Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

編集テープ

2004年01月22日 | old diary
 先頃一緒に酒を飲んだ先輩から、「MIYAIが聴いて気に入っていたスワンプ・ロックの編集テープを送るから住所を教えてくれ」との電話をもらう。僕の部屋ではまだラジカセでカセット・テープを聴くことができる。「それはそれは…。わざわざすみませんね」とお礼を言ってから、しばしの編集テープ談義に。「それじゃ、これからは1ヶ月に1本くらい、テーマ別でテープを送ってやるよ」とのこと。おー、素晴らしい。この2004年に、MDでもなく、CDRでもなく、ましてやMP3でもなく、カセット・テープってところが、なにやら味わい深いようなそんなことないような…(もちろん音源はアナログ盤からです)。

 コンポの方のカセット・デッキが壊れて久しいが、かつては僕もよく編集テープを作っていた。音楽好きの仲間にあげることも多かったけど、やっぱりそのときつきあっていた女の子にせっせと手渡していたように思う。たいていの場合は、長過ぎず短すぎずということで、60分テープを使うことが多かった。レコードをあれこれとひっぱり出し、がちゃがちゃ録音していく作業はとても楽しかった。相手も僕のそんな趣味を知っているから、「また新しいテープ作ってよ」なんて言ってくる。そうなると「またかよぉ」とか言いつつ、すげぇ頑張っちゃうわけで。思えば見事なまでに手のひらで踊らされていたものである。あーだせぇ…。

 そんな彼女たちとも、いつしか別れの時がやってくる。あるときは自然と心が離れていき、またあるときは手痛くふられたこともあった…ような。僕がふったことは…あったかな?まぁ、いいや。

 あれから時が流れ、彼女たちとの時間は淡い記憶の中で薄らいでいったけれど、ここにきてどうにも気になるのが、あの頃せっせと作っては手渡していた編集テープの数々。おーい、君たち(=編集テープ)は今どうしているんだい?もうこの世には存在しないのかい?それともまだ可愛がってもらってるかい?引出しの奥に居場所を見つけてしまったかい?つらかったら、いつでも僕のところへ帰ってきていいんだよ。

 ま、突然そんなテープがどかどかっと送り返されてきたら、それはそれで怖いけど。でも、もう1度聴きなおしてみたい気はする。けっこう楽しめるんじゃないかな。