オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

ウチダザリガニとニホンザリガニの区別法 その弐

2013-11-18 18:24:46 | ニホンザリガニ
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村

ウチダザリガニとげ3本、ニホンザリガニとげ1本、ウチダザリガニとニホンザリガニの区別法  その弐

後日、色々調べてニホンザリガニとウチダザリガニの区別法がわかった。

実に簡単だ。成体ではウチダザリガニはとにかく大きくニホンザリガニの比ではない。以下は阿寒湖のウチダザリガニ成体です。





さらにウチダザリガニは大型でハサミの付け根に白い斑があり、これはとてもよく目立つ。
また頭部には鋭い突起(トゲ)が3本ある。それでザリガニの歌に ウチダザリガニとげ3本、ニホンザリガニとげ1本 と歌われているほどだ。 






ニホンザリガニはとても小型でハサミの付け根の白斑は無く、頭の先は中央がやや尖るが3本の鋭い突起はない。北見市M地区のニホンザリガニ。 




北見市K地区に棲息するニホンザリガニの写真も提示しておきます。



抱卵している♀。抱卵数はニホンザリガニはより少ない。

ニホンザリガニ♂。





ということで、前項の忠類川で私たちが捕獲したのは、小型でハサミの付け根に白斑がなく頭部の先端は尖るがその両脇の突起はなく所謂トゲ一本で紛れもなくニホンザリガニ成体である。



ただ、これらは成体の場合で、生まれて一年ほどのウチダザリガニ幼体は体長数cmに過ぎずニホンザリガニとの肉眼的区別がしばしば困難という。

しかし持ち帰ってよく調べるということは万一ウチダであった場合、法律上問題がある。

幼体の場合はさわらぬ神にたたりなし、かかわりあいにならない方が良いのかもしれない。

というのは次項のごとくこれまでの一般常識では考えられない特定外来生物法に対する厳しい警察の対応が2チャンネルなどでひどく話題になったりしていたからだ。たかが魚で逮捕とか実名報道とは、などと言っていられない状況だ。

受けを狙った警察のスタンドプレーか? 。まだあまりポピュラーでないこの法律の周知徹底をはかるための生け贄みたいな逮捕劇かとの意見もあるが真相はわからない。  


北海道の渓流で特定外来生物のブラウントラウトやカワマスが釣れたらどうすべきか

特定外来生物のオオクチバス(ブラックバス)を生きたまま車まで運んだとして、奈良県警吉野署は2009年8月19日、特定外来生物法違反容疑で大阪市生野区生野東の電気工事士中田盛央容疑者(42)を現行犯逮捕した。容疑を認め、「釣った魚を彼女に見せたかった」と供述しているという。オオクチバスは特定外来生物に指定されており、生態系を壊す恐れがあるため、運搬や飼育が同法で禁止されている。県警によると、生きたバスを運んだとして、逮捕されたのは全国でも珍しいという。逮捕容疑は、同日午前11時10分ごろ、奈良県下北山村の池原ダムで釣ったオオクチバス2匹を生きたまま、水を張ったクーラーボックスに入れ、車まで運搬した疑い。同署によると、池原ダムはバスの釣り場として有名で、中田容疑者は、18日から彼女と釣りに来ていたという。
2009年8月19日20時38分配信  時事通信 釣ったブラックバスを車に=「彼女に見せたかった」、男逮捕_奈良県警


北海道ではカワマスやブラウンを釣った場合、特定外来生物法や奈良県のブラックバス事件の記事を念頭に慎重に対処する必要があるのでご用心。

ただ 確実なのは「 釣りでいうキャッチアンドリリースは規制の対象にならない 」と明記されているので釣り上げた魚を写真撮影などした後、釣った場所にリリースすることは何ら問題はない。

また特定外来生物とは生きているものをさし、死んだ個体は規制の対象にならない。

疑わしきは、元の場所にもどすか殺すかにして決して生きたまま移動させることがないようにするのが無難といったところか。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村
コメント

忠類川のザリガニは ? ウチダザリガニとニホンザリガニの区別法  その壱

2013-11-17 10:24:33 | ニホンザリガニ
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村ウチダザリガニとニホンザリガニの区別法  その壱

最近ちょっと下火になってきたが、ウチダザリガニがずいぶん新聞紙面をにぎわしていたことがあった。ウチダザリガニが阿寒湖でマリモ食害、釧路春採湖でのヒブナ産卵床の水草食害といった北海道新聞記事が記憶に残っている。

本州では滋賀県淡海湖、福島県の湖沼などに繁殖して在来種との間で問題をおこしているらしい。

近年の繁殖ぶりをみるともはや外来種というよりもはや帰化種とでも呼んだほうがふさわしいかも知れず、やがて本州のアメリカザリガニのごとく、将来、地域によっては市民権を確立してゆく可能性がある。



○ウチダザリガニ Pacifastacus troubridgii 特定外来種 ひたすら悪さをするらしい。

○ニホンザリガニ Cambaroides japonicus
北海道全域 青森 岩手 秋田県(天然記念物) に分布
日本固有種 2000年から 絶滅危惧2類(VU):環境省レッドリスト



私は従来、ザリガニ類には何の興味もなく過ごしてきたが、近年ずいぶんとマスコミなどに登場するので多少気になっていた。

それで最近私のブログにも時々ザリガニが登場するようになった。

新聞記事などで最も多いのは外来種ウチダザリガニが新たにどこどこで見つかった。近年激減しつつあるニホンザリガニが食べられてしまう、ないし駆逐されてしまう、ないし水カビ菌をもっていて在来のザリガニに感染すると致命的(ザリガニペスト)であるといった対ニホンザリガニの悪役として取り上げられることがほとんどだ。

魚の卵を食べたり、種々の水生生物を捕食したりするほか木の根に穴を開けて川岸の土壌を弱くするなど河川環境にも悪影響を与えるらしい。

洞爺湖、阿寒湖、塘路湖、摩周湖、然別湖など大きな湖や沼、十勝の鈴蘭川、機関庫の川、美幌の鶯沢川など多数の小規模渓流、その他全道いたるところで発見されているようだ。

私の家の近くの北見市富里ダムにもウジャウジャいるといい、実際わたしたちもウチダザリガニを採って現地でそのままゆでて食べたことがある。

阿寒湖の食堂で食べた茹でたウチダザリガニが目茶おいしかったのが印象的であったが、ザリガニ君には当初あまり興味がなかったので、これらの記事はいつも読み飛ばすことが多かった。しかし、つい最近とてもそうとばかりも言っておれない場面に遭遇してしまった。

2009-7-5 日 晴れ 忠類川 下流域の川岸で偶然にザリガニ1♀を捕まえたことがある。抱卵している。さて、これはウチダザリガニだろうか。それとも大きめのニホンザリガニだろうか。






恥ずかしながら、このときは改めてそう言われてみれば、同定に全く自信がなかった。

考えてみれば、それまで明確な区別法を知らなかったので当たり前だ。阿寒湖で食べたウチダザリガニは巨大でありこんな小さなのは見たことがない。

北見市あたりで見るニホンザリガニはこれよりかなり小型だ。そうするとこいつは何だ。

持ち帰って調べようかと思ったが、もしウチダザリガニであったなら生きた状態で持ち歩くと特定外来生物法違反に問われる可能性がある。

ひどく心配になった。写真を撮ってもとの場所に置いてきた。もし稀少なニホンザリガニなら殺すと寝覚めが悪いからだ。  

この項、続く。


 
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村
コメント

青いニホンザリガニの悲劇

2013-11-02 08:35:33 | ニホンザリガニ
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村

青いニホンザリガニの悲劇

オホーツク海斜面のとあるシラカバ林の細流には、何故か青い色をしたニホンザリガニ Cambaroides japonicus が比較的多数生息している。

とても美しい瑠璃色をしているのでルリイロニホンザリガニと呼ばれることもある。

従来、甲殻類ではしばしば青い個体が現れる。ザリガニ類でも見られるが青いというだけで珍重される。俗にサンマの切り身を与えると青くなるというが食餌が原因の場合は脱皮すると元の褐色に戻り、遺伝的な原因の場合は青いままという。

ザリガニ飼育マニアは意外と多くて、色変わりザリガニ、特に白いザリガニや青いザリガニはマニア垂涎の的である。しかも近年激減しつつあるニホンザリガニの青い個体となればなおさらである。

マスコミにこの青いオホーツクのニホンザリガニが紹介されて全国的にも話題になった。


稀少な動植物のマスコミでの紹介はまさに諸刃の刃だ。

稀少なすばらしい生き物を多くの人に知ってもらうことは大切なことでありマスコミに紹介されることは最も効果的で威力がある。

その一方で余程注意しないと(普通、この点でのマスコミのガードはやたらと甘い)、これに強い興味を持つ人たちが生息地に殺到し、とんでもないことが起こることは世の常である。

マスコミ報道をきっかけに一部のザリガニマニアがHPなどの情報をもとに生息地をさぐりあて(マニアの底力、執念はすざましいものがあります)、青いザリガニを多数採集しこれらをインターネットで競売にかけたのである。最高値では♂2万円、♀39000円という。短期間に200匹ほどさばいて80万円の収入を得た会社員もいるという(2009-12-17 北海道新聞より)。

今のところ法律的にはなんら問題はなく網走市議会では青色ニホンザリガニ保護条例を急遽検討中であるというが、その後どうなったのかは寡聞にして聞かない。単なる採集禁止という最も稚拙な手段のみでは長期的な保護は不可能である。密漁を誘発するだけだ。


青いザリガニのみならずニホンザリガニが今守るべき象徴的な生き物であるという認識を高める働きかけが必要だ。

さらに最も重要なのは環境の保全であることはいうまでもない。しかし地元住民の生活の営みそのものや開発とのからみが問題になる。多くの野生生物保護運動がこの環境保全問題でつまずく恐れをはらんでいる。

たとえば北見市ではエゾモモンガの森やニホンザリガニ生息地が高速道路建設の犠牲になろうとしている。

網走市の青いニホンザリガニ保護条例はこれらの試金石になるかも知れない。

稀少生物減少の原因の99%が実は開発行為や人間の営みそのものであっても、それが1%のマニア?の乱獲(トドメを刺すとても目立つ行為)のせいであるとして、真犯人がすりかえられる可能性が無いとは言えないことにも留意すべきであろう。

PS ただ全国的にみたニホンザリガニの認知度はいまだきわめて低いようで、オショロコマと同じく一般の認知度を上げる努力もまず必要なのかも知れない。





にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へにほんブログ村
コメント

ウチダザリガニとニホンザリガニの取り扱いに関する 1 私見   

2013-07-22 19:59:24 | ニホンザリガニ
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


ウチダザリガニとニホンザリガニの取り扱いに関する1私見   
北海道北見市内に生き残ったニホンザリガニを撮影。 

ウチダザリガニ( Pacifastacus leniusculus trowbridgii )は米国オレゴン州コロンビア川より輸入された。


北海道では1930年に初めて摩周湖に食用や放流ニジマスのエサとして増やすことを目的に476匹が移植された。

これが増殖し、さらに主に人為的な放流で現在、道内各地の河川湖沼に大繁殖中である。


私が小学生のころ、北見市を訪問された昭和天皇が摩周湖のウチダザリガニを賞味され、おいしいと誉められたとの北海道新聞記事を子供心にはっきり記憶している。私も将来ウチダザリガニを食べてみたいと強く思ったことを思い出す。

ウチダザリガニは雑食性で生息水域の水産動植物ほとんどがエサになり攻撃的外来種として在来の生態系を破壊するとされる。

繁殖力も在来のニホンザリガニ( Cambaroides japonicus )より遙かに旺盛である。

ウチダザリガニ成体は15-20cmと大きいがニホンザリガニは成体で5-6cm程度である。ニホンザリガニの生息域にウチダザリガニが侵入した場合、ニホンザリガニにはまったく勝ち目はないだろう。


さらにウチダザリガニは水カビ菌に耐性がありこれを保有している。ヨーロッパでの例をみると、ウチダザリガニと一緒に入ってくる水カビ菌(ザリガニペスト)はニホンザリガニに感染すると致命的になる。

最近の釧路湿原でのニホンザリガニ大量死はこれが原因ではないかと囁かれているが真偽のほどはわからない。なぜなら摩周湖ではウチダザリガニでも大量死が観察されているからだ。

ところで環境省のレッドデータブックで絶滅危惧類の稀少種ニホンザリガニはあまりに激減したが故に、とうとう青森県では天然記念物になり、北海道各地でも激減の一途である。

ニホンザリガニが生息できる環境が道路工事、河川改修工事、農業地造成、宅地造成、伐採、ダム建設などの人間の営みそのものにより際限なく破壊されているのが最も大きな理由であろう。ウチダザリガニの分布拡大ばかりが声高に叫ばれる余り、開発行為がニホンザリガニ激減の最大の理由であるという事実の印象が相当に薄められているのは遺憾である。


北海道北見市とその近隣地域はいまでもニホンザリガニ生息地がかなり多いらしい。

私の住む北見市周辺の状況を見れば、ニホンザリガニの衰退は生息環境の破壊が唯一最大の原因であるが、さらにウチダザリガニが入ってくれば、ひとたまりもないだろう。

幸い北見市周辺のダム湖や池では大繁殖するウチダザリガニも一般的にはニホンザリガニの住む超特殊な環境( 流れる水がほとんど無いかごく僅かの流水,水がしみ出してくるような,しかし決して水が絶えることのない、石や砂礫の多い暗い沢など )にはなかなか入って行かないようだ。


琵琶湖に大繁殖し、すでに確固たる生態系を確立した攻撃的外来種ブルーギルの駆除はもはや不可能と判断し、発想を転換、これを食材として利用しようとする動きがあるという。

道内で大繁殖中のウチダザリガニはその生態系破壊の恐怖とは裏腹に食べてとてもおいしいため、実は立派に漁業権が設定され阿寒湖、塘路湖などで大量に捕獲され、高級食材として本州方面に販売されている。

従ってこの点ひとつをとってみても北海道からウチダザリガニを全て駆逐するなど不可能である。

ウチダザリガニの駆除のみを声高に叫ぶだけではニホンザリガニは守れない。

おそらく湖沼や河川などで、ウチダザリガニの侵淫をうけたニホンザリガニ生息地はもはや回復不可能であろう。

そんなことで時間を費やしているうちに肝心のニホンザリガニの棲息地そのものが開発行為などでどんどん潰されてゆく。

現在、ニホンザリガニが単独で生息している場所をできるだけ特定し、そこを断固保全することが現実的だ。

現実にニホンザリガニが棲息している環境は巨大なウチダザリガニの棲む環境とは全く異なると思う。

行政は、絶滅する前に北海道に生き残ったニホンザリガニ保全のための対策を急ぐべきだが、もはやこれは時間との戦いの段階に入っていると思う。 

最後に一言付け加えると、かってオホーツクでは、ニホンザリガニはオショロコマよりは遙かにポピュラーな生き物であった。

将来オショロコマがニホンザリガニみたいな悲惨な状況にならないよう祈りたい。

ただ祈っていてもどうにもならないので、まずはオショロコマ生息域にニジマスを放すのは断固止めるよう訴えてゆきたい。




北見市内某公園内に残存するニホンザリガニ











小さなハサミで手のひらをチクーッとはさまれた。泣くほど痛かったが我慢しているとすぐ放してくれる。








北見市K地区に奇跡的に生き残ったニホンザリガニ。前述の個体群よりやや大きい。






抱卵しているニホンザリガニ♀。  ♀の抱卵数はウチダザリガニの方が圧倒的に多い。


ニホンザリガニ♂腹部。























にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント