たこさんのメモ書き

Linuxの設定/構築のメモを残すのが主体です。
わからないこと、あれこれたくさん。

立ち食いそば…の本へのツッコミ

2008-06-06 19:03:45 | Books
「立食いソバ1杯が1000円になる日」について些末な指摘をいくつか。
152ページ、タイのニンニク作付け面積について。2003年に20000haあったが、中国とのFTA締結後に8000haを別の作物へ変えた。約3割近くが減少したことになる。7割減ったのではなくて。なおタイの耕地面積は1587万ha。
本文167ページにある、日本産小麦の生産量は、約80万トン。2007年の国産小麦の流通量は約87万トンだった。
ついでにくだらぬツッコミを。小麦の国際価格と政府引き渡し価格(卸売り価格)は同じにはならないはず。輸入の際に輸送や保管のコストがかかるからだ。
また、政府が輸入小麦の価格に国内農家への補助金分を上乗せして卸しているのは事実。今、日本政府は海外の小麦を高く買って国内で安く売っている。穀物の価格が高騰する前はこの逆で、得られた差益を補助金に充てることができた。今は逆ざやが発生している。
本書が言う通り、もう農業鎖国はできないだろう。
中国からの食料輸入を完全にストップさせることは非現実的だ。食料の安定供給のために、FTAによって輸入確保を図るべしという主張は頷ける。ただし、それは次善の策で、本来必要なのは食料自給率の向上だろう。
最後に感想を。
円安傾向になって、さらに中国の富裕層5000万人が日本産食料を求めるようになれば、日本農業が輸出産業として復活するのでは?そうなれば、わが国の疲弊した地方経済が再生するきっかけになるかもしれない。

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