江戸の妖怪、怪奇、怪談、奇談

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天狗に浚(さら)われた村娘 「土佐風俗と伝説」天狗怪禽

2024-06-20 23:52:43 | 天狗

天狗に浚(さら)われた村娘 「土佐風俗と伝説」天狗怪禽

                     2024.6

今は昔、安政三年(1856年)三月の頃、高岡郡宇佐村字芝に一人の娘がいた。
同郡の日下(くさか)村に下女奉公をしていた。
ある夜、たちまち天狗にさらわれ、空中を飛び、その夜宇佐村の我が家の近くへ連れられて来て、おろされた。
そして、その娘の衣類の袂(たもと)に、椿の葉などが沢山入っていた。
又、数日は、魚の臭気を大にいやがった、とのことである。
後日、その娘に様子を聞くと、振袖を来た美人が誘いに来て、大内(おうち)堤の上を通ったことは、はっきりと覚えていた、とのことであった。

 

 



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