『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

雷神が雨をもたらす

2006年08月11日 | 伝説
かつての人々にとって、
季節の巡りに合わせ、雨がきちんと降ることは
極めて重要なことだった。
だから、

是日(陰暦五月五日) 農家ニテハ決シテ田ニ入ラズ。
天水場ノ村方ハ、六日モ田ニ入ルヲ禁ズ。
是ハ雷神ノ祭日ナルヲ以テ、
是日、田ニ入レバ、其年雷雨ナク、灌漑ニ苦ムトイフ。 
  (『磐城誌料歳時民俗記』より)

と、田植えに向け、きちんと雨が降るようにと願い、
「雷神様の祭日には田に入らない」との戒めを固く守っていた。
しかし、それにも関わらず、
田植えの季節などに、雷神様が雨を恵んでくれない時には、
「雨乞い」や「雨呼ばり」を行うことに・・・。

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