Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

Sandy

2008年04月24日 | diary
 ダニー・フェデリシが亡くなって最初のライヴ、ダニーの代わりにアコーディオンをもったロイ・ビタンの演奏に合わせて歌った“Sandy”で、スプリングスティーンは、ステージの上で涙を流した。

 別に泣いたから言うんじゃないけど、やっぱり、この日の公演を、スプリングスティーンは、亡き友に捧げていたのだと思う。開演前、ダニーを偲ぶビデオが流され、静まり返った会場に“Backstreets”のイントロが聴こえてくると、無人のハモンド・オルガンとアコーディオンにスポットが当てられたという。

 そんな中での“Backstreets”。想像しただけで震えがくる。

 ライヴ中盤に、ダニーへの哀悼を語った後、スプリングスティーンは、「ダニーが見てるから、しゃんとしようぜ」とバンドに声をかけた。でも、彼が涙を流したのは、その後のことだ。“Sandy”のアコーディオンの調べが、彼の感情を揺さぶったのかもしれない。もうダニーが弾くことのない“Sandy”の調べが。

 アンコールは、ゴスペル・ナンバーからはじまり、“Rosalita”、“Born to Run”、“10th Avenue Freeze-out”とつづいた。さぞや会場がひとつになったことだろう。この夜、スプリンスティーンとE.ストリート・バンドが、会場に集まったみんなと悲しみを共有できたのなら嬉しい。そこになにかの救いがあったのなら嬉しい。