機に、首相辞任を求める大規模なデモが発生している。その数10万人以上とも言われる。先々週フィリピンのピープル・パワーの話を書いたが、記事はフィリピンに倣ってこのタイトルにしたのであろう。

 「タイ風」というのは次のようなことらしい。2万人の警察官が待機しているものの何のトラブルも発生していない。デモ隊の中にはゴミ拾いをしている人もいる。そのゴミ拾いの人はインタビューに、ここに集まっている人間は間違いを正すために各自自分のできる範囲でデモに協力しているのだと答えた、等々。さすが、敬虔な仏教徒の多い、微笑みの国といわれるタイだけのことはある。

 しかし「タイ風」はこれだけではない。私がこの記事の続きを書いてみたい。

 仏教以外にもタイの国民が敬愛してやまないものがある。王室、特にプミポン国王である。国王は今年の6月で即位60周年を迎えるが、名君の誉れ高く、国民から慕われている。タイは1932年に立憲君主制に移行したが、その後20回近いクーデターを経験するなど政治的には極めて不安定な国である。が、国情は極めて安定していた。なぜか。それは王室の存在である。扇の要というか、元がしっかりしているので、たかが首相の一人や二人変わろうと(?)ビクともしなかったのである。
 近いところでは92年の軍事クーデター。このときは軍が反対するデモ隊に発砲し死者44人が出る流血事態となった。この騒ぎを収めたのはプミポン国王である。軍の司令官や批判派の政治家を呼び、話し合いによる解決を求めた。国王の勧告を受け入れ軍の司令官は首相を辞任し、総選挙の結果、文民政権が誕生したのであった。
 今回の騒動も、最後に国王が動くかどうかは別にして、じき収束するであろう。尊敬するプミポン国王の即位60周年という記念すべき年を汚すわけにはいかないのである。

 更に続きがある。

 では、もしプミポン国王が亡くなられたらタイはどうなるのだろう。実はこの方が大問題なのである。以前タイで聞いた噂だが、皇太子は、離婚はするは、どうも出来が良くないらしく、国民の人気もあまりない(注:イギリスの話ではありません、タイの話です)。立派すぎる親を持った子の不幸かもしれないが、国王ともなるとそれでは済まされない。早くタイの政情が安定することを願う。

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