レイニ-サイド ハ-パ-ズパブ

金属弦ケルティックハ-プ奏者「坂上真清」の演奏やCDの情報、またこれまでの音楽の動画などを中心に紹介しています。

久遠の鐘 発売!

2012年06月25日 | フェオエ 関連情報

 

 

   

 

 

6月24日(日) 以前からお伝えしていたCD

久遠の鐘 ~ 世界遺産プロジェクトin平泉

が発売されました。

FEOE (フェオエ) で3曲

坂上のハープソロで1曲参加していて

すべてオリジナルの新曲です。


ライブ会場では売られ始めているので

もう聴いてもらった方もいるかも知れません。

 

このCDは全曲

参加アーティストが作ったオリジナル作品で

元々が平泉をテーマにした曲を

それぞれ作り持ち寄って

CDを作ろうというのが発端でした。


オリジナル楽曲のみという部分が

この作品の価値を高めていると感じていて

全体としては奥州平泉の古代~未来までの

歴史を辿っていくような構成になっています。

 

 ブックレットには作者によって

それぞれ各曲の解説がされていますが

ここでは字数制限で書けなかった

その補足などしておきたいと思います。

 

 

●蒼色のしじま

3人に加えベースとパーカッションを

ゲストに迎えたんですが

この独特のシンコペーションを含む

3拍子がまず最初にありきの曲だったので

どうしてもリズムを強調する必要がありました。


スペインなど南欧トラッド的な

イメージが元になっているので

日本の平泉にはどうかなと少し心配でしたが

通して聴いてみてそれほどの違和感も無く

プロデューサーの戸田さんも

気にいってくれていたようだったので

安心しました。

 

 
●空とそら

これは自分にとっての平泉を

そのまま具現化した曲で

そういう意味でこのCDには

1番違和感なく溶け込めたのではと思います。

 
ケルト的なものを日本的な

オブラートで包みこむ とでも言うか

兼ねてから自分のテーマの1つであった

日本的な音階を使わずに

日本の抽象描写をするといった曲作りの

1つの完成形かも知れません。


 

 ●3月の鐘

タイトルから 3.11の震災後に

このCDに為に作ったと

思われそうですが

まったく関係無で すべては

後づけ的に意味合いが深まってきた曲です。

(元々は解説にもある様に

春の到来を告げる という意味)


しかしその後の3.11 

そしてCDが藤原清衡の残した思想から

「久遠の鐘」というタイトルに

なったという事で

実は初めからこのCDに収録される

運命を持って生まれた曲かなと

今は感じています。

 

曲に関してはワンコードが

ドローン風に続くパートと

テンションコードが目まぐるしく

変化していくパートが

交差する作りになっていて

特にラストのワンコードで

ずっとリフレインしながら

フェイドアウトしていく部分は

どこまでも続く永遠性を表しています。


自分は雪解け水から出来た川の

イメージですが

それぞれ感じてもらった印象で

解釈してもらって構いません


曲を通してFEOE (フェオエ)独特の

シルキーハーモニーを聴くことが出来ます。

 

 


坂上ソロ

●まほろば

CDに収録予定だった「供養願文」の

現代語訳の朗読用に急遽作った曲で

(現代語訳の朗読は結局未収録)

まず最初にタイトルが浮かび 

れから曲が形作られていきました。


本来 朗読と1つのセットに

するという予定だったので

長くならない様に出来るだけ

シンプルに という事を心がけました。

 

最終的には「供養願文」原文朗読に

く並びとなったんですが

通して聴いても特に違和感は

感じないかと思います。


戸田さんの曲配置の妙のおかげです。


ただ自分の手元にある 朗読家 

青木ひろこさんの朗読と

この曲のセットも捨てがたいなぁ。

とも正直思ってはいるんですが(笑) 

 

 

 

以上 各収録曲に関する補足でした。


ただ勿論 最終的には

聴いた人それぞれが自分のイメージを

作り上げていってもらって構いませんので

何かの指針みたいな感じて読んで下さい。

 

とにかく是非多くの人に

聴いてもらえたら嬉しいです。

 

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久遠の鐘 Kuon no Kane 世界遺産プロジェクトin平泉
[Original recording]
¥ 2,625 

 
曲目リスト
1. 達谷窟毘沙門堂(よしうらけんじ) 
2. 山の神 ~相澤史郎詩集『血の冬』より~(相澤史郎) 
3. 地吹雪の丘(太田光宏) 
4. 秋霖(オオフジツボ) 
5. 蒼色のしじま(FEOE) 
6. 金鶏山落日賦(Mark Akixa) 
7. Ancestor's Heart Beat(よしうらけんじ) 
8. 鐘聲(Mark Akixa) 
9. まほろば(坂上真清) 
10. Peaceful People(Mark Akixa) 
11. 平泉セット(オオフジツボ) 
12. 空とそら(FEOE) 
13. hope(オオフジツボ) 
14. 3月の鐘(FEOE) 

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内容紹介

久遠の鐘プロジェクト

2011年3月の「東日本大震災」と、6月の奥州平泉の「ユネスコ世界文化遺産登録」
を受け、芸術による“東北の復興” “世界のエールへの返礼”
の旗を掲げようと、世界遺産の地で7・8・9月の三回に渡って開催された
文化プロジェクト。
「バスキングジャパン」が企画、平泉町・岩手県等の協力のもと開催された。

“久遠の鐘” とは、焦土であった平泉を復興させ、
奥州に高度な文化都市を作った 初代・藤原清衡公の宣言文「中尊寺供養願文」
の一節に重ねられたフレーズ。
荒廃を乗り越え、全ての魂を救済するという“千界に響き渡る鐘の音”。
この清衡公の祈りの結晶を、久遠の時を超え、
世界に共鳴させようというのが「久遠の鐘プロジェクト」である。

 

このアルバムは、東北の歴史を時系列的に喚起できるよう構成されています。
全体は大きく二部に分けられます。

第一部は、 1曲目「達谷窟毘沙門堂」から
7曲目「Ancestor's Heart Beat」まで。
東北の古代・自然・本能、たび重なる侵略と悪路王の首、自由の民、激情、
ひとり焦土に佇む清衡、謂わば歴史の舞台に躍り出る以前の“原・平泉”
とでも言える世界。

第二部は、8曲目「鐘聲」から14曲目「3月の鐘」まで。
供養願文の祈りのもと東アジア屈指の平和都市を作り、
やがて義経という英雄を輩出しながら歴史の渦に飲まれ、
その哀惜は伝説となり歌に詠まれる。そして21世紀の激動と未来への小さな希望。

もちろん個々の楽曲は元々そのような意味を込めて作られた
作品群ではありませんので、純粋にサウンドとしてお聴きいただいて結構です。
もし歴史好きな方は、このアルバムからどんな大河ドラマがイメージ出来るか、
謎解きのようにもお楽しみください。
(Masayuki Toda)

 


 

 

 


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