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にほんブログ村2008-10-25 （土） 晴れたり曇ったり
オショロコマがニジマスに完全制圧された渓流。
そこで昼食後作戦変更、数Km上流から急斜面を降りて川に到達、釣り下ってみた。しかし、残念ながら下流域以上にダラダラ川で魚は少ない。
あたりはいかにもヒグマがでそうな雰囲気濃厚で夏場なら決して入ってはいかないだろう。（PS. 実際に、後に我々夫婦はここでヒグマとバッタリ接近遭遇、万事休す、絶体絶命状態に陥った。そのうちその時のことをアップします。）
しかしヒグマの恐怖に耐えながら200mほど我慢して釣り下ると2mほどの大きな落差（小滝）があり、この落差を魚は決して越えられない。そこのたまりで30-40cm級 のニジマスが3匹かかったので急に色めき立った。その付近から渓流は深い谷底を流れるようになり、ところどころに深い立派なたまりが出てくるようになった。
たまりには必ずニジマスがいて大きな個体から順に次々と釣れてくる。まさにニジマス一色の川になってきた。幼魚・若魚もいる。
上流域で見られたオショロコマはさっきの落差より下流ではまったく見られなくなった。釣り人が入っていないようで、ニジマスがすれていない。目の前に泳いでいる大型ニジマスとバッチリと目が合っているにもかかわらず、猛烈に突進してきて向こうあわせで、かってに釣れてしまう。これを釣りといってよいのかどうか、滅多に経験できない状況になった。
3.0mの細い渓流竿で釣るので竿は満月のように曲がり、猛烈な引きでうぃうぃと糸鳴りがして、魚が激しくテールウォークしたり、思い切り跳躍したりする。
野生化ニジマスのものすごいパワーを堪能し続けた。釣っているうちに、やがてやたらと気分が高揚してきた。撮影するまもなく次の魚がかかる。後半は撮影をやめてひたすら夢中になってニジマスを釣った。
基本的に、かってこの渓流はオショロコマの聖域だと思っていた。ここはニジマスとオショロコマが戦争状態に陥っていた渓流だ。ここのニジマスは駆除しなければならない。そう思って釣っては撮影し、リュックのビニール袋に放り込んだ。背中で大型ニジマスがバタバタ暴れる。
気がついたら深い谷の底を流れる川を夢中で下りに下って、あまりに深入りしすぎているのに気づいた。迫力ある写真が沢山撮れた。
午後3時30分には谷底の川のせいか、もうあたりが暗くなり、不気味な雰囲気、気温もどんどん低下してきた。釣りはこれまでにしなければならない。
みあげるとちょっと登るのをためらいそうになる急斜面を100mほど必死に這い登ってなんとか帰路につくことができた。心臓が破裂しそう。リュック一杯のニジマスがずっしり重かった。この登りで精魂尽き果てるほどひどく疲れてしまった。それでも大型ニジマスを入れ食い状態で釣って気分は高揚、こんなにすごい釣りは滅多に経験できるものではない。
その後、年に数回ずつこの水域を調査してきたが、このニジマス一色の水域ではオショロコマはごく稀にしか見られず、放流され野生化したニジマスにほぼ完全制圧されていることが判明した。
この水域は数キロほど下流で魚が遡上不可能な場所があり、この区間はほぼニジマスのみが棲息しているような状況に陥っている。
最近は、ここでのニジマス駆除はもはや無駄なことと考え行っていない。この閉鎖水域の上流と下流には2013年現在オショロコマが棲息するが下流域はニジマスにほぼ制圧されつつあり完全制圧も時間の問題と思われる。上流域はニジマスが決して越えられないと思われた落差（小滝）があり、その上流はかなりの細流となるため超小型のオショロコマのみが棲んでいる。
しかし昨年、この源流域に小滝を超えたと思われる30cm 級のニジマス1匹を発見、ショックを受けた。
さてどうしょうか、このニジマス一色の水域を今後どうしようか、多いに迷っている。
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