日本ではどれだけ話題になっているのか知らないけど、
スーザン・ボイルのことは、ここニュージーランドでは、結構話題に上っていた。特に、イギリスの人気オーディション番組「
ブリテンズ・ゴット・タレント」を勝ち上がっていた時は、新聞、TV、ラジオでよく取り上げられていた。ねむりねこ
も親しい友人と、You Tubeでスーザンを片っ端から見まくってた。
多岐多芸が信条(
)の
、実はクイーンズタウンで歌を習っていたことがある。ミュージカル映画「
フェイム」の舞台になったニューヨークの名門音楽学校を卒業したアメリカ人で、
プロ歌手として地元で広く活躍している先生の個人レッスンを受けていた。その当時は、先生がアマチュアミュージシャンやシンガーが気軽に参加できるイベント"Show Case"を主催していて、その舞台にも何度か出させてもらったこともある
あの頃は、自宅での練習、レッスン、リハーサルに追われていたが、今となってはそれらがとても楽しい思い出だ。
もう人前で歌わなくなって久しいけど、聞くことに関してはいまだにかなりウルサイ
歌唱技術、スタイル、アレンジとのバランスなんかに聞き耳を立てて、「この歌手にこの歌、よくハマってるな」とか「あ、このスタイル真似してみたい」とか心の中で思ってる。で、気に入った音楽がかかると突然ハモリ出して、周囲を驚かすこともあるのだ
噂になっていたスーザン・ボイルの歌が、初めて画面から流れた時は、イジワルなほど神経を研ぎ澄まして、「アンタ何者か」と自分でツッコミたくなるほど、端々まで漏らさず聴いた。結論として「周囲が何と言おうと、この人は本物の実力派歌手だ」と実感。声の美しさはもちろん、正確な発声、歌声の安定感、豊かな表現力と説得力、楽曲に合った持ち声の活かし方、選曲などなど。彼女の歌を聴いていたら、カラオケ時代のはるか昔、とてつもない才能・技術を持った人々だけが「歌手」という職業に就いていた頃の、質の高い音楽を思い出して鳥肌が立った
そんな訳で、彼女のデビューアルバムを今日買ってきた。ストリングスとピアノ使った豪華なアレンジに、彼女のベルベットのような声が、美しく輝きを放って響いている…… 一日これを聞き続けているけど全然飽きない。隣の家から時折響いてくるR&Bを、スーザンの音楽と聞き比べると、不思議なことに荒削りさと泥臭さを感じてしまった。ねむりねこはR&Bも好きだから、こんな風に思ったことは一度もなかったのに。それくらい、彼女の音楽は洗練されているのだ。早くも次のアルバムを期待してしまう
だった。
スーザンのアルバムは、心から買って良かったと思える一枚
スーザン、素晴らしい音楽をどうも有り難う。これからも歌い続けてね……