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【SoftBank】ずらりと並ぶ「0円」表示によるユーザーの誤解

2006年11月02日 00時03分28秒 | SoftBank
2006年10月27日 14時14分 更新

 10月26日、ソフトバンクモバイルの孫正義社長は、開店前のヨドバシカメラマルチメディアAkibaで新たな料金施策「予想外割」の追加発表を行った(10月26日の記事参照)。これは新規・機種変更ともに端末全機種頭金0円となる「新スーパーボーナス」について語ったものだ。今日の発表により、ソフトバンクモバイルが当面の主力商品として推す「ゴールドプラン」の内容が出揃ったことになる。

 このゴールドプランについては23日の関連記事でも詳しく紹介されているが、注目を集めているのは「通話料・メール代0円」と「基本料月額2880円」というセンセーショナルな低価格だ。23日の発表会ではここが力強くアピールされ、孫氏自らが「通話料・メール代 0円」と大きく書かれたフリップを手にカメラの前で笑顔を振りまいた。テレビや新聞で、その自信に満ちた姿を見た読者も多いことだろう。

 26日の発表会会場になったヨドバシカメラマルチメディアAkibaでも、ソフトバンクモバイルのブースには「0円」の文字がずらりと並んでいた。「全機種¥0」の文字、予想外割の通話料やメール代「¥0」の文字、まさに“ゼロのオンパレード”だ。

低価格の“一人歩き”が問題

 しかし、携帯電話キャリアは慈善事業ではない。当然すべてが無料なはずがなく、ソフトバンクモバイルの「0円」には様々な条件や制限がある。

 例えば、ゴールドプランは実際は月額9600円の料金プランであり、ソフトバンク携帯間の通話や国内のソフトバンク端末同士のメールが無料という特典がある一方、無料通話分はなく、他社の同一価格帯の料金プランと比較すると、“無料にならない相手”への通話料はかなり割高だ。ゴールドプランで「0円」の恩恵を十分に享受できるかは、ユーザーの利用スタイルに大きく依存している。

 新スーパーボーナスも、必ず「0円」になるとは限らない。すでに別記事で説明されているが、新スーパーボーナスで0円になるのはあくまで「頭金」であり、ハイエンド端末の購入や端末利用期間が短い場合は、分割払いの端末価格の一部が毎月の利用料金に上乗せされる。

 筆者は一連の「予想外割」を否定する気はまったくない。ソフトバンクモバイルが採算が取れる工夫を随所にめぐらせるのは企業として当然のことであるし、同一キャリア限定の通話料無料・低価格化や、端末購入のイニシャルコストを極力抑えたいというユーザーニーズはあるだろう。選択肢の1つとして、予想外割のような料金施策はアリだと思う。

 しかし、その一方で問題なのが、その実態がユーザーにしっかりと理解されないまま、「0円」や「低価格」ばかりが一人歩きすることだ。

 実際、23日の予想外割の発表はMNP前夜だったこともあり、テレビやラジオ、一般紙で大きく注目された。しかしソフトバンクモバイルの発表が突然だったこともあり、その紹介のされ方は、「月額2880円」や「通話料・メール代無料」の部分だけがフォーカスされており、細かな条件や制限、従来型の料金プランに比べてデメリットになる部分がほとんど説明されなかった。これでは携帯電話サービスに詳しくない人を中心に、ユーザーの誤解を招きかねない。

 また、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaをはじめとする家電量販店やソフトバンクショップでの店頭広告や訴求でも、「0円」ばかりを目立たせており、ユーザーの利用スタイルによってはデメリットになる部分の表記は小さく、または説明が不十分である。

新たな料金施策だからこそ、最大限の慎重さが必要

 ソフトバンクモバイル広報部によると、今回の新料金施策の決定と発表は突然であり、現在、販売員の研修を急ピッチで行っているという。

 「販売時や契約時にゴールドプランや新スーパーボーナスの内容をきちんと説明するように販売員に指示している。まだ販売員が知識不足な部分は否めないが、早急に対処していく」(ソフトバンクモバイル広報部)

 しかし、ゴールドプランや新スーパーボーナスなど、一連の新料金施策は、従来の料金体系と比べて異なる部分があまりに多い。広告や店頭での訴求には最大限の慎重さが必要だ。また、販売時にはメリット・デメリットをしっかりと説明し、ユーザーの誤解を招かないようにする体制づくりが急務だろう。

 筆者は携帯電話ビジネスで最も大切なのは、ユーザーとキャリアの信頼関係だと考えている。その礎になるのが料金プランだ。ここでユーザーの誤解や不信を招けば、ブランドイメージが地に落ちる。

 ソフトバンクモバイルは大胆さやスピード感だけではなく、ユーザーへの説明責任も重視してほしい。怖いのはユーザーの誤解であり、大切なのはユーザーからの信頼だ。かつて一部のPHSや携帯電話キャリアが、0円端末や低価格路線の投げ売りで自らの価値を貶めた。店頭に並ぶ「0円」の文字は、筆者の目には諸刃の剣に見える。

 ソフトバンクモバイルは過去の失敗の轍を踏まないよう、新料金施策の扱いには細心の注意を持って臨んでほしいと思う。


ITmedia ビジネスモバイル:ずらりと並ぶ「0円」の文字。怖いのはユーザーの誤解

 今回のソフトバンクの新料金プランの説明はあまりに不親切で、この意見に同感だ。

 しかし、その後、「ゴールドプラン」のソフトバンク以外への通話料が値下げになったので、請求書が届いたら、予想外に高い通話料になったという危険は少なくなった。

 それでも、ソフトバンクの説明不足の部分はあまりに多い。それは新料金プランの条件・制約・例外などについてもそうだが、旧料金プランや旧割引サービスなどがどうなったのかについて正式なコメントをしていない点もユーザーの不信感を招いている。

 実際、LOVE定額やデュアルパケット定額は新プランのユーザーは入れないようだが、ソフトバンクの正式な発表はいまだに見た事がない。さらにアフターサービスが終了し、安心パックになったのと同時に値上がりしているし、料金の世紀朱書の郵送も有料化されるなど、細かい点でいろいろな値上がりが密かにされている点もソフトバンクに対する不信感につながっている。

 今回の「新スーパーボーナス」の発表は従来からのインセンティブによる端末販売にメスを入れる画期的な試みなのはわかる。しかし、従来と同じ感覚で端末を購入したと思うと、ユーザーは後から痛い目にあう事になりかねない危険性を秘めている。

 ここ数日で「新スーパーボーナス」の契約をしたユーザーは、ソフトバンクと24ヶ月もローン残高の恐怖におびえて携帯電話を使わなければいけない危険性をあまり認識せずに気軽に端末を0円で持ち帰っている気がしてならない。

 もちろん分割払いの好きな人もいれば、嫌いな人もいる。好きな人は「新スーパーボーナス」を利用すればいいが、分割払いの嫌いな人にとっては実質的にはショップが販売しない状態に近いのが問題だと思う。分割払いの嫌いな人にも実質的にはローンを強要するのはどうなのかと思う。

 今まではローンなど組まなくても端末を比較的安く購入できた。しかし、「新スーパーボーナス」によって、ユーザーにとってリスクと負担ばかりが増えて、その見返りはあまり感じられない。そこの部分を十分に説明しない限り、ソフトバンクは本当にユーザーに受け入れられたと言えないのではないだろうか?

 初回は0円で端末を持ち帰れたとしても、「新スーパーボーナス」の全ユーザーは実質的に2年間もの長い間、機種変更をできない。さらに2年待ったとしても、その時に機種変更が安い値段でできるという保証はどこにもないのだ。

 個人的にはローンはでるだけ組みたくないので、端末のローンに抵抗のない人はともかく、多少でも抵抗のある人はくれぐれも慎重に検討してからにして欲しいと思う。


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