エコ・ニュージーランド Eco New Zealand

ニュージーランド発。エコライフ、環境保護、山、森、動物、アウトドア、山歩き、猫についてのブログ。

ねむりねこよりみなさんへ

エコ・ニュージーランドへようこそ!! その時の気分で、過去の旅行の話になったり、庭、環境保全、トレッキング等々、話が飛んでいます。ジャンル別にお読みになりたい方は、左のカテゴリーからどうぞ!! また、本文中のトレッキング(トランピング)関連の用語の説明は、同じくカテゴリー欄から「ニュージーランドのトランピング用語集」をご参照ください (^o^)

北島キャンピングカーの旅 7日目 タウポにて

2009年09月29日 | 北島旅行

ホリデーパーク内、共同施設があるあたりの風景>

 早いもので、今日で2週間旅行の折り返し地点に到達。朝から悪天候を予想していたが、雨は止んでおり、厚いの向こうから薄日が差している。ここ2日間、梅雨のようにしとしと降りで窓が開けられず、の中がかなりしけっていたので、これはチャンスと、キッチンで朝食を摂る間、窓やドアを開け放って換気した。朝の天気予報でも、今日は晴れ間もあるが、基本的には相変わらずパッとしないらしいので、ここに連泊して、が小止みになる頃を見計らってちょろりと出掛けよう、ということにした。

 そんなわけで、午前中はを読んだり、でブログに載せる旅行記をつけたり、のんびりと過ごした。このホリデーパークにはワイヤレスのインターネット回線がないので、サイトにアップできるのはまだ先のことになりそう。窓の外を見ていると、たり、たりを繰り返しており、これなら出掛けられなくはなさそうなので、お昼を食べた後、タウポの町に向けて出発した

 タウポ湖岸を昨日来た時とは反対側から回ってみよう、ということになり、地図を片手に走ったら、途中から湖が見えなくなってしまい、行けども行けどもタウポの町は見えて来ず、「おかしいなぁ」と思い始めたころに全然知らない地名が標識に 

 やられた 地図上では大通りを道なりに走れば目的地に着くはずだったので、どこで間違えたか全くわからなかった。来た道を戻っても、そのまま大周りをして行っても、距離的にはそう変わりはなさそうだったので、そのまま走り続けたのが輪をかけて悪かった。途中でまた方向が不確かになり、地図を確認したが、その時まで参考にしていた旅行者用のドライブ地図には詳しい地名が出ていない。それで、AA(日本のJAFのような組織)が発行する詳密な道路地図を見たら、すべての謎が解けた……

 その旅行者用地図は見やすさ優先の実に大まかなものだったらしい。AA地図によると、道なりではなく、途中で右折しなければならない地点があることが一目瞭然。しかも、間違いに気がついた時点で引き返していた方が、そのまま走り続けるよりもずっと近道であることも。目的地の近くまで行くには、そこからさらに100キロ以上も走らなくてはならず、さすがの楽天家・ねむりねこ夫婦もガックリきてしまった。

 今から行こうとしている場所は時間になると門を閉ざしてしまうため、もし、間に合わなかったらこれまでのドライブは全くの徒労に終わってしまう。おまけに、間違った道は、牧場地の間を縫う山道で、景観は優れているとはいえない。ニュージーランドに暮らして12年弱、慣れているようでもこんな凡ミスをやらかしちゃうとは…… トホホ

 それから目的地に着くまで、無口になってひたすらを走らせた。その甲斐あって、時間に間に合って、よかった、よかった 



 訪れたのは、火山活動が盛んで月面のクレーターのように見えることから、「月のクレーター(Craters of the Moon)」と名付けられた場所。





 地熱が高いので、地面のあちこちからもうもうと白煙が上がっており、灰色の泥沼が、ボコッボコッと不気味な音を立てて湧いていたりしている。そして、この先危険の看板も。



 クレーター、というよりむしろ箱根の大涌谷とか別府温泉郷といった方が相応しいかもね。





急ぎ足で見学コースを回り、何とか閉門時間の前に戻って来られた…… ほうっ。


 その晩は昨夜の晩の残り物をさっと暖めて夕食を済ませ、至福の温泉タイム。熱めのお湯は気持ちいいが、気を良くして浸かっているとのぼせそうになるので、出たり入ったりしながら調節。ポカポカと温泉で温まったぬくもりが消えないうちに就寝。

 明日は午後から晴れるそうだから、別の場所に移動しようかな…… むにゃむにゃ

北島キャンピングカーの旅 6日目 タウポにて

2009年09月29日 | 北島旅行
 雨に祟られた、昨日の方がまだましだった 今日はに加えて寒いじゃないの しかし、それでも旅を続けるねむりねこ達であった。

 ロトルアから南下してタウポに行くことを決め、まずはロトルア郊外のケロシン川。灯油(ケロシン)川とはチョッと恐ろしいが、川にはどこからか源泉が流れ込み、少し深くなった淵で露天風呂を楽しめるという。国道から未舗装道路に入り、駐車場らしきところから川に下って行った。

 付近一帯は地熱が高いようで、湯煙がそこら中から立ち昇っている 雨が降っていて、寒かったので入ろうという気は起きなかったなかったが、手を入れたらちょっとぬるめだけど良い湯加減。地元の人に人気の、隠れた温泉スポットというのはとってもうなずける。



 
 さらに南下して、タウポ名物のフカ滝の駐車場に降り立った時、冬のような寒さにブルブルッ そのまま回れ右をして車に戻って暖かい服装に着替えた。やっぱりこんな時もキャンピングカーはいいなぁ さっとカーテンを閉めればそこは個室、ゆったりと着替えられる。

 メリノウールのアウトドア用保暖肌着を重ね着した上にフリースのジャケットを着込み、ウールの手袋をはめて再び外へ。落差は大きくないが、川幅が広いので迫力満点。



あいにくの空模様で遠くの景色は全くダメだが、水の色は美しかった。フカ川のジェットボートが滝壺の近くまで来たのでパシャリ。ジェットボートに乗っている人達は、あの滝を間近で見られるんだなぁ。




 タウポにはお昼ごろ到着。ビジターセンターで情報収集をして、町のレストランで昼食。雨脚は一向に衰えず、これだけ着込んでもまだうすら寒い。この辺で見たいところや歩きたいところはいくつかあるけど、このお天気では楽しめそうにないのではしょりにはしょって、アラティアティア・ダムの放水を見に行くことにした。放水時間の2時まで車の中で読書して待機。時間ぎりぎりに橋の上に行き、ドワーッと怒涛のように流れ出る水は大迫力 しかし、雨風がひどくて、長いこと見ている気にはなれず、そしてまた残念だけど、写真を撮るどころじゃあなかった


 スーパーで買い物をし、温泉付きのホリデーパークにチェックイン(ていうか、いくつかある中から、付きのところを、の独断で選んだのよね)。町の中心部からは40~50分離れたところにあるためか、利用者が少なくていいではないの~。を一人占めできる可能性大 うっしっし

 夕ご飯はカレーライスと初物のアスパラガス。どこのスーパーに行っても和食材を売っているので、こんな旅先でも家と同じような食事ができるのは嬉しい ニュージーランド人の老夫婦とキッチンで一緒になり、少し世間話をする。離れて住んでいる家族の誕生祝いに駆けつけるところだとか。おじいちゃんの方は、かつてマツダのディーラで働いていて、自分の車もマツダ、とマツダびいきで微笑ましかった。

 キッチンを眺めていて、食にまつわる考え方の違いに遭遇する。大多数は(オーストラリア人とかニュージーランド人など)、せっかくの休暇でのんびりしたいから食事は時間をかけず簡単に済ませるようで、鍋一つでことが足りてしまうか、オーブンに冷凍のパイやピザを放り込んでおしまい、というパターンが多い。達はその反対で、休暇で時間がたっぷりあるからこそ、他愛もないおしゃべりをしながらゆっくりと料理・食事を楽しみたいと思う方かな……
 
 カレーを食べた後は、お待ちかねの温泉へ。これは大風呂の方。ニュージーランドでは、温泉でも水着を着て入ります。



 寒さで縮こまった筋肉が、ゆっくりとほぐれて極楽気分。こちらは小さめのミネラル風呂。


 
 温度が結構高いので、半身浴と織り交ぜながら浸かったけど、それでもいい加減のぼせそうになった。湯ざめをしないように、暖かくしなくっちゃ。

 天気予報によると、明日は前線が2つほど、北島を通過するとか。うぅむむむ。

北島キャンピングカーの旅 5日目 ロトルアにて

2009年09月29日 | 北島旅行
 ああ、もうっ 今日まではお天気がいいって聞いてたのに、今朝はバンの屋根をが叩く音で目が覚めた。そうだった。ニュージーランドの天気は変わりやすく、予報は当たりにくいんだったっけ……

 海で四方を大きく囲まれたこの国は典型的な海洋性気候。北は赤道からサイクロンが、南は南極から寒波が、海をわたってダイレクトでやってくる。気圧配置図をみると、小さな島国の上は等圧線がびっしり込み合ってて、前線だの気圧の谷が、都会の交差点のようにひっきりなしに通過し、何とまあ忙しいこと

 一方で隣国オーストラリア大陸の東海岸のすっきりと安定した気圧配置と比べると、「お隣とのこの差は、一体何なのよ!」と言いたくなることもしばしば。日本も同様に海に囲まれているけど、気候的には近くにあるユーラシア大陸の影響を受けているから、変化の激しい海洋性というよりは安定した大陸性で、その天気予報は、ニュージーランドに暮らし慣れたねむりねこの目から見ると、まるで「神業」のようによく当たる。

 ニュージーランド旅行を計画している人には、時間的に余裕があって、行動内容も変更が可能な「風まかせふらり旅」がお勧め。そう、ちょうどこの国のお天気のように。ギッチギチに行程を組んで、しかも変更ができないようでは、ガッカリすることやイライラすることも多く、せっかくの旅行がストレスまみれで台無しになりかねないもの

 こんな日は、「これはどうしても外せない!」というところにスポットを当て、後はのんびりするのが流。で、小雨のぱらつく中、レッドウッズ・ファカレワレワ・フォレスト(Redwoods Whakarewarewa Forest)に行った。レッドウッドはアメリカのカリフォルニア原産、電柱のようにまっすぐと育った成木は高さ60メートルになる大木で、植林された森ならではの、散策/マウンテンバイク/乗馬のためのトラックがある。人的・外的な影響に弱い固有種の森では、このような多目的トラックの設置・運営は難しい。


 
 ロトルアで有名な、ブルー湖とグリーン湖に隣接している森なので、お天気が良ければ、湖沿いに何時間か歩きたいところなんだけど、この雨模様では景色が見えないし、肝心の湖の色も灰色に濁って見えるだけなので断念し、小雨のぱらつく中、下草のないすっきりとした森を30分ほど歩くことに。



 スタート地点で、子供たちのマウンテンバイク集団に遭遇。雨にも負けず、カッパ姿でキャッキャ言いながら楽しげにバイクをこぐ姿が微笑ましかった


 その後、ロトルアの町に戻り、駐車場でお昼。キッチンでカップヌードル用のお湯を沸かし、小さなグリルでパンをあぶって、いただきま~す。こんな時、キャンパーバンって本当に便利だなぁ。長期旅行だと、外食費も積み重なるとバカにならないから、おカネをかけず、簡単に食事ができる環境はありがたい


 午後はロトルアの博物館を見学。



 ニュージーランドの博物館は、特別展示を除けばタダかそれに近い料金なのに、ここはロトルア市民以外は12ドルもするのでちょっとビックリしたけど、入ってしばらくしてその謎が解けた。博物館内の小さな劇場で地元の火山活動に関する短い映画を上映しており、それが、火山が噴火する場面になると、実物の噴火そのものに、座席がガタガタ揺れるというカラクリがあったのだ 映画館自体はレトロな内装なので、こんなハイテク仕掛けがあるとはまったく予想もしなかった。

 下の写真は、その昔、今の博物館の場所に建設された温泉療養リゾートの展示。ニュージーランド国内外から結構な人気だったらしいけど、温泉の中の硫黄分が配管を腐食し維持・修繕費に莫大な費用がかかったりして、残念ながらビジネス的には成功しなかったという。

 


 夕方は、ホリデーパークにある、温泉プールでのんびりと入浴。湯加減はぬるめなので、長く浸かっていてものぼせることがなく、身体が芯からポカポカと温まった。夕食は昨晩の残りの炒め物に目玉焼きを乗っけて、手間知らずの美味しい食事

 明日からは天気が悪いそうだが、どうしようかな…… 

北島キャンピングカーの旅 4日目 ロトルアにて

2009年09月29日 | 北島旅行
 ゆうべ夜更かしをしたので、少々ゆっくりのスタート。寝ている間に何度か通り雨があったようで、今朝は曇り空で少しじめじめしているが、この後天候は回復の傾向だそうだ。初めて車に給油し、一路ロトルアへ

 途中、いくつかの小さな湖を通過する。まずは、ロトエフ湖。「ロト」とは、ニュージーランド先住民族マオリの言葉で「湖」の意味。



そしてロトマ湖。




 道路脇の森や茂み、何度見ても南島のそれとは異なり、大木のような大きな、大きなシダ類がことさら目を引く



 これも南では見られない、ジャカランダの花が咲いており、見事な大木を見つけたのでパシャリ。




 ロトルアが近付くにつれて、空気がイオウ臭を帯びてきて、なんだか草津とか別府に来たような気になる。お昼頃、ロトルアの町に到着。ビジター・インフォメーション・センターで市街地やトレッキングマップをもらい、昼食を済ませた後、ぶらぶらと湖畔に向かって歩く。



 どこにも温泉が見えていないのに、町を歩いているといきなりイオウ臭が鼻を突くことがよくあり、草津温泉郷にいるみたいで、火山活動の活発さを思い知る。

 ロトルアの町は、先住民族のマオリの人々が多く住み、いたるところでマオリ文化の影響が見られる。言葉や習慣など、日本文化とも共通点がいろいろあり、ねむりねこのある知り合いで「おれ達の祖先は日本人と一緒だと思う」と真顔で言うマオリの人もあり、たいへん興味深く思う。

 湖畔で一息ついて、町の外れにあるクイラウ・パークへ。ここは温泉がボコボコ湧き出している公園で、無料の足湯もあるという。公園に入ると、あちらこちらに湯けむりが上がっている。



 足湯場は隣り合わせに二か所、屋根つきの方が少々温度が低いので、まずはこちらから。ジーンズの裾をまくって足を浸けると、ほおおっ、いい湯加減じゃないの 足先から全身がくまなく温まるのを感じて、隣の足湯に移動。こちらの方が少々熱いけど気持ちいい。もっと入っていたかったけど、顔に汗が滲んできたので出ることに。



 その後、公園内の温泉を見物する。迫力あるのは、煮えくりかえった泥の温泉。ボコッ、ボコボコッと灰色の泥が沸いてて、イオウの臭いの凄まじいこと 



その他、もうもうと湯気を立てていたり、炭酸水のようにポコポコと底から泡が湧きあがっていたり、岩の間から煙がシュウシュウ立ち昇っていたり。



 ありとあらゆる温泉や地熱活動を見るごとに「おおっ、スゴイ、スゴイ!」と大はしゃぎの。「うん、スゴイね。地球は生きてるんだぞって感じだね!」と猫かぶり。

 噂には聞いてたけど、ニュージーランドにこんな日本チックなものがあるなんてね。盛り上がる一方の、遂には「老後はここで暮らして毎日温泉三昧しようよ!!」とまで言い出す始末。「おれは、そこまでは……」と消え入りそうな声で猫かぶり。


 ホリデーパークにチェックイン。スバに入って、さあ夕食の準備。今晩は、ゆうべのステーキ肉の残りを利用した、にんにくの芽の炒め物。ねむりねこ夫婦は二人とも料理が好き。一緒にできる事がいくつかあるというのは、夫婦が仲良くできるポイントなのかな、と思う。これで、どっちか片っぽが作るばっかりだったら、きっと相手に要らぬ一言、二言を言っちゃうのかもね……

 食後は、翌日の計画を練る。は明日までで、その後2~3日が続くらしいので、明日も思いっきり外遊びを楽しむ日にしたい。  

北島キャンピングカーの旅 3日目 ファカタネにて

2009年09月22日 | 北島旅行
長期予報によると、今日は雨模様のはずが、今朝は雲間から青空がのぞいている。朝食を済ませて、海岸までお散歩。歩いて10分ほどで海岸に到着。潮が満ちているようで、砂浜の幅が狭い。水平線のところどころに島影がぽっこり浮かんでいたり、海岸の遠くに山の稜線が見えているのが、風情があってとても素敵だ。オークランドに住む都会人に人気のビーチリゾートというのはうなずける。



 散歩から帰ると、昨日の夕方に洗濯した衣類が乾いていたので、ささっと取り込んでいざ出発準備。キャンピングカーのいいところは、次の場所に移動するたびに荷物整理をいちいちしなくて済むこと。寝台を片づけて居間のセッティングをし、衣類や身の回り品は、車の上部にある二か所の棚に、ひょい、ひょいと乗っければハイおしまい。冷たい飲み物がほしくなったら、いつでも冷蔵庫から取り出せるし、スーパーでの買い物は、即、棚や冷蔵庫に片付けられてとっても便利。閑散期の14日間契約で、このスグレモノ車が一日あたり$32.00(NZ$1.00=60円で約1920円)で借りられ、ホリデーパークのパワーサイトも一泊当たり$30程度と、安く快適にキャンプ旅行ができるあたり、さっすがニュージーランドなのだ。


 今日は、マンガヌイ山に登った。昨日のテ・アロハ山に比べると、格段に登りやすくて眺めも良い。整備された登山道からは、麓の牧場や海岸線がすっと見渡せ、45分ほどで頂上に出てしまう。



 この辺一帯は平野部で他にこれといった山がないので、この程度の山(丘?)でも充分に素晴らしい眺望を堪能できる。



 「なんて美しい眺めなんだろう……」と思うのは、日ごろの生活で山と湖しか見ていないせいだけではないだろう。地元っ子が「ザ・マウンテン(お山)」と呼ぶこの山は人々にとても近い山で、平日の日中なのにハイカーやランナーの姿が途切れず行き交っていた。


 次の目的地、ファカタネに向かう途中、テ・プケに寄り道した。ここは、キーウィフルーツ生産の中心地として知られる町で、巨大キーウィフルーツ・オブジェで有名な観光農場もある。このキーウィフルーツは、内部に入ることもできて、眺めも結構良かった。



 蛇足になるけど…… この果物、日本じゃただ単に「キーウィ」と呼ばれているが、ニュージーランドで「キーウィ」と言えばそれは飛べない鳥の国鳥キーウィか、ニュージーランド人の愛称のことで、果物はキーウィフルーツとフルネームで呼ぶのが習わしだ。


 ファカタネはファカタネ川沿いにある、水辺の景色がきれいな町で、付近には海岸もあるが、瀟洒なマウント・マンガヌイに比べると、ちょっとひなびた感じがほっとさせる。町の中心部から車で15分の、アワケリというところに、温泉のあるホリデーパークがあると聞き、ここで一夜を過ごすことにした。火山活動の盛んな北島は、温泉が至る所にあるのが本当にうれしい。う~ん、北に移住しちゃおうかなぁ。ここのプールは温泉を引いていて、水温は36~38℃とバチャバチャやったり歩いたりするのに最高。臭いはほとんどなく、色も透明なので、長いこと浸かっていても快適、長湯してものぼせない湯加減もよい。



 プールの後にシャワーを浴びたら、なんと、シャワーのお湯まで温泉だった!! 石鹸やシャンプーも普通に泡立ったのでさっぱりとした。夕食は猫かぶりのリクエストでガーリックステーキとサラダ。ここのキッチンも独占状態で二人でのびのびと料理。分厚いリブロースのステーキが、湯あがりの空きっ腹にまたたく間に収まってしまった。

 この場所も森に近いためか、モアポーク(固有種のフクロウ)の声が聞こえ、夜空には極細の上弦の月に星が瞬いている。明日はどんな一日になるのかな。

北島キャンピングカーの旅 2日目 マウント・マンガヌイにて

2009年09月22日 | 北島旅行
(写真:初お目見えのシルバーファーン!)


 キャンピングカーでの初夜は、驚くほどよく眠れた。その前の晩はオークランド市内のビジネスホテル泊で、車の音や、近隣の宿泊客の話し声などが気になり、しょっちゅう目が覚めたのだが、ホリデーパークはとても静かで、近所の森に住んでいると思われる固有種のフクロウ、モアポークの「ホゥホゥ」という声が時折聞こえて心地の良い眠りだった。




 今朝は快晴、昨日とは雲泥の差の素晴らしい青空が頭上に広がっていた。予定通りテ・アロハ山を登ることにして、朝8時半頃から登り始めた。展望台までの登山道は緩やかな登り。



これなら標準登頂時間の2時間半より早く山頂に着くかもね、なんて話していたら、山道はどんどん険しさを増していき、結局ぎりぎりいっぱいの2時間半かかってしまった。



 空が澄んでいれば、北島のルアペフ山やトンガリロ山などの山々や、水平線にはホワイト島などが見渡せるはずだったのだが、残念ながら遠くの方は春霞がかかっていて良く見えなかった。それでも360℃の大展望は、頑張って登ったごほうびに値する。頂上は風がとても冷たかったので、写真を数枚撮って下山を始めた。



 
 山の麓にある温泉は大衆浴場形式ではなく、予約制の個室風呂なので、予約した午後1時に間に合うよう急ぎ足で降りたら1時間半で麓に到着。いざ、温泉へ……



 木製の浴槽にたっぷりとお湯が張ってあるのが嬉しい。温泉に体を沈めるとふわぁっと柔らかい感触が全身を包み込み、ざああっと湯が浴槽の外に流れ落ちる。少しぬるめだったので熱い湯を足して調節。トレッキングで疲れた足腰の筋肉が、じんわりとほぐれていくのを感じる。うぅ~ん、極楽、極楽!!あっという間の30分だった。


 遅い昼食を済ませ、マウント・マンガヌイへ。ビーチ沿いの小洒落た街並みで、隣国・オーストラリアのゴールドコーストを彷彿させる、高層コンドミニアムにはちと笑ってしまった。美しい海岸線と、地元っ子が「ザ・マウンテン(お山)」と呼ぶマンガヌイ山の織り成す、美しい景色に、高層コンドミニアムはちぐはぐな感じがする。



 海岸からほど近い、ホリデーパークにチェックイン。今日の夕食は、地元のスーパーで買ったお魚とサラダに、ご飯とみそ汁。キャンピングカーのキッチンは狭いし、車内に食べ物のニオイが残るとイヤなので、料理はいつも共同キッチンを利用。ご飯のなべ炊きは、このウェブサイトで紹介されている方法だと、失敗せずにおいしくできるのでいつも参考にしている。おいしい残りご飯は、おにぎりにして明日のお弁当に。オフシーズンのため、ホリデーパーク内はガラガラで、共同施設はほぼ独占状態なのが嬉しい。

 明日は、海岸沿いを散歩して、マンガヌイ山に登ろうっかなぁ。

北島キャンピングカーの旅 ファカタネ

2009年09月21日 | 北島旅行
 昨日、テ・アロハ登山も楽しかったし、その後の温泉も最高に良かった。詳しくは後日レポートすることに。

 昨晩はマウント・マンガヌイのホリデーパークに宿泊。今朝は、マウント・マンガヌイに登り、頂上から美しい海岸線を眺めた。そして、ファカタネの近くのアワケリのホリデーパーク(オートキャンプ場のようなところ)に滞在。ここにも温泉を利用したプールがあって、手がシワシワになるまで泳いで、浸かった。驚いたのは、シャワーやキッチンのお湯までが温泉だったこと!!イオウ臭がひどくないからいいんだけど。

 これで二人1泊$30(NZ$1.00=60で約1800円)とは激安!! 施設は古いけど、この安さで温泉入り放題なので、ねむりねこ夫婦の超お勧め。

 パソコンの充電が切れそうなので、今回はここまで。また次回までStay tuned!!

北島キャンピングカーの旅 テ・アロハにて

2009年09月19日 | 北島旅行
 キャンパーバン(キャンピングカー)をオークランドで借り、2時間ぐらい南に向かってドライブし、テ・アロハという小さな町に来た。ここへ来る途中、窓から景色を眺めていると、植生が本当に南島とは違うと思った。

 まずは森の密度。国立公園などに入らなくても、道路脇の小さな森でもびっしりと濃い緑色の葉をつけた木々が生い茂っている。木の種類も、南島では見かけないものが多い。そして、ニュージーランド固有種のポフツカワが、街路樹や庭先の木として普通に植えられており、しかも花をつけているのに。一般的に、固有種は外来種に比べ成長が遅く、育てるのが難しいといわれているのに。

 そして、丘陵地に果てしなく広がる牧草地は、緑のじゅうたんを敷き詰めたみたい。に加えて、南島ではまず見かけないが放牧されているのも何度か目にした。眺めるところ、どこもかしこも緑が濃いなのは、温暖湿潤な気候もさることながら、北島のオークランド周辺には死火山が30以上あり、土壌も火山灰土が主体で肥沃なためかしら。

 借りたキャンパーバンは、トヨタのハイエースを改造したもので、運転席後方には、おままごとのような小さな流し台、可愛らしいガスコンロと冷蔵庫に、リビング兼寝室という造り。シャワー・トイレがついていないからこれでも小ぶりな方だけど、かつての愛車たち(ビッグホーンやパジェロ)と比べてもまだ大きい。車長感覚がつかみにくいのと「よっこらしょっと」という感じの発進の重さを除けば、運転は思った以上にスムーズ。天気がいいときに、一度写真を取っておこうかな。

 旅行第一日目の今日はキャンパーバンでの運転や、使い方に慣れることが目的。荷物をカバンから出して収納スペースに収めたら、車内がぐっと快適になって、う~んいい感じ。小さなテーブルでちょっとお茶をしたら、思った以上にくつろげた。

 今夜は、ニュージーランドではメジャーな複合宿泊施設の「ホリデーパーク」に滞在。ここ、テ・アロハ・ホリデーパークの広~い敷地には、モーテル/キャビン/パワーサイト/キャンプサイトなどの宿泊施設と、キッチン/シャワー/トイレなどのある共同施設からなる。パワーサイトには、キャンパーバンから電源をつなぐことができる電源(パワー)がついており、ホリデーパーク内はインターネットのワイヤレス回線も完備しているので、このブログはキャンパーバンで書いている

 明日は、お天気が良さそうなのでテ・アロハ山に登り、その後はでゆっくりと汗を流す予定。トレッキングの後に温泉なんて、日本に帰ったみたい…… バチが当たりそうな贅沢に思える

 朝が早いので、もう寝る準備をしなくちゃ……

北島の春、満喫旅行へ!!

2009年09月17日 | 思ったこと
 暖かさな毎日が続いて町のサクラもあっという間に満開になり、冬の終わりをダメ押し的に決定づける「あること」を目撃した。これを見ると、春の向こうに、夏の姿がだんだんと近づいてきたのを感じる。


その「あること」とは……


道路にくっきりと引かれた車線


と言ったところで、地元の人以外には「はあぁっ??」って感じだろうから少々説明を。クイーンズタウンでは、冬の時期、場所によって道路が凍結することが多く、これを防ぐために不凍剤や砂利をざざっと撒いて、車がスリップするのを防いでいる。車が往来するたびに、砂利で擦られてだんだんと塗装が薄くなった車線は、冬が終わる頃には、薄ぼんやりとした幽霊のような姿になる。で、もう砂利撒きをするほどには寒くならないだろう、と町役場が判断したときに車線を引きなおすのだ。

 昨日の朝、出勤する時に、目にも鮮やかな白線が、くっきりと道路に隈取られているのを見て、もう寒い日々が終わったのだと確認。よかった、もう霜や凍結とはしばらくサヨナラなのね。そして、今月の最終週から夏時間が始まると、気分は、実際の季節の春をすっ飛ばして「夏モード」になり、街中にはTシャツ姿の人々がちらほら現れる。「おや、ずいぶん気が早いこと」と笑われそうだけど、これはこの国ではごく標準的な感覚なのです



 明日から、待ちに待った北島旅行に出発する。日程は2週間、オークランドまで往復で飛び、現地ではキャンパーバン(日本語で言うキャンピングカー)を借りて気ままな旅をする。「いつかは行きたい」と11年間思い続けてきた北島なので、本当に、本当に楽しみだなぁ

 日本のように南北に長いニュージーランドは、同じ国とはいえ、北と南(特にクイーンズタウン)とでは色々な意味で様相が異なる。まず、温暖湿潤な北では植生が異なり、ニュージーランドのシンボルであるシダのシルバーファーンなどが見られる。北は火山活動が盛んなので温泉があるし、過ごしやすい気候から先住民族のマオリの人々も北の方に多く住んでいる。その他、カピティ島など野鳥保護区も何箇所かあり、部分的に一般公開もしているので、貴重な種を間近に眺めることもできるし、ウェリントンにはこの国最大の博物館テ・パパもある。

 これから2週間は、住民から旅行者に戻って、見聞きするものの一つ一つに、さまざまなや発見をすることだろう。旅行中はラップトップを携帯するので、旅の途中経過をブログでアップしようかな。翌日に迫った遠足が楽しみで夜も眠れない小学生のように、ウキウキ、ワクワクのねむりねこ夫婦です。

 じゃ、荷物づくりを始めようか……


ニュージーランド環境保全週間

2009年09月13日 | 環境保全(生態系、動植物)
 現在、ニュージーランドの各地では、環境保全週間(Conservation Week)の各種イベントが環境保全省(Department of Conservation, 通称DoC)によって取り行われている。クイーンズタウンのあるオタゴ地区では、おもにダニーデンや沿岸地域が中心となり、植林や、歴史散策、海洋生物講座、雑草の駆除などが、日替わりで行われる模様。

 クイーンズタウンの周辺地域では、地域の環境保護グループや、環境保護地を利用したアクティビティ会社を招待した集会が計画されており、この地域で行われている環境保全活動に関する展示や、関係者による講演などが催されるらしい。

 このConservationという概念は、日本語には本来存在しないため、「自然環境保護」とか「環境保全」など、翻訳する人によってさまざまに訳されているのを見かける。実は、英語圏でもその時代の流れに合わせて解釈が変化してきた言葉で、現代でもその使い手によって意味合いが異なってくることもある。ちなみに、ねむりねこのブログでは、用語は「環境保全」に統一し、概念はニュージーランドの環境保全法に基づいた解釈を用いているのでご参考まで。(原文出典:Conservation Act 1987, New Zealand)。

「環境保全とは、自然環境・歴史的遺産の持つ固有の価値を維持し、その正しい理解とレクリエーションの機会を国民に与え、かつ将来の世代に残すために守ることを目的とした、自然環境および歴史的遺産の保存と保護を指す」

なーんか、今回は理屈っぽくなってしまった。おまけに字ばっかりだし。環境管理の通信教育の最終試験が2日後に迫り、頭の中が「お勉強モード」になってるせいだわね、これは。ブログのテーマが「エコ」なんだし、まぁ時にはこういう真面目なのがあっても良しとするかにゃあ