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エコ・ニュージーランド Eco New Zealand

ニュージーランド発。エコライフ、環境保護、山、森、動物、アウトドア、山歩き、猫についてのブログ。

ねむりねこよりみなさんへ

エコ・ニュージーランドへようこそ!! その時の気分で、過去の旅行の話になったり、庭、環境保全、トレッキング等々、話が飛んでいます。ジャンル別にお読みになりたい方は、左のカテゴリーからどうぞ!! また、本文中のトレッキング(トランピング)関連の用語の説明は、同じくカテゴリー欄から「ニュージーランドのトランピング用語集」をご参照ください (^o^)

アオラキ・マウント・クック国立公園で暮らす

2010年08月21日 | その他南島

<朝焼けのセフトン山(3157m)ニュージーランドで2番目に高い山だけど、登頂難易度では最高峰クック山を凌ぐ>

 臨時の人事異動でアオラキ・マウント・クックに赴任して2週間が過ぎた。これまでもここに来たことは何度かあるが、いつも夏の時期ばかりだったので冬は初めてだし、もちろん暮らすのも初めてのこと。クイーンズタウンよりずっと寒いんじゃないかと思ってたけど、実際のところ大して差がない気がする。家が寒さを考慮して建てられていて、暖かく過ごせるのは嬉しい限り。これまでで一番寒かったのは-6.8℃、朝歩いて職場に向かう間に、吸い込んだ空気が冷たく乾いていて、鼻の奥や胸がキーンと痛くなった。


<セフトン山とマウント・クック村>

 国立公園内の暮らしのいいところは、この国を代表する、素晴らしい山岳風景を毎日眺められること 朝焼け、日中、夕焼け、一日の中で表情を刻一刻と変える山々の眺めの美しさと言ったら…… 毎日がシャッターチャンスの連続だ。窓のすぐ外は、ニュージーランドを代表する高山植物、固有種や絶滅危惧種に指定されている植物・鳥類が身近に生息する、とっても繊細な生物多様性の世界。そんな特別なところに住んでいるんだと、考えるだけでドキドキしてしまう


<家の前の残雪につけられた足跡>

 反対に不便なところは、国立公園内の集落には食料品や日用品を買える店がないので、ここに住む人は、大きな町に繰り出してまとめ買いをしなくてはならないこと。

 これを聞きつけたねむりねこは、地元クイーンズタウンのスーパーで、出発前に4週間の食料・日用品を予め買い込んだ。4週間分って、いったい何を、どのくらい買えばいいのか見当もつかなかったけど、「寒いので煮込み料理を中心に、時々パスタや炒め物を」と思い立ち、それに合わせて食材を揃えた。

 野菜と果物は保存の利くものを中心に、緑黄色野菜や根菜のバランスも考えて。生肉は持って行く前に冷凍して、冷蔵でも日持ちのするベーコンやソーセージも。冷凍の魚介類はあまり好きじゃないから、ツナ缶とオイルサーディンでいいや…… いや待てよ、4週間の間には、休みの日にクイーンズタウンに帰ることもあるだろうし、猫かぶりが遊びに来ることもあるだろうから、仮に何かが不足したってへ一ちゃらだわ、と思い至り、多少加減して買い揃えたつもりだった。

 しかし、実際に生活してみたら、こりゃどう見ても買い過ぎたどうやり繰りすれば食料が悪くなる前に食べ切れるか、賞味期限や鮮度とにらめっこしながら計画・工夫の毎日は、その日の気分で「あー、今夜はこれが食べたい」と献立を決めてきたにとって、結構な試練である


<近所で見つけたクマの雪だるま。ここに滞在中のアーティストが作った>

 平日は、情報提供や環境教育の仕事に励み、週末は付近をハイキング。職場の人たちは暖かくて親しみやすい人ばかりなので、毎日とても楽しく働いている。環境教育の内容も、さすが国立公園内らしく、野生動物、気象、地形、人々の歴史など、題材には事欠かない。

 この前の週末は、猫かぶりとフッカー谷を歩いた。その様子と写真はまた次回。

ダニーデンにある世界一の急坂そしてネコ

2009年09月09日 | その他南島
 このところ、暖かい春の陽気が戻ってきたおかげか、少しづつ体調の回復してきたねむりねこです。メニエール病を患ううちに、健常人の3分の1ほどにまで損なわれた平衡感覚のリハビリ治療を受けるため、数日前に車で片道3時間のダニーデンに行った。

 クイーンズタウンはいわゆる「僻地」なので、何か複雑な病気や怪我をすると、都会の大病院に行かなくてはならない。こういう面倒臭いことはイヤなんだけど、きちんと治しておかなければ、きっと夏のアウトドアライフが楽しくなかろうと思い、猫かぶりに同伴を頼んで1泊2日で行くことにした。

 泊まった宿は、ヒュームズ・コートというB&B。可愛いネコがいるのでらのお気に入りの宿である。今回泊まったのはPersianという部屋で、中に入るなり「ジミー」という猫がちゃっかりとくつろいでいるのを見て大ウケ 「ジミーはこの部屋の椅子がお気に入りなんだけど、ジャマだったらいつでも追い出してくださいね」と言われたが、ネコ好きには願ったり叶ったりのシチュエーション。

 ジミーはネコとしては大型でとても人懐っこい。こういうところに飼われていたら、入れ替わり立ち替わり人が出入りして気が休まらないだろうに、すねたり、ひねたりする様子もなく、部屋の中でたちを追っかけて回る、とっても無邪気なジミーだ。

 ヒザの上にジミーを乗せて読書をする。眠りが深くなるほどに、だんだんとヒザからずり落ちそうになるジミー。こんな様子を可愛いなぁと思う反面、面識のない他人に対して、ここまで無防備になってしまって大丈夫なのかしら、とちょっと心配になったりもする。





 翌朝、病院へ行くまで時間があったので、世界一の急坂ボルドウィン・ストリートへ行った。この坂は自由に歩いて構わないのだが、閑静な住宅街にあるので、住民の方々のご迷惑にならないようにするのがマナーだ。



 聞きしに勝る、すさまじく急な坂である しかし、大した距離ではないので、てくてくと登ってみることにした。坂をのぼり始めると、こんな説明書きの看板が。




 坂道の途中に建っている家の「ガンバって建ってんだぞぉ」と言わんばかりの佇まいがちょっと微笑ましい。




 頂上まで登り、小休止の後、来た道をてくてく下りる。








 ふと横を見ると、日向の窓辺で置物のようになっているネコを発見。古い造りの可愛らしい家と茶色いネコが、いい感じでマッチしていたのでパシャリ




 このネコさん、には暖かい日差しに嬉しそうに目を細めてるように見えたんだけど、猫かぶりには「ガンつけられた」ように見えたとか。これをご覧のあなたにはどんなふうに見えますか?(写真をクリックするとネコが拡大されます)

ダニーデンの自然風景、奇景、野生動物 ~その3~

2009年08月16日 | その他南島
 ダニーデンのオタゴ半島には、大昔の火山活動によって造られた、崖や岩の造形がとても興味深い場所が点在する。

 まずはラバーズ・リープ(Lovers Leap)といわれる淵。ルンルン気分の恋人たち(Lovers)だったら、「二人の愛のためなら、火の中、水の中、こんな淵なんて怖くない!」と、ひょいっと跳び越えて(Leap)しまえるのかしらん?!





 お次はキャズム(Chasm)。



近づいてみると…… うわっ、その名の通り深い、深い淵だな、こりゃ



 横から見るとこんな感じ。





 この回の旅行で、随分前に雑誌ウィルダネスにちょこっと載っていた、ある場所を訪れる機会に恵まれた。

 それは、どんなガイドブックにも載っておらず、その場所に行っても道しるべも立っていない、知る人ぞ知るの隠れた名所。日本語メディアに登場するのはこれが初めてと思う。

 ブラック・ヘッド・ビーチ(Black Head Beach)の付近にある、ローマンズ・バス(Romans Bath、ローマ人の風呂)と呼ばれる奇妙な岩の造形。その1で紹介したオルガン・パイプのような柱状節理でできた岩の柱が、地面から多数突き出して、そのくぼみに海水が溜まって、ローマ風呂のように見えることからこの名がついたという。(写真をクリックすると拡大します)



 

 ローマン・バスからの帰り道、ブラック・ヘッド・ビーチで海面に多数の黒い影発見!
ひょっとしてニュージーランド・アシカの群れか!?





……と思ったら、ヒト属ヒト科のサーファーでした。



ざ~んねん!!

ダニーデンの自然風景、奇景、野生動物 ~その2~

2009年08月10日 | その他南島
 第二弾はダニーデン郊外のちょっと変わったいい景色を。オタゴ半島の付け根の部分、セント・クレア・ビーチ西岸部にあるトンネル・ビーチ(Tunnel Beach)。遊歩道からそちらの方面を眺めると……





 遊歩道を下って行った所に、トンネルの入り口を発見。
 何だかワクワクしてきたゾ。


 


 足元に気をつけながら、トンネルの狭い階段を降りて行く。





 トンネルを抜けると…… 
 
 ややっ! そこにはこじんまりとしてきれいなビーチが。





 明るい灰色をした砂浜に打ち寄せる白い波、青空と同じ色の海。





 ウミガメが岩によじ登って、ひと休みしてるように見える、巨大な岩。
 波に洗われて丸みを帯びている。





 切り立った崖がビーチを囲む。





 迫力ある景色に見とれている間にも、続々と人はやって来る。





 トンネル・ビーチを、すぐそばのまっ平らな半島の上から眺めたところ。


 


 う~ん、この場所にトンネルを掘った人ってスゴイねぇと、ひたすら感心したねむりねこ夫婦でした。(その3に続く)

 

ダニーデンの自然風景、奇景、野生動物 ~その1~

2009年08月09日 | その他南島
 ねむりねこです。もう5ヶ月近く前のことになるけど、ダニーデン方面に旅行した時に撮った、変わった風景の写真をご紹介。もっと早くにアップする予定が、公私ともに慌ただしくて今になってしまい 枚数が多いので今回はその前編をお届けします。

 まずはダニーデンのカーギル山(Mt Cargill, 680m)。頂上にテレビ塔が立っていたり、はたまた頂上まで車で行けてしまうあたり、日本にもよくある、町の近くにある山という感じがする……



 高いとはいえないカーギル山だけど、周囲は平坦な土地に囲まれているので、その頂上からは人口約15万人のダニーデンの町やオタゴ半島を一望する、360℃のパノラマが素晴らしい。後述するオルガン・パイプがあるのは、写真右側の中ほどにある丘。



 島のように見えているのはオタゴ半島、その外海は太平洋。





 カーギル山頂から30分ほど尾根を下ったところに、オルガン・パイプと呼ばれる特殊な岩の造形がある。溶岩がゆっくり冷却され体積の収縮に伴い、ひび割れが入った結果できたもの(柱状節理、クリックすると拡大されます)。



 遠くから見ると、その名の通りパイプオルガンのパイプみたい 自然の作用って本当にスゴイよね。オルガン・パイプのある崖下には、崩れて堆積した岩が。



 ダニーデンの町を離れること5kmほど、オタゴ半島の南側は野生動物の宝庫で、環境保全省(Department of Conservation、 通称DoC)が管理する保護地区が点在する。ニュージーランドの素晴らしい点は、そんな貴重な場所でも、野生動物を観察する際のルールを守れば、無料で、気の済むまで観察できること。

 ただ野生動物や自然を保護(preserve)するだけではなく、貴重な生態系に影響を与えない範囲で、国民がその恩恵(この場合は観察だけど)に浴する機会を設けることもちゃ~んと忘れずにいるあたり、さすが環境保全(conservation)の先進国、といえるだろう。
 ありゃ、前置きが長くなってしまった ここは、オタゴ半島のサンドフライ・ベイ。



 以前投稿した、キンメペンギンを見るのが目的で行ったのだけど、浜辺を歩いていたら…… 
 あれっ、何だこりゃ?



 近づいてみると、ニュージーランド・アシカ(New Zealand Sea Lion)ではないかっ 「動物から半径20m以内に近づかないように」と規則にあったので、近づき過ぎないように気をつけてパシャリ。





 かーわいいっ (次回に続く)