エコ・ニュージーランド Eco New Zealand

ニュージーランド発。エコライフ、環境保護、山、森、動物、アウトドア、山歩き、猫についてのブログ。

ねむりねこよりみなさんへ

エコ・ニュージーランドへようこそ!! その時の気分で、過去の旅行の話になったり、庭、環境保全、トレッキング等々、話が飛んでいます。ジャンル別にお読みになりたい方は、左のカテゴリーからどうぞ!! また、本文中のトレッキング(トランピング)関連の用語の説明は、同じくカテゴリー欄から「ニュージーランドのトランピング用語集」をご参照ください (^o^)

超お手軽で絶景ピークハンティング(2) 秋のオハウ・スキー場

2012年04月19日 | トレッキング
 前回、お手軽さと絶景で味をしめたスキー場ハイクの第二弾は、オハウ・スキー場にあるサットン山(2007m)の頂上をハントすることに決定。クイーンズタウンからオハウ・スキー場は車で2時間半かかるので、朝早めに出発しようと気合いを入れたのだが……

 スキー場の駐車場までは勾配が急なオフロードなので、普段車庫にしまってある4WD車のRAV4に乗り込んでエンジンをかけたら……ああっ、かからない しばらく乗ってなかったのでバッテリーが上がってしまっていたのだ。くくっ何たる不覚

 よいしょ、よいしょとRAV4を車庫から押し出して、もう一台のセダン車とケーブルでつないでジャンプスタート。RAV4の方がもう一台の車よりエンジンが大きいので、バッテリーの摩耗程度によってはうまくかからないのだが、今回は時間をおいて2~3回試したらかかってくれた。ニュージーランドには、日本のJAFに相当するNew Zealand Automobile Association (略称AA)という団体があり、電話一本で駆けつけてくれるのだけど、たかがバッテリーごときのために朝6時過ぎに電話で呼び出すのはちょっと申し訳なかったので、自力で何とかなって良かった~

 出発からトラブルに見舞われ、予定より30分遅れの朝7時に自宅を出発 その後、ドライブはスイスイと快適・順調で、9時半にオハウ・スキー場へ通じる道路の入り口付近に到着。



 ここからはスキー場への道路を登って行くのだが、スキーシーズン以外は入り口の門に鍵がかかっているので、スキー場を管理するオハウ・ロッジの受付で鍵を借りなくてはならない。



 受付の人からもらった用紙を記入して、鍵の担保金5ドルを払い、いざ出発しようとしたら、奥からお兄ちゃんが出てきて……

「スキー場まで行くんだって? 最近、道路の一部が崩れてまだ修復中だから、一般車両は通行止めだよ」

ガアァァァン そんなのって 麓から頂上目指して歩くことは全く想定してなかったので、その時点で既に時間切れだし、装備も足りない……

「えっ 3~4日前に電話したら、道路は大丈夫だって言われたんだよ。僕達、朝早くクイーンズタウンから出てきたんだけど、何とかならないの?」ねばるねこかぶりである。

「予定より作業が難航してるらしいんだ。ちょっと待ってて。どんな状況か、道路工事の会社に電話してみるから」

 調べてもらったところ、崖崩れの場所は、麓から見てスキー場の駐車場まで4分の3の位置にあるので、そこまで車で登ってあとは歩くのなら大丈夫だと言われた。あ~あ、よかった 諦めて泣く泣く帰るのに比べれば、少し余分に歩くのなんて大した問題じゃないもの。

 トラブルに次ぐトラブルを乗り越えて再び出発 工事の邪魔にならないよう作業現場の手前に車を停めて、ぶ厚い雲に覆われている下界を見下ろしながら歩き始める。




 これが崖崩れの現場と作業車。素人目にも、とても3~4日では修復できる規模じゃなさそう。



 まずはスキー場の駐車場と建物を目指して歩く。



車を止めた地点から40分ほど歩いたら、建物が見えてきた。



デッキにて小休憩。雲海から浮かび上がる山々が美しい



サットン山の頂上を目指して、緩やかな斜面を歩き始める。



雲の切れ目から蒼いオハウ湖が、徐々に顔を出してきた。




頂上に近づくとガレ場が広がる。足場は比較的安定している。



もう一息で頂上だ



 やった頂上に到達 登った距離は大したことなくても、この瞬間はいつも格別に嬉しい




 この辺では孤立した最高峰なので、見晴らしは抜群にいい 指差している先にあるのは、ニュージーランド最高峰のクック山(3754m)。意外と近くにあるのだ。



クック山のクローズアップ。この角度から見られるのは珍しい。



 一点の曇りもない青空に、おびただしい数の山、山、山……ものすごい絶景に言葉もなく、ただ見とれるばかり



 これだけの広い場所にねむりねこ達以外の人影は全くなく、見えるのは山と空と湖だけ……何と言う贅沢だろう。これだから山はやめられないのだ。

 はしゃぎ過ぎたがうっかり崩してしまった、頂上のケルンを積み直すねこかぶり。



 暖かな陽射しで風がほとんどなかったので、素晴らしい景色を少しでも長く堪能することにした。



頂上を別の角度から見るとこんな感じ。



 そのまま下山するにはもったいない天気と眺望だったので、スキー場をぐるっと囲む稜線を歩くことにした。山の反対側にあるダンベル湖。後で知ったのだが、この湖まで歩いて行けるルートもある。



 何時間いても見飽きることのない美しい眺め これはオハウ湖と麓の集落。



 稜線上の岩場で。どこにカメラを向けたらいいのか迷うほど、周囲360度に絶景が広がる。



 稜線の果てまで歩いたら、後は下るだけ。脆いガレ場は滑り降りるようにして下れて楽だったけど、これを登るのはかなりキツそうだ。




 車まで戻って来ると、そこに下界を覆い尽くしていた雲海はなく、別世界が達を出迎えた。



 歩き始めるまではトラブルに二度も見舞われたが、そのお陰もあり達成感・満足度の高いハイクになった  

超お手軽で絶景ピークハンティング(1) 秋のコロネットピーク

2012年04月11日 | トレッキング
 まとまった休みと天候の兼ね合いや、運悪くもせっかくの休みに何かやらなきゃいけないことがあったり、時間的に余裕があっても体力が消耗してて泊まりがけはちょっと、なんて時は日帰りハイクがうってつけ。

 ニュージーランドの天気は典型的な海洋性気候なので、とても変わりやすく、天気予報の正解率も高いとは言えない。出発の朝に行くか、行かないかの最終決定をできる、日帰りハイクはここでも現実的なのである。

 スキー場は冬しか訪れないところ、と長らく考えていた。だって、スキー場なんだから、たっくさん雪がなきゃ面白くないじゃない。

 でも、よくよく思い起こせば、新年初歩きのクイーンズドライブはリマーカブルズ・スキー場にあるんだから、夏山歩きのバリエーションの一つとしてスキー場巡りっていうのも決して悪くなさそうかも

 スキー場歩きの一番の利点はアクセスがいいこと 駐車場までで登って行けるから、あとは標高数百メートル程度、ちょちょいとハイクすりゃ簡単にピークをゲットできちゃう。それも、高さがあるからピークからはかなりの眺望が得られるというオマケつきだ。スキーシーズンでもハイクして登れるけど、ガンガン滑り降りて来るスキーヤー、ボーダーたちの邪魔にならないように歩くのは神経を使う。夏歩きならば、スキーヤー・ボーダーはおろか、他のハイカーに出くわす可能性だって少ないのだ。

 というワケで、クイーンズタウン市街地からで20分のコロネットピーク・スキー場へ行った。駐車場から道草を食いながらのーんびり歩く。途中のこんな景観がいかにもスキー場っぽいよね。遠くの山間に見えるのはワカティプ湖。



 もう少し登ったところ。先ほどの場所や駐車場などが下の方に見える。雪に覆われた冬山とは異なり、山肌にはタソックや地衣類が一面に生い茂ってフカフカだ。



近くの岩場でクライマーごっこをして遊ぶねむりねこ



頂上付近になる建物を目指してさらに歩く。



 あっという間に頂上に立ってしまった。ここは周囲を山々に囲まれた別世界……手軽な上にこの眺望はどうよ



グレノーキーの秀峰、アーンズロー山……いつ見ても惚れ惚れする勇姿だ。



普段とはちょっと違う角度から、アスパイアリング山も見渡せた 氷河までしっかり見える。



周囲360度の眺望は、こちらをクリックしてYoutube動画でどうぞ。

お立ち台のような岩の上で、ヨガのポーズをして遊んだ



 見事な晴天でも、真夏のカンカン照りとは異なり、陽射しを遮るものがなくても快適に歩けるのは秋ならでは。手軽さと絶景の組合せが、完全にクセになってしまった達であった。次はどこに行こうかな~