行政事業レビューシートの中間公表 財務省
電子政府関連では、官庁会計システム(歳入金電子納付システムを含む)、国税総合管理(KSK)システム、法人番号システム等、国税電子申告・納税システム(e-Tax)などがあります。
e-Taxの利用率、数字マジックの上では法人税で71.6%、所得税で52.8%になんですね。。海外の電子政府先進国では、電子申告の利用率が80%を超えるのもザラですが、日本の場合、「税務署の窓口に来た人も電子申告利用者にカウントする」という裏技を駆使して利用率をアップしています。
利用率の推移を示すグラフを見ると、平成19年度から急に利用が増えているのがわかります。自宅のパソコン等から電子申告するためには、公的個人認証の電子証明書が必要なのですが、この電子証明書を持っている人は数%に過ぎないので、実際の利用率は平成18年度からほとんど変わっていないと言えるでしょう。マイナンバーカードの普及で、実際の利用が増えることに期待しましょう。
第4回公共サービスイノベーション・プラットフォーム 平成28年6月30日
公共サービスイノベーションに係る進捗状況(窓口業務の民間委託、自治体クラウド、広域化・共同化)、今年度の具体的な取組(業務改革モデルプロジェクト、定住自立圏構想、連携中枢都市圏構想、愛媛県行革甲子園)など。窓口業務の民間委託は総合窓口とセットで行う自治体が多いようです。
平成28年度予算「ICTまち・ひと・しごと創生推進事業」に係る採択候補の決定
平成28年6月29日
マイナンバーカードを活用するものとして、ICTを活用した母子健康支援プロジェクト(母子健康情報ポータル)、くずまき見守り&スマートライフプラットフォーム推進事業、電子お薬手帳「南国市健康ポータル」などがあります。
「データ削除は絶対に不可」、PwCが金融犯罪対策サービスにブロックチェーン
相手が誰なのか知っていれば、テロに関わる取り引きも検知できるし、犯罪によって生じた金銭の取り引きを防げる。顧客情報分析のステップは、まず最初に、パスポートや運転免許証といった身分証を確認する。次のステップで、銀行のビデオカメラなどの映像情報から本人の外観や顔を確認する。最後のステップで、確認した情報を基に顧客情報をスクリーニングすると。金融機関に限らず、「顧客(分析)情報の共有」は、官民の様々な分野で進むことでしょう。
Cryptographic algorithms lifecycle report 2016
June 3, 2016
エストニアの情報システム庁(RIA)による暗号アルゴリズムのライフサイクルに関する報告書(2011年開始で今回が第4弾)で、英訳版が出るのは今回が始めてのようです。実際の執筆は、Xロード等の開発を行っているCybernetica社が担当しています。
現在使用中の暗号化対策の概要と分析結果をまとめるもので、用途に応じた推奨暗号を提示しています。また、現在の非対称暗号化システムを破る実用的な量子コンピュータの実現には5年以上かかると推定しています。70年を超えるような長期の個人情報保護等については、暗号技術だけに頼ることなく、物理的・組織的な措置が必要としています。
エストニアが実現しているデジタル社会は、暗号技術のようなIT基盤に依存するところが大きいので、危機感を持ってITの持続可能性の向上に努めています。
関連>>IT Baseline Security System ISKE (エストニア政府の義務的な情報セキュリティ基準)
CRYPTREC Report 2015の公開 平成28年6月17日
災害医療・救護活動において確保されるべき非常用通信手段に関するガイドライン
平成28年6月29日
ICTによる災害医療・救護活動の強化に向けて。医療・救護以外の災害応急活動にも適用可能と。例:避難所、学校、自主防災組織、指定公共機関(エネルギー、交通・物流等)、一般企業・団体のBCP(事業継続計画)の策定など。
マイナンバーカードの申請ペースが10分の1に鈍化、普及策が正念場に
6月21日時点までで約1062万枚の申請があったのに対して、交付済みは565万枚。1日当たり申請件数が1万件程度に鈍化していると。やはりアーリーアダプター(新しい物好きの人たち)の壁(市場全体で約16%)があるようですね。
関連>>マイナンバーカードの発行枚数とJ-LIS(機構)の問題について
情報化時代に適応できる国とできない国の運命 TechCrunch Japan
e-ResidencyプログラムのディレクターであるKaspar Korjus氏による記事。エストニアの例に見られるように、一国のアプリストアにすぎないようなものを作ることが、世界各国政府と市民の関わり方を再定義する可能性を秘めていると。
「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」及び「(別冊)金融業務における特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」に関するQ&Aの更新
平成28年6月21日 個人情報保護委員会
特定個人情報を取り扱う情報システムの保守サービスの典型的な例を追加。
保守サービス事業者が、個人番号関係事務又は個人番号利用事務の一部の委託に該当するかどうかについて
〔該当する典型的な例〕
・個人番号を用いて情報システムの不具合を再現させ検証する場合
・個人番号をキーワードとして情報を抽出する場合
〔該当しない典型的な例〕
システム修正パッチやマルウェア対策のためのデータを配布し、適用する場合
・保守サービスの作業中に個人番号が閲覧可能
となる場合であっても、個人番号の収集を防止するための措置が講じられている場合
・保守サービスの受付時等に個人番号をその内容に含む電子データが保存されていることを知らされていない場合であって、保守サービス中に個人番号をその内容に含む電子データが保存されていることが分かった場合であっても、個人番号の収集を防止するための措置が講じられている場合 など
インターネット等にマイナンバーカード裏面のQRコードを掲載することに対する注意喚起
平成28年6月24日 個人情報保護委員会事務局、内閣府大臣官房番号制度担当室、総務省自治行政局住民制度課
インターネット等に自らのマイナンバーカードを、裏面のQRコードが見られる状態で掲載することは、番号法第19条の提供制限に違反する可能性があり、また、これを見た他人がスマートフォン等で読み取ることで、容易にマイナンバー(個人番号)を知られてしまうおそれがありますと。カード発行時に、窓口でQRコードの説明とかしているのかな。政府のマイナンバーサイトには、QRコードの説明がないですね。
関連>>総務省|マイナンバー制度とマイナンバーカード|マイナンバーカード
マイナンバーカード総合サイト/マイナンバーカードについて
マイナンバーシステム障害を総括、「住基ネット安定稼働への過信」が背景に
原因をさらに詳しく分析すると共に、再発防止策を策定。障害発生の背景として、J-LISが住基ネットを安定稼働させていた実績への「過信」があり、事前の適合性評価や単体テストが不足していたことを挙げたと。不十分な事前評価・テスト、縦割りガバナンスなど、ありがちな要因のようです。
関連>>カード管理システムの中継サーバに生じた障害等について
質を下げずに医療費を削減した広島県呉市 権利の主張ばかりでは医療は破たんする
これまでに85%以上の患者が差額通知後にジェネリック薬を使うようになり、10億5000万円以上の削減効果が出ていると。限られた医療資源を適切に利用してもらうよう積極的かつ地道に働きかけているのですね。
佐賀県:学校教育ネットワークに係る不正アクセス被害がありました
平成28年6月27日
事案の覚知、被害の概要、窃取されたファイルの状況、被害覚知後の対応、今後の対応、教育長コメントなど。窃取されたファイルには、教職員・生徒・保護者の住所・氏名・電話番号、ID・パスワード、成績関連書類、生徒指導関連書類などの個人情報が含まれていた。警察の捜査に協力しながら、システムの運用面及びシステム自体の問題の有無などについて調査を行い、必要な手立てを講じたと。
関連>>学校教育ネットワークに係る不正アクセス被害に関する相談窓口を設置しています
2016年6月28日 佐賀県教育庁 教育総務課 危機管理・広報担当
元東大教授に懲役3年 研究費2180万円詐取で東京地裁判決
秋山先生には直接の面識はなかったのですが、間接的にその功績を伺っていました。実刑判決が出たのには驚きました。
ラジオを電波利用料で救済する愚策
電波政策の弊害が色んなところに出ているようです。観光・防災Wi-Fiステーション整備事業についても、無料WiFiに執念を燃やすよりも免許不要帯の拡大に動いてほしいと。
関連>>地価公示を続ける必要はあるか
研究開発の委託先におけるHDDの紛失
平成28年6月28日 総務省
NTTアドバンステクノロジ株式会社において、当省から同社に対し平成24年度から平成26年度まで委託して実施した研究開発に関する情報が格納された外付けハードディスクドライブの紛失事案が発生したことが判明したと。
「教育クラウド・プラットフォーム協議会」の設立
平成28年6月10日 総務省
学校向けに教育クラウドサービスを提供している主な事業者が一堂に会し、相互の連携・協調を図る場として、「教育クラウド・プラットフォーム協議会」を6月16日に設立と。日本の政府は「○○協議会」が好きですね。マイナンバーの時と同じく、急にセキュリティに焦点が集中しそう。。
関連>>佐賀県の教育情報システム「SEI-NET」と校内LANへの不正アクセス事案についてまとめてみた
2008年以降の日本企業の現預金保有 財務省財務総合政策研究所
2008年度から2010年度における現預金保有比率の上昇幅である 2.17%ポイントの7割弱にあたる1.48%ポイントが実質実効為替レートの要因である。他方、銀行借入比率、運転資本比率、投資比率といったミクロ的な要因が与えた影響は相対的に限定的であったと。