オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

斜里川水系 IK 川のオショロコマにも水カビ病

2017-12-24 12:14:50 | オショロコマの病気
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斜里川水系 IK 川のオショロコマにも水カビ病 ?




201X-8-25(日) 曇りのち雨のち曇りのち雨


F氏と二人で午前10:30 北見を出発。
 

斜里川支流 I K 川へ出かけた。


最近ヤマベが増えてオショロコマが少ないとの斜里川を守る会の書き込みが気になったからだ。 


露天温泉を越え、K橋を渡り太い道を右手に見てすすみ次に右手にでてくる林道へと右折。


I K川支流に入る。




うっそうとした二次林だ。

 

ハイラックスでやってきたヤマベ狙いとおもわれる釣り人が一人川にいた。


さらに 5分ほど上流で車をとめ昼食のあと入渓。



オショロコマはダラダラ川の岩陰などにかなりいて次々に釣れてきた。





























約 1時間で20匹ほどを釣って撮影し、全て丁寧にリリースした。























30年ほど昔と同じで、幸いこの水域に限ってはオショロコマが減った感じはしない。


斜里川水系の他の水域ではオショロコマは激減しているのに珍しいことだ。


 

体の地色は黄土色でいわば黄色いオショロコマで、これは従来、I K 川のオショロコマの特徴である。














水温は9℃で思っていたより冷たい。


今回、とても気になったことがある。



それは、斜里川水系のあちこちで見られるオショロコマの水カビ病とおもわれる個体がここでも見られたことだ。










オショロコマの悲惨な水カビ病はこのブログでしばしば登場してきた。



はっきりした原因は不明だがオショロコマにとって良いことではないことだけは確かと思う。



雨がぱらつき湿度が異常に高いせいか主力デジカメのKD500Zが不調となり、後半は FujiFiX デジカメで撮影した。







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知床の美麗オショロコマの水カビ病と魚道付きダム その弐

2016-01-21 02:10:12 | オショロコマの病気
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知床の美麗オショロコマの水カビ病と魚道付きダム その弐

20XX-6-25 (土) 曇り のち 晴れ 寒い

魚道付きダムの水路付近で釣れたオショロコマ5匹がひどい水カビ病に侵されていた。






















安普請のダムのコンクリート壁は劣化が進み、はや無数の小孔ができて、そこから水が流れ出ていることがおわかりでしょうか。
もう少しすると、いわゆる底抜けをおこしダムの下方に大穴が開くかも知れません。ダムの寿命は案外短いこともあります。
















これまで各地の魚道付きダムや、ダムの上が大きなダム湖になっているところでは水カビ病のオショロコマがしばしば見られることを示してきた。

はっきりした原因は不明だが、共通する環境としては魚道付きダムの下や、上流のダム湖では水温があがったり、よどみにヘドロがたまったり、水質や水温などがオショロコマ棲息に適していなくなる可能性が考えられる。

追い打ちをかけるように、何かの実験なのかエラブタ切りの標識をされたオショロコマまで見られた。 


撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。




夕方 6時00分 疲れ切ってホテル峰の湯にチェックイン。

今日は満室というが私たちがみたところ空き部屋があり一見ガラガラの感じだ。

きっとスタッフ不足で使用できる客室を絞っているのだと思われた。

宿泊費は驚くほど安いのだが、温泉に入り、7時から豪華夕食。 









ワイン2杯、ビール1本で酔っぱらって 部屋に帰ったらそのまま寝てしまった。





布団が硬く、押入から布団を出して、4枚の敷き布団を重ねてもやはり硬い。 

部屋は広い和室であった。

こんな硬い布団では寝れないなあなどとブータレ言っているうちに寝込んでしまったのであった。



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知床の美麗オショロコマの水カビ病と魚道付きダム その壱

2016-01-17 17:54:24 | オショロコマの病気
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知床の美麗オショロコマの水カビ病と魚道付きダム その壱

20XX-6-25 (土) 曇り のち 晴れ 寒い

この日、朝早く北見市を出発。知床半島羅臼側の渓流2本を釣ったあと、最後にTI川へ入った。


この渓流は従来河口近くに大きなダムがあったが、近年さらに大きな魚道付きダムが建造され、オショロコマの棲息環境は悪化の一途である。

それでもこの川にはしばしばとても美麗なオショロコマが見られ、特に腹部がとても赤くなる個体は知床一の佳麗さを誇る。しかし、そんな立派な個体は近年激減している。

まず、比較的きれいなオショロコマを10匹釣って撮影。真っ赤な腹部のオショロコマは迫力がある。 
































        


         もう夕暮れが近づいており、ここは港から吹き上げてくる海風のため すごく寒い。 

         ぐんぐん気温がさがり、冷たい海風にみるみる体温が奪われて低体温症寸前になった。


                       この項、続く。




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知床半島の美麗オショロコマのエラから黒い寄生虫?

2015-05-29 18:26:56 | オショロコマの病気
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20XX-6-21  曇 小雨 降ったり止んだり  寒い

知床半島の美麗オショロコマのエラから黒い寄生虫?

この日は知床半島羅臼側の渓流でオショロコマの撮影を続け2本目の渓流 の TI川へ入った。

ここは漁港へ流れ込む形の渓流で200m上に魚道のない大きなダムがありほんの少しの区間がオショロコマの生息水域だ。



ダムの上流は、以前に釣りに来たとき熊がいたので何となく足が遠のいており、まだ調査に入ったことがない。

ここでは赤点紋理のきれいな、腹部の赤い、暗色調のオショロコマが多い。







今日はかなりの個体を撮影できた。ここで1♂のエラの隙間から出たり引っ込んだりする異様な黒褐色調の細長い気味の悪い寄生虫??が見られ撮影した。黒い水カビの類かもしれないが、初めて見た。























ここでも撮影させていただいたオショロコマたちは、全て丁寧にもとの場所にリリースしました。

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美麗オショロコマの寄生虫の謎

2014-12-07 22:09:49 | オショロコマの病気
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20XX-7-29  雨 のち 曇

美麗オショロコマの寄生虫の謎

この日、知床のT川で撮影した良型オショロコマの写真を整理しているときに、オショロコマ特有の小型線虫がエラのあたりから出てきて水中を浮遊している様子が撮影されているのに気づいた。






背びれのところにエラから泳ぎだした線虫が写っています。


エラから丸まった線虫が出てきています。ここには少数の線虫しか写っていませんが実はエラのあたりがパーッと白く見えるほど多数の線虫が出てくることもあります。


伸びた格好でせびれの付近を浮遊する線虫。

普通、静止画像ではなかなかうまく撮影できないがこの渓流ではしばしば見られる小型線虫である。

この線虫がエラにびっしり寄生することによりオショロコマが弱っているといった印象はない。

この小型線虫がオショロコマに対してなにか悪さをしているといった印象もない。

線虫寄生のあるオショロコマはいつも元気いっぱいのオショロコマである。この線虫は幼魚からこのような成魚までオショロコマの発育Stageを問わず寄生がみられる。

エラにつく小型線虫は知床の幌萌川、チャラッセナイ川、道南の真狩川のオショロコマで観察しているが、おそらくもっと広範に蔓延している可能性が高いとおもいます。

私は消化管アニサキスについて臨床的に研究していたことがあり論文もいくつか書きました。

この小型線虫は形態からみて成虫ではないと思われます。

おそらく受精卵が水中で孵化し、脱皮をくりかえし第2~3期幼虫がオショロコマのエラに着いているのだと思われます。

さて、一つの仮説ですが、このオショロコマを捕食するのは、まずシマフクロウ、カワガラスなどの鳥類、小型の素早いほ乳類(オコジョ、テン、キタキツネ、タヌキ )もしかしたらヒグマも?? の可能性も考えられます。

汽水域と川を行き来するオショロコマ個体群にもいる場合はトド、アザラシなどの海産ほ乳類が終宿主の可能性もあるでしょう。

この線虫(幼虫)はオショロコマが捕食されることによって捕食者(恐らく終宿主)の消化管内で脱皮をくりかえし成虫(恐らく成虫は体長5cm前後 、雌雄異体で♂♀がいる)になると思われます。

捕食者の消化管内はこの寄生虫の産卵受精の場所であり、捕食者がこの渓流で排便することにより糞便とともに受精卵が大量に水中に排泄されます。 

水中で受精卵から孵化した幼虫は1-2回脱皮をくりかえすうちにオショロコマに経口的に感染しエラに住み着くといった生活環が考えられます。

つまりオショロコマは中間宿主であり、終宿主は野生動物ないし鳥類で、もしかするとオショロコマを生で食べたりするとアニサキスのように人間との関係もでて来るかも知れません。

どなたかこの寄生虫について協同研究してくださる方はいませんでしょうか。

私の不勉強なだけでとっくに調べられているのかもしれませんが、もし未知の寄生虫ならとても興味深い問題だと思います。

一方、十勝川水系音更川のオショロコマの十二指腸には、エラに寄生するものよりはやや大型の線虫が見つかっています。

当初エラについた線虫が一回脱皮したあとは移動して十二指腸につくのだろうか。

それとも上記中間宿主説とは異なりオショロコマの消化管内で成虫になるというオショロコマそのものの自己完結型の寄生虫なのだろうか。





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初夏のみずみずしいオショロコマとヤマベ その参

2014-06-30 00:53:28 | オショロコマの病気
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にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村20XX-7-19  曇ったり小雨が降ったり

初夏のみずみずしいオショロコマ その参

広々とした本流での釣りは気持いい。


狭い支流域ではヒグマとの接近遭遇の恐れがあるため、どうしても緊張しながらの釣りになる。

このT川は源流域までダムなどの川殺し装置の少ない近年稀な川の一つである。

( 下流域には大きなスリットの入ったダムもどきの河川横断構造物があるが魚類の遡上にはあまり問題なさそうだ )この原始河川にニジマスなどを放流する無神経な者はさすがにいないようで、いまだ外来魚による生態系汚染は見られない。

本流では立派なポイントが続きヤマベもみられるようになる。














川ヒルのついた個体。川ヒルが寄生していても特に魚が衰弱しているようなことはないようだ。






























































しかしオショロコマはとてもよく繁栄しているようで、ヤマベよりはオショロコマが圧倒的に優勢といえる。









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知床の美しいオショロコマに線虫が寄生

2013-12-12 20:17:57 | オショロコマの病気
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20XX-9-30  晴れ
知床の美しいオショロコマに線虫が寄生

朝8時に3人で知床方面に出発。平野部のSMT 川を調査したあと、急流のT 川に入った。


水量は春と異なりやや少な目であるが、やはりかなりの急流であり、滑りやすいので実は危険な渓流である。

急な流れには、たまりが少ないがオショロコマたちはちょっとした岩陰などにいるので、こまめに探りながらの釣りになる。そのため、かなり釣りにくい川である。

今回も腹部やヒレが濃いオレンジから赤に染まって赤点紋理の数が多く体色も明るい感じの美しい個体が多い。

































エラからわーっと線虫が多数泳ぎ出すのだが、撮影タイミングはむずかしく、この写真にはかろうじて線虫1匹写っています。








前回一匹釣れたパンダオショロコマは今日はとうとう釣れなかった。ここのオショロコマはとある理由で海からの交通を完全に遮断されて久しく、そのため遺伝的には相当血が濃くなっているはずだ。パンダオショロコマやヒレが黒化したりする異常型がみられる。

そのほか、線虫の寄生が多く、撮影中にエラの隙間や口から細い糸状の寄生虫が水中に次々と泳ぎだしてくる。

今回もその瞬間をとらえた写真には線虫が写っているのでご注目下さい。

線虫寄生は尻別川水系の真狩川のアカハラオショロコマ(絶滅寸前と思う)にも顕著であったが、真狩の寄生虫はこの川のものと較べると遙かに小さく、オショロコマに寄生する線虫には少なくとも2種類はあると思う。

寄生虫がいても、一見ここのオショロコマは元気だ。今日も水中で手早く撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。


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斜里川の魚道付きダム付近にみられた悲惨なオショロコマの病気

2013-11-11 19:11:53 | オショロコマの病気
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斜里川の魚道付きダム付近にみられた悲惨なオショロコマの病気

20XX-9-20  晴れ

しばらくぶりで斜里川のこの水域に入ってみたのだが、いつのまにか新たに大きな魚道付きダムが二基出来て、その上流には見事に大きなダム湖ができていた。

ダム湖はこのところの好天で当然ながら水温がかなり上昇している。ダム湖に5-6匹の小さなオショロコマの群がゆっくりと回遊しているのが見えたが活性は低くエサは追わない。

ダム下で釣るとオショロコマはまあまあ釣れたが元気なく概して小型。

ぶよぶよした白っぽいゼリー状隆起性斑点の皮膚病をもつオショロコマが1割くらいに見られ(水カビ病と仮称する)、こんなことは初めてだ。

何かがおかしい。いずれにしても斜里川のオショロコマに異変がおきているようだ。

ダム湖の下は魚道の両脇に流れがよどむたまり水の水域があり、茶褐色のヘドロ状堆積があり汚い。そこの水温は20℃もある。

この汚水域からは本流に汚い水が流れ込んでいる。ダム下は水温14℃と高く低水温を好むオショロコマの生息にはちょっときついといえようか。

この魚道付きダムに由来する汚水と高水温がオショロコマの水カビ病と何らかの関係があるかも知れない。












このあたりは悲惨な水カビ病オショロコマが多い。









ダムの上は一見美しい風景だが湖底にはヘドロ状堆積ができはじめ、場所によっては異臭を発する。ダム湖のため、本来冷涼であった渓流の水温が上昇する。このような水域をnative 渓流魚は嫌い、一般には放流されたニジマスくらいしか泳いでいない。




魚道付きダム周囲に多くみられるヘドロ堆積がめだつところ。














大型ダム建設後の河川環境の悪化パターンは枚挙にいとまがないが、そのほんの一例につき述べてみましょう。たとえば二風谷ダムからのドブ臭い悪臭。

一般的に砂防ダムができるとその上流には、最初に程度の差はあれダム湖ができる。最初は美しくさえ見えるダム湖はやがてヘドロ状の土砂堆積が続いて泥沼状態になりやがてダムは埋まってしまう。

そこは、ずぶずぶと埋まってしまうため当初は歩くことも出来ない。この過程でヘドロ状土砂堆積に腐敗が起こってまるでドブみたいな悪臭をだしているところも多い。巨大ダムではダム機能を維持するため、このヘドロ状堆積を排泄すれば、実際に黒部ダムや日置ダムなどでみられるように下流域や海に重大な影響が懸念される。

最近、巨費をかけてダムを建造後、あっという間に土砂で埋まってしまい、このお粗末ダム建設により水害の頻度が逆に急増している北海道沙流郡の二風谷ダム(裁判で違法ダムとされた)のほとりに住む人たちも、この埋まってしまったダム湖からのドブ臭い悪臭に辟易しているという。

その結果、当初の予測通りに清流とうたわれた沙流川は完全に死んでしまった。

そんなことには目もくれずダム建造にともなう諸々の巨大利権に群がる(それが見え見えなのが悲しい)勢力が、その上流にさらに平取ダムを造ろうとしているのは悲しいことだ。

日本中で長年慣習的に行われてきたダム建造の悪しき構図を如実にさらけだしている。

川が暴れる真の原因はまったく別のところにあることは我が家のわんこでも知っている。

民主党政権の時代、この悪しき慣習にくさびが入ったかにみえたが、これも単なる経済的理由からきていたに過ぎないのはちょっとさみしい。

今後は少なくとも治水に関してはダム以外の根本的な方策を真剣に検討する時期になったのではなかろうか。

私は道内各地の渓流で欠陥だらけの魚道付きダムをみてきたがいわゆる魚道さえ作れば物事が多少なりとも解決するという安易短絡的発想は極めて危険と断言する。魚道は流木や土砂などで、そのままではすぐに機能しなくなる。維持管理をきちんと行うのは魚道をつくるよりも、もっともっと大変だろう。

魚道付きダムによるその後の環境変化も重大だ。たとえば斜里川源流域などでは魚道付きダムのためダム周辺によどんだ高水温の汚水水域が増え、そのせいかオショロコマにこれまで見たこともない前述の悲惨な皮膚病が急速に蔓延しつつある。

この現象は斜里川と良く似た構造の羅臼川の魚道付きダム群周囲でも起こりうる。実際に知床の魚道付きダムのある渓流では斜里川と同じ水カビ病がみられる水域がある。そのうちこのブログでご紹介します。斜里川ではこの皮膚病はヤマベにも広がりつつある。




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道南、真狩川のアカハラ オショロコマに寄生する無数の線虫

2013-01-02 11:15:26 | オショロコマの病気
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2005-9-18  大雨 のち曇
この日、朝早く出発した。オショロコマがいるのではないか目星をつけておいた尻別川支流数本と余市川支流数本を見に、はるばる北見市からやってきたのだ。しかし朝からの大雨で川は大増水、どうにもならない。さらに前年の台風での林道崩壊やら、大規模ダム工事などの理由で目指す林道はことごとくゲートに厳重な施錠がしてあり、まったく川に入ることが出来なかった。門前払いの格好だ。いつもながら私たちのオショロコマ調査は予定どおりに行くことの方が少ない。

そこで急遽予定を変更して道南の真狩川のアカハラオショロコマの撮影を試みることにした。美しいアカハラ オショロコマは幸い、いつものポイントで今回もとても少ないながら健在であった。なんとか6匹を釣って撮影することが出来た。しかし、成魚はいるものの、若魚、幼魚、稚魚がまったく見えないことがとても気がかりだ。ここのオショロコマには非常に細かな線虫が無数に寄生していて、撮影中にエラの付近から湧くように水中に泳ぎだしてくる。ぱーっと白いものが水中に広がった時、一瞬、放精したのかと思ったほどだ。知床でしばしば見かけるオショロコマの寄生線虫よりかなり小型であるがstage の差かも知れない。ヒレにつく小型のヒルの寄生はないようだ。それはさておき、撮影しながら、アカハラオショロコマたちのあまりに美しさに ああ すごい 綺麗だ などとつぶやきながら思わず溜息がでてしまう。貴重なアカハラオショロコマは撮影させていただいた後、いつも通りすべて丁寧に川にもどした。



































タイミングよくエラから出てきた超小型線虫が写っている写真がありますが お気づきだったでしょうか?。

真狩川 オショロコマ 寄生虫







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大雪山石狩川源流域支流の緑色調のオショロコマのヒレに寄生するヒル

2012-11-06 20:11:35 | オショロコマの病気
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20XX年 8月5日 雨のち曇りのち晴れ
 Y 川の灰色オショロコマ撮影の後、石狩川源流域の別の支流のオショロコマを撮影することにした。この渓流のやや下流域は何度か調査したことがあり、そこのオショロコマは体色が緑色を帯びるのが特徴であった。上流域はヒグマの気配が特に濃厚であるが、オショロコマは渓流の良好な自然度を反映してかなり高密度に生息していた。しかも比較的良型の個体が多かった。オショロコマは基本的にここの下流域と同一の外観で、基本色調は緑色調のものが多い。♀は腹部は一般に白く着色傾向は弱い。♀のヒレは着色少なく、一方、♂のヒレは暗褐色から黒い色調だ。赤点紋理は♂♀とも、とても細かく数が多い。♂は稀に黄色い個体もいるが概して緑色調を帯びる。この水域のオショロコマに特徴的なこととしてヒレにヒルの寄生がとても多い。なんと約三分の二の個体は寄生されている。ヒルは必ずヒレに付着し、体幹部には滅多に付着しない。またヒルの寄生により衰弱しているような個体はいなかった。標津川上流、常呂川源流域や知床半島の渓流にもヒルが寄生するオショロコマ個体群がいるが、ここほど多い水域は他にない。このヒルはヤマベ、アメマス、ブラウン、ニジマス、カワマスではいまだ見たことがなくオショロコマ特有のものだろうか??。きっと渓流のトラウトならどれにでも寄生しそうな気がするが今後注意深く見てゆきたいと思う。今日も撮影させていただいたオショロコマたちはすべて丁寧にもとの渓流にリリースしました。
























このように川ヒルが寄生しているオショロコマが多いのにお気づきでしょうか。 ただ川ヒルがついていても、そのオショロコマが
特に弱っていたり何らかの異常をしめしていることはありません。 もしかすると何か共生関係のようなものがあるのかも知れない
という気もします。













































大雪山国立公園の奥深くの、この水域には種々の理由で現在一般の人が入域することはできません。 さすがに人の気配のないところはオショロコマの楽園です。立派な、この水域独特のほれぼれするようなオショロコマが無尽蔵に棲んでいます。川ヒル寄生がこんなに多いところも珍しいとおもいます。
えんえんと多数の個体を提示させていただきましたが、これらの画像はこの水域に関して貴重なデータベースの意味合いも兼ねています。





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