縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

おじさんにもっと“遊び”を

2007-03-11 21:21:52 | 最近思うこと
 昨日、ネットを見ていたら、「お父さんの昼食600円」という記事があった。農林中金の「現代の父親の食生活、家族で育む『食』」という調査の話である。首都圏の30代、40代の父親400人にアンケートしたところ、昼食代の平均は607.6円。又、その7割が500~900円であり、中には400円未満も1割いるという。おそらく400円未満の多くは社員食堂を使っている人だろう。最近はカフェテリア方式も多く、昔より高く付くようになったが、大体そんなところだ。
 かくいう私も500~900円の7割に入る。忙しくてコンビニのおにぎりだけで済ませることはあるが、逆に2、3千円もする豪華なランチというのはない。これは私にお金のないこともあるが、それ以上に時間がないからである。昼休みは1時間のみ。優雅な食事とは程遠い。
(レポートには他にも家族との食事や食育に関することも書いてある。ご関心のある方は農林中金のHPをご覧頂きたい。)

 所用で平日会社を休み、近所のレストランでランチを食べたことがある。午前中で用事が済み、ゆっくりワインでも飲みながら食事を楽しもうと思ったのである。その店はマンションの立ち並ぶ公園にあり、たまに夜行くといつも閑散としているので、本を読みながらのんびり時間を過ごすにはもってこいの店に思えた。
 が、しかし、その店は超満員だった。1時過ぎで、一人だったこともあり、なんとか座れた。それにしても、この店がこんなに混んでいるのを見るのは初めてだった。お客さんはというと、これが女性ばかり。小さい子供を連れた若いお母さんもいるが、多くは40、50代のおばさんである。2人だけの組から7、8人のグループまで組み合わせは様々。見ていておもしろかったのは、お客さん同士、知り合いの多いことである。帰りがけ、他のテーブルに「お先に」とか「○○さん、お元気」とか、互いに挨拶しながら帰る人が本当に多い。社員食堂でもここまで凄くない。
 この人達、毎日仲間でこんな2、3千円のランチ食べてるのかな、ダンナは知ってるのかな、そもそもダンナは昼に何食べているんだろう、日本のレストランは実はこうしたおばさんでもっているのかな、などと考えながら、僕は、僕としては普段では考えられない高いランチを食べた。

 女・子供というと語弊があるが、女性や学生に支えられているのはレストランの高級ランチだけではない。演劇、コンサート、美術展、等々、わが国の芸術を支えているのは女性達である。農林中金ではちょっと畑違いかもしれないが、次回のアンケートで、最後に演劇を見に行ったのはいつか、ライブを聴きに行ったのはいつか、では映画は、等の質問をするとおもしろいだろう。男性と女性の結果の違いを見てみたい。
 わが身を振り返っても、学生時代とは打って変わり、最近は忙しさにかまけ、会社と家の往復だけの生活である。こんな人間にクリエイティブな仕事が出来るだろうか、斬新なアイデアが浮かぶだろうか、と言い訳しつつ、僕も少しずつ変わらなくてはと考えている。
 最近熟年離婚が増えていると聞くが、妻の側が日々文化度を高めているのに対し、夫の側が仕事ばかりで文化を疎かにしているのが大きな原因だと思う。フロ、メシ、ネルの3語の生活ではいけない。「中年よ、大志を抱け!」自分が変われば離婚も防げる。

 我が家は大丈夫、と思ったのも束の間、冷静に考えると“遊び”の面ではやはり妻の方が上。ということは、ウチにもその可能性が・・・・。