<写真:タズマン氷河の氷河湖、アオラキ/マウントクック国立公園にて>
今年の夏は、本当に尋常ではない。
ニュージーランドの2月は、北半球の8月に相当する盛夏。清々しい青空に黄金色の日差しが眩しく、湿度は低くカラッと暑い日が続くのが普通なのに、今日の最高気温は14℃で一日中ジトジトと雨降り。こういう日が珍しくないから、夏が来たという実感をあまり持てない。
例年、春から夏にかけて(10月終わりから12月頃)は、季節の変わり目特有の不安定な天候になり、クリスマスか新年あたりから夏の日差しが燦々と降り注ぐ毎日が続く。しかし今シーズンは、夏に入ってもまだこれを引きずっていて、ここからもっと西にあるフィヨルドランドを中心に、大雨警報がやたらと多く発令されている感じを受ける。
確か12月あたりに、Met Service(ニュージーランドの気象観測機関)が、タズマン海でラ・ニーニャが観測されたので、これからは乾燥した暑い日が長く続くと発表し、私達は大喜びしていたのだけど。いざ蓋を開けて見ると、乾燥して暑いのは、海の向こうのオーストラリアだけで、大変気の毒なことに大規模な山火事まで発生している。
またその一方では、去る1月末に5~6年振りにマウント・クック/アオラキを訪れた時、タズマン氷河の氷河湖が、びっくりするほど大きくなっていた。以前は、とても小さく、湖面には氷河など浮かんでいなかったのに、今では小さな船に乗って遊覧するツアーまで組まれている。ほんの数年でこの差とは……
地球の温暖化については未知の部分が多いらしい。地球が誕生してから今までの期間を一年と例えると、人類の歴史はまだ一日にも満たないのだから、地球の寒暖サイクルについて、知らない部分の方が多くて当然なのかもしれない。だから、巷では地球温暖化対策について取り沙汰されていても、それらの対策が効果を上げてほしいと願う反面、果たしてどの程度有効なのだろうと疑問にも思ってしまう。
いずれにしても、本来四季の移り変わりを感じられる場所で、それを感じられなくなってしまうのは寂し過ぎる。特に、日本の5~7倍の紫外線も何のそので、夏の日差しの下でアウトドア・ライフを楽しみたい私達にとっては。
今からでも全然遅くないから、暑い夏の日差しよやって来~い!!
おまけ。タズマン氷河湖で朝日を浴びた山の峰がとてもきれいだったので……