SK-900、WM-F101、ICF-9740と放置プレイの連続ですが、性懲りも無くまた新しいブツに手をつけてしまいました。ナショナルの8石ポータブルラジオR-205です。発売時期は不明ですが、周波数表示がkHzではなくkc(キロサイクル)であることから、昭和42年以前のものであることは確かです(自分より年上!)。当時のカタログをアップしているHPがありましたのでその価格を見てみると、「現金正価7,900円 月賦定価(4回)8,200円」との記載。月賦という言葉は最近聞かなくなりましたが、当時はメーカーが月賦定価を定めていました。
修理にとりかかる前に、7,900円という価格は今でいうと幾らぐらいなのか気になりました。そこで当時の物価をネットで調べてみました。
昭和42年物価
公衆浴場 32円
都バス 30円
地下鉄初乗 30円
コーヒー 70~80円
地方公務員平均月収(在職25~30年) 67,086円
大工日当 2,700円
ガソリン 1リッター 50円
かけそば 60円
この物価から考えると、7,900円という金額は今でいう40,000円位の価値でしょうか?昭和42年といえば「いざなぎ景気」の真っ只中ですが、おいそれとは買えない金額ですね。月賦で買った人も多かったのではないでしょうか。
さて、修理ですが、カバーを剥ぎ取るとこんなんなってます。
カバーのお陰でそこそこ綺麗です。しかし、そこはやはりジャンク。MW(今で言うAMね)の高周波数帯は「ピー」というノイズだらけです。NHK第一・第二、AFN(昔でいうFENね)のみ良好に受信します。発振をうまく止められれば復活しそうな感じです。なお、SW(知ってると思うけど短波ね)は聴かないので確認していません。
裏ぶたを開けたところです。基板がなんとも古めかしいです。スピーカーの外寸は65ミリ。ちっちゃい電源トランスがありますが、この機種は電灯線(コンセントのことね)でも作動するというのがウリだったようです。
使われているゲルマニウムトランジスタは8個のはずですが、どう見ても7個しかありません。もう1個は電源あたりに使われているのでしょうか。
念のためケミコンを全て交換。使われているのは全て耐圧6Vで、200μF、100μF、30μF、10μF。200や30という規格はもうないので、それぞれ220と33としました。昔のケミコンは極性表示が+に付いているんですねえ。紛らわしい。
ヒミツヘイキのコンデンサチェッカ(使いたくてしょうがない)で容量確認。ん?容量が大きくなっちょる。
ダイヤルライトが不点灯だったので麦球交換。一瞬、LEDにしようかと思いましたが、古い機種なので趣きを大事にしました。
ここまで順調に作業していたのですが・・・気の緩みから大きなミスを犯してしまいました。はんだ修正を行っていたら、コテがダイヤル糸に触れてしまい一瞬でプッツン orz
写真のように結んでみたけど、結び目が引っかかってダイヤルがスムースに回りません。タコ糸では代用できないので、専用のダイヤル糸を入手しなければ・・・
ということで、この機種も目出度く放置プレイの仲間入り。次回はいつになるかわかりません・・ハハハ。
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