本日の「電源入りました。」

 ジャンクオーディオを修理しては放置するという非生産的なことをやってます。最近飽きてきた・・・

Sony ICF-9740(その2)

2011年06月08日 23時44分38秒 | ラジオ
 ICF-9740の修理顛末の続きです。

 故障していたLA4265を調達するために、「受信します」という同型機の超おんぼろジャンクをドナーとして落札しました。多分、粗大ごみから拾ってきたものだと思います。500円也。

 で、ドナーが届くまでの間に、信頼性に欠けるYEC製コンデンサを交換しようとしたところ、あることに気付きました。


 LA4265のアウトプットピンからはものすごいノイズが出ていた→しかし、スピーカーからはなにも音が出ていなかった→もしかしてスピーカーいかれてる?


 慌ててスピーカーの端子に単三電池をつないでみました。スピーカーが生きていれば、一瞬ポップ音が出るはずです。
・・・・・・・・(黙)

 あー、やっぱお亡くなりになってる orz

 試しに今度は基板側に手持ちのスピーカーをつなげてみたところ、バリバリと盛大なノイズが部屋中に響き渡りました。

 どうもIC故障のせいでスピーカーのキャパを超える入力がなされ、コイルが焼き切れたみたいです。スピーカーもドナーから移植しなければなりません。でも、ドナースピーカー、オクの写真で見る限り、雨に打たれていたようで変色してます。ネットもついてない状態ですし。

 こんなことなら初めからジャンクに手を出さなかったほうが良かった・・・と思わないところが病気なのだと思います。いいんです、これで。うん、楽しい。


 つづく。

National R-205(その1)

2011年06月05日 18時52分03秒 | ラジオ
 
 SK-900、WM-F101、ICF-9740と放置プレイの連続ですが、性懲りも無くまた新しいブツに手をつけてしまいました。ナショナルの8石ポータブルラジオR-205です。発売時期は不明ですが、周波数表示がkHzではなくkc(キロサイクル)であることから、昭和42年以前のものであることは確かです(自分より年上!)。当時のカタログをアップしているHPがありましたのでその価格を見てみると、「現金正価7,900円 月賦定価(4回)8,200円」との記載。月賦という言葉は最近聞かなくなりましたが、当時はメーカーが月賦定価を定めていました。

 修理にとりかかる前に、7,900円という価格は今でいうと幾らぐらいなのか気になりました。そこで当時の物価をネットで調べてみました。

 昭和42年物価
  公衆浴場 32円
  都バス 30円
  地下鉄初乗 30円
  コーヒー 70~80円
  地方公務員平均月収(在職25~30年) 67,086円
  大工日当 2,700円
  ガソリン 1リッター 50円
  かけそば 60円

 この物価から考えると、7,900円という金額は今でいう40,000円位の価値でしょうか?昭和42年といえば「いざなぎ景気」の真っ只中ですが、おいそれとは買えない金額ですね。月賦で買った人も多かったのではないでしょうか。


 さて、修理ですが、カバーを剥ぎ取るとこんなんなってます。

 カバーのお陰でそこそこ綺麗です。しかし、そこはやはりジャンク。MW(今で言うAMね)の高周波数帯は「ピー」というノイズだらけです。NHK第一・第二、AFN(昔でいうFENね)のみ良好に受信します。発振をうまく止められれば復活しそうな感じです。なお、SW(知ってると思うけど短波ね)は聴かないので確認していません。


 裏ぶたを開けたところです。基板がなんとも古めかしいです。スピーカーの外寸は65ミリ。ちっちゃい電源トランスがありますが、この機種は電灯線(コンセントのことね)でも作動するというのがウリだったようです。


 使われているゲルマニウムトランジスタは8個のはずですが、どう見ても7個しかありません。もう1個は電源あたりに使われているのでしょうか。


 念のためケミコンを全て交換。使われているのは全て耐圧6Vで、200μF、100μF、30μF、10μF。200や30という規格はもうないので、それぞれ220と33としました。昔のケミコンは極性表示が+に付いているんですねえ。紛らわしい。


 ヒミツヘイキのコンデンサチェッカ(使いたくてしょうがない)で容量確認。ん?容量が大きくなっちょる。


 ダイヤルライトが不点灯だったので麦球交換。一瞬、LEDにしようかと思いましたが、古い機種なので趣きを大事にしました。


 ここまで順調に作業していたのですが・・・気の緩みから大きなミスを犯してしまいました。はんだ修正を行っていたら、コテがダイヤル糸に触れてしまい一瞬でプッツン orz



 写真のように結んでみたけど、結び目が引っかかってダイヤルがスムースに回りません。タコ糸では代用できないので、専用のダイヤル糸を入手しなければ・・・


 ということで、この機種も目出度く放置プレイの仲間入り。次回はいつになるかわかりません・・ハハハ。





 



Sony ICF-9740(その1)

2011年06月03日 00時47分07秒 | ラジオ

 ソニーのお茶の間ラジオ、ICF-9740です。1981年7月21日に発売されたとのことですが、つい2~3年位前まで販売されていたのでロングラン商品ですね。いかにも「ホームラジオ」といった佇まい、昭和の香りがプンプンします。16センチスピーカー搭載の据え置き型です。前々から欲しかった機種なので、ヤフオクで「つい最近まで使っていたが、突然鳴らなくなった」というジャンクをゲットし、先日修理に取り掛かりました。

 ブツが届いて裏ぶたを開けたところ、既に素人(私も素人ですが)の手が入っているらしく、ボリュームへの配線がメチャクチャでした。これでは鳴るはずがありません。「突然鳴らなくなった」とうコメントはなんだったんでしょうか?


 基板はメイン基板とボリューム基板の2つのみで、内部はスカスカです。使われているチューナーICはソニー製のCXA1111Pというやつ。アンプICはサンヨー製のLA4265というものでした。これは3.5Wのモノラルアンプです。ケミコンは台湾のメーカーYEC製が使われていました。

 まず、ボリュームへの配線を正常(と思われる)に戻して電源を入れてみましたが、ウンともスンともいいません。そこでとりあえず2つあるスライドスイッチ(バンド切替とラウドネス)の接点を磨きました。
磨く前
磨いた後

 ・・・やはり鳴りません。ICがやられていると厄介だなあと思いながら、クリスタルイヤホンで信号を探ってみたところ、チューナーICはどうやら生きている様子。そこでアンプICのアウトプットである2ピンを探ったところ、ものすごいノイズが出ています。いやな予感は的中。アンプICがお亡くなりになっていました orz

 このLA4265ってIC、もう既に製造は終わっていて現在は流通在庫のみ。ネットで小口販売しているところを探したところ、唯一「無線ショップ キューエスティー」というショップが引っかかりました。しかし、HPを開いたところ、地震によって店舗が被害を受け現在休業中とのお知らせ(悲)。地震の影響はこんなところにも!キューエスティーさん、一日も早い再開をお祈りしております。頑張ってくださいね。

 さて、新品ICが入手できないとなると、同型機のジャンクを入手してICを移植するしかありません。この日からまたICF-9740を探す日々が始まったのです。

National Pepper R-012

2011年03月18日 22時54分53秒 | ラジオ
 通勤時に地震と原発の情報を得るため、元祖薄型ポケッタブルラジオ「ナショナルペッパー」を押入れから引っ張り出しました。

 ペッパーの初代機R-012です。発売は1978年で7,800円。当時としては画期的な薄さで大ヒット、多くのフォロワーを生み出しました。ピンクレディがCMをやっていたようです。覚えておりませんが。

 ボリュームにガリがありましたので分解して接点復活剤を注入しました。内部は薄くするための工夫がなされています。懐かしいトランジスタが使われておりますね。



 実を言うともう一台持ってます。こちらは未使用。


 手帳のように開くカバーも付属。電池はまだ使えるかなあ?


 今回は必要に迫られてメンテしましたが、しばらくジャンクいじりはお休みです。被災者の方々のことを思うと、呑気にジャンクいじりなんかしちゃいけないような気がするのです。

SANYO RP1250

2010年10月24日 12時45分18秒 | ラジオ
 ソニーのカセット式ウォークマンが国内販売終了となったニュースに寂しさを感じているところに、またもや自分にとって寂しいニュースが飛び込んでまいりました。家電メーカー三洋電機のブランド「SANYO」が2012年4月に消滅するとのこと。パナソニックによる完全子会社化に伴なうブランド統一のためだそうです。

 
 そこで今日は三洋電機にまつわる思い出話みたいなものを・・・

 自分が小学生の頃、日曜の朝にTBSテレビで放送していた「兼高かおる世界の旅」を親がよく観ていました。そしてこの番組のスポンサーが三洋電機でした。三洋のCMでは久保田早紀の「異邦人」を使っていて、感受性豊かな「どむぞう少年(おいらの事ね)」の心を激しく揺さぶりました

 当時、三洋電機はコンパクトなステレオラジカセ「おしゃれなテレコU4」を発売。そのCMに使われていたのが久保田早紀の曲だったように記憶しています。U4は「東芝Sugar」等のフォロワーを生むほど売れに売れました。

 いやあ欲しかったなあU4。しかし、小学生の身分ではとても手がでない代物でした。

 で、そのU4の代わりといっちゃあなんだが、当時、祖母におねだりして買ってもらったラジオが「SANYO RP1250」でした。近所のダイエーで特価980円。AM専用ポータブルラジオです。このラジオで、TBSラジオ「森田公一の青春ベストテン」、ニッポン放送「不二家歌謡ベストテン」(ロイ・ジェームスがパーソナリティ)、「財津和夫の人生ゲーム」等を聴いてました。

 このラジオはその後捨ててしまったのですが、近年になってこれを買ってくれた祖母が痴呆症で施設に暮らすようになってから、捨ててしまったことを激しく後悔。どうしても手元に置いておきたくて、ヤフオクに出品されるのを何ヶ月も待ちました。


 で、入手できましたよ。それも2台も。色も当時持っていたものと同じ白。


 乾電池引換券付き。今でも使えるのだろうか・・・
 
 念願叶った直後に、SANYOブランド消滅のニュース。何か因縁めいたものを感じましたですよ。

 昨日はこのラジオで中日-巨人のCSシリーズを聴きました。やっぱAMはちっちゃいトランジスタラジオで聴くのが一番ですね。